■キーボードの左下にはCtrlキーがほしい
ノートPCを買い替えるとき困るのが、キーボードの左下にあるFnキーとCtrlキーの配置がメーカーによって異なることです。
キーボードショートカットをよく使う筆者は、Ctrlキーを多用します。したがってCtrlキーはキーボード最下段の一番左にあると使いやすいのです。
ですが、ここにFnキーが割り当てられている機種があります。Fnキーの右隣にあるCtrlキーは、ブラインドタッチでは押しにくいというか、押し間違えることが多いので、筆者には使いにくく感じます。要するにCtrlキーは薬指ではなく小指で押したいのです。
したがって、筆者がノートPCを購入する場合、マシンスペックと同時にCtrlキーの位置を確認するようにしています。どのノートPCを買おうか悩んだ場合、最終的にCtrlキーの位置が決定打になることが多いです。
ただ、ノートPCのなかにはFnキーとCtrlキーをBIOSで切り替えられるものもありますので、そういう機能が搭載されている機種であれば、妥協して購入することもあります(ESCキーが左上にない機種とEnterキーが小さい機種は絶対に買いませんが)。
■Fnキーの配列には統一規格が存在しない
そもそも、なぜFnキーの位置はメーカーによって違うのでしょうか? その答えは単純です。統一規格がないからです。キーボードの配列は、IBMが作ったものをベースに101キーボードとして規格化されました。その後101キーボードに、「変換」「無変換」「カタカナ/ひらがな」などの日本語入力キーを追加した106キーボードが規格化され、さらにWindowsキーとメニューキーを追加した109キーボードへと発展してきました。しかし、Fnキーはこれらの規格に含まれていないのです。
キー配列の元となったIBMがノートPC「Thinkpad」を作ったとき、左下にFnキーを配置したのをきっかけに、他メーカーもそれに倣ってFnキーを左下に配置するようになりました。
ところが、デスクトップ向けキーボードにはFnキーが存在しませんので、Fnキーが左下にあることに違和感を覚える人が続出しました。そうしたユーザーの声を反映させた結果、Fnキーの位置が各社でバラバラになってしまったのです。
使用頻度が低いキーであれば妙な配置でも我慢できますが、使用頻度が高いCtrlキーはPCの使い勝手に大きく影響します。ネット通販など実物を確認できない場合は、案外買ってから気がつくことのほうが多い部分です。事前にキー配列はよく見ておきたいものです。
ところで、ノートPCの左下にあるキー、みなさんはFnとCtrl、どちらのほうが使いやすいでしょうか? Fnキーが左下にある機種が存在するってことは、ある程度そういう需要があるってことですよね。
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