【2023年7月】フリーランスエンジニアの言語別案件数の推移|Javaは半年間で12.82ポイント増加
ボスアーキテクト株式会社
ボスアーキテクト株式会社(以下、当社)は2023年7月のリーランスエンジニア向けの言語別案件数の推移に関する調査データを発表しました。本調査は、フリーランスエンジニアやデザイナーのための求人・案件サイト「エンジニアスタイル東京」に掲載された10万件を超えるデータをもとに集計したものです。 エンジニアスタイル東京:https://engineer-style.jp
今回は、フリーランスエンジニア向けの案件の中でも、フリーランスエンジニアの言語ごとの案件割合の推移をまとめてお届けします。
■フリーランスエンジニアの言語ごとの案件数の増加傾向
▼フリーランスエンジニア向け「開発言語ごとの案件割合」上位10位(2023年7月 / 2023年1月)
2023年1月と比較した2023年7月の「フリーランスエンジニアの言語ごとの案件割合」は、Javaの12.82pt増、ついでSQLが12.19pt、JavaScriptが10.06ptと、上位3位までが4位のPHPの増加率を4倍以上超えて増加しています。
Javaとは、C言語がベースとなっているプログラミング言語です。世界中で広く用いられており、Google三大言語としても知られています。
Javaはその汎用性が高い特徴から、Webサービス開発やAndroidアプリ開発、IoT機器の開発など幅広い分野の開発に使用されています。また、コンパイラ言語のため他の言語より処理速度が速いのもメリットです。さらに、Javaはオブジェクト指向のため既存プログラムを活用でき、複数人での開発も円滑に進めることができます。こうした特徴からエンタープライズ向け、大規模な開発案件の案件で幅広く使われているため、需要が安定していることから案件を探しやすい、参考書籍が多く学習しやすいという特徴もあり案件も増加傾向にあることが予想されます。
SQLとは、「Structured Query Language」の頭文字であり、「構造化された問い合わせ言語」と翻訳されます。SQLはさまざまなプログラミング言語内で「SQL文」として使用するケースが多く、データベースの操作が可能であり、膨大なデータの保管に適しています。
SQLの案件が増加した背景には、ECサイトやSNSなどの膨大なユーザーデータを保管する必要のある規模の大きい開発の需要が増えていることが挙げられます。総務省の「デジタルデータ活用の現状と課題」によると、デジタルデータの流通量は増大しており、また国境を越えたデータのやりとりも増加
傾向にあります。デジタル・プラットフォーマーと呼ばれる事業者においては、そのサービス提供を通じて収集したデジタルデータの活用がその競争力の源泉ともなっており、今後も国内外で増加傾向が見られることが予想されます。また、SQLは規模の大きい開発現場だけではなく、身近なツールであるエクセルとも連携することができ、SQLによって計算などの業務が効率化され、統計やマーケティングなどに活用できることも理由の一つと考えられます。
総務省の「デジタルデータ活用の現状と課題」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/pdf/n3200000.pdf
JavaScriptとは、Webサイトを作るために欠かせないプログラミング言語の一つであり、Webサイトに動きをつけたり、ボタンなどのユーザーのブラウザ上の動作を制御したりできます。
JavaScriptを利用したWebサイトやWebサービスは現代のトレンドとなっており、Web系のフロント開発において現時点では、No,1のシェアを保有しています。そのため、JavaScriptの需要は、今後もますます加速していくと予想されます。
また、JavaScriptは他の言語と違い、ブラウザさえあれば実行できることも大きなメリットの一つです。
■フリーランスエンジニアの言語ごとの案件数の減少傾向
▼フリーランスエンジニア向け「開発言語ごとの案件割合」上位11-15位(2023年7月 / 2023年1月)
また、言語ごとの案件割合が最も下がったのは、GO言語で-5.25pt減少しました、続く2位はCOBOLで-2.50pt、3位はShellで-2.47pt減少しています。
Go言語は2009年にGoogle社がソフトウェア開発の効率アップを狙いにリリースした、オープンソースの言語であり、誰でも自由に使うことができます。
並列処理や高速処理に長けているなどさまざまなメリットが存在するGo言語ですが、シンプルが故に拡張性に欠け、他の言語と比較してできることが限られているため案件数が減少したと考えられます。
例えば、プログラムを妨げるエラーが発生した際に対応する例外処理のような仕組みがなかったり、コードの使い回しや修正ができない、などが挙げられます。
COBOLは「Common Business Oriented Language」の略称です。事務処理を目的とした高級言語として1959年にリリースされました。
アメリカ政府の事務処理システムの開発言語がCOBOLに置き換えられたのを契機に、COBOLは世界中に普及しましたが、COBOLはWebアプリケーション開発に向いておらず、活躍の場はほぼ金融系などの基本保守案件に限られてしまったことが、案件数の割合の減少に繋がったと考えられます。
Shellは、ユーザーとコンピュータのOS(オペレーティングシステム)をつなぐ重要なプログラムの一種です。OSは、コンピュータを操作するにあたって様々な指令を出す基本のソフトウェアを指します。Shellはユーザーが望む動作を受け、それをOSに伝えたうえで具体的なコンピュータの動作につなげていきます。
Shellはインフラ系の開発現場で使われることが多いものの、AWSなどのクラウドの普及が進み需要が減ったため、案件が減少傾向に見られたと考えられます。
外部コマンドを多数起動している場合、処理速度が遅くなる傾向にあります。また、他の言語のように有名で広く使われており信頼性の高いライブラリやフレームワークが存在しません。そのため、必要なものがあれば自分で作らなければならないことなどが、案件数の減少に繋がっていると考えられます。
※当リリースの内容、データを記事、Webサイトなどでご使用になる場合は出典元として「エンジニアスタイル東京調べ」と必ずお入れください。
※当プレスリリース内の情報は、フリーランスエンジニアやデザイナーのための求人・案件サイト「エンジニアスタイル東京」に掲載されている10万件を超える求人案件をデータ化し、分析したものです。
※今回お届けした情報はすべてフリーランスエンジニアやデザイナーのための求人・案件サイト「エンジニアスタイル東京」(URL:https://engineer-style.jp)にも掲載されています。
■「エンジニアスタイル東京」とは
「エンジニアスタイル東京」は、常時10万件以上の最新案件を、エリア別、JAVAなどの言語別、職種別などの細かいこだわり条件で案件を検索できるのが最大の特徴です。
職種、プログラミング言語、フレームワークなどの案件の相場情報や単価ランキングも公表しております。業界全体の動きなどもキャッチアップしており、お問い合わせいただければ、できる限りの情報提供をさせていただきます。詳しくはメールアドレス(info@bossarchitect.co.jp)までお問い合わせください。
■ボスアーキテクト株式会社 概要
代表者 : 代表取締役 蝦名弘紀
所在地 : 東京都世田谷区奥沢5-1-11 メゾンドジョワ202号
設立 : 2018年10月2日
事業内容: R&D、データ分析、ITコンサル、システム開発
URL : https://bossarchitect.co.jp/