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口内環境が腸の健康を左右する可能性。マウスウォッシュ併用は全身の健康状態にも影響か

2023年08月08日 18時00分更新

文● ASCII

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本調査においては、口内の悪玉菌が腸内環境に影響する可能性については、あまり認知度は高くない様子

 健康を作る重大な要素のひとつである腸内の環境。口内の悪玉菌が、腸内の環境と関連している可能性を指摘した調査を、Kenvueが発表した。

 対象は20代〜60代の男女3000人を対象。体調管理と口内環境をテーマとした複数の設問で調査を進めたところ、口内の悪玉菌と腸内環境の関係について、およそ9割の回答者が「知らない」と回答していた一方で、マウスウォッシュ(洗口液、液体歯磨き)を使用している人は、体調管理、さらには「腸活」の効果を実感するスコアが高い傾向が見られたという。本稿では、その内容を抜粋して紹介する。

口内の悪玉菌は、腸内環境にも影響する可能性がある

 昨今、「腸活」という言葉も生まれ、腸内環境の改善が、健康状態に大きく寄与するという事実は、認知度が高まっている。

 しかし調査は、口内の悪玉菌が「腸に悪影響を与えているかもしれないリスク」に関しては、あまり知られていないという事実を明らかにしている。

 歯科医師の、グランプロデンタルクリニック銀座 福島一隆院長は、口内悪玉菌ケアのポイントについて、以下のように話す。

「腸内に善玉菌や悪玉菌がいるように、口の中にも悪玉菌がいます。口内の主な悪玉菌としては、虫歯の原因となるミュータンス菌や、歯周病の原因となるジンジバリス菌(P.g.菌)などが挙げられます。中でも、口の中にいるP.g.菌は非常に強力な菌で、飲み込むと胃酸でも殺菌もすることができず、腸内に到達し腸内環境を乱してしまうと言われています」(抜粋)

 2019年に欧州分子生物学研究所で行われた、唾液と便の微生物研究の結果、採取した菌のおよそ3割が、唾液と便の両方から採取されたと発表している。つまり、「口の中の悪玉菌が、飲み込まれ、腸まで届き定着しており、腸内フローラに影響を与えている可能性」があるのだ。

歯科医師の、グランプロデンタルクリニック銀座 福島一隆院長

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