コードインタープリターの使い方
仕事に使えるChatGPT データを分析して、パワポ資料を作ってもらう
2023年08月04日 09時00分更新
資料を読んで分析してもらおう
ではいよいよCode Interpreterの目玉機能である、ファイルをアップロードして分析するタスクを試してみよう。
まずは分析するためのファイルが必要になる。今回は東京都が公開しているさまざまなデータを無料で利用できる「東京都オープンデータカタログサイト」を利用することにする。
練馬区の平成28年世帯と人口(年齢別)データをダウンロードさせてもらった。
ダウンロードしたデータをテキストエディターで開いたところ。年齢・男女ごとの人口がCSV形式で保存されている。
さっそく分析を始めたいところだがその前にもうひとつ準備がある。現時点でCode Interpreterは日本語が含まれた表やグラフを生成することができないが、日本語のフォントファイルをアップロードすることで、そのフォントを使って日本語を扱うことが可能になるのだ。
フォントは好みの種類で構わないが、ここではGoogle Fontより、一般的な日本語フォント「Noto Sans Japanese」をダウンロードすることにする。
ファイルのアップロードはプロンプト入力欄の左端にある「+」ボタンをクリック。まずはダウンロードしておいた日本語フォントファイル「NotoSansJP-Regular.ttf」をアップロードする。
アップロードが終わったら「今後作図する際はこのフォントを使用してください」というプロンプトを添えて送信。これで日本語を含む図表を作成できるようになった。
いよいよデータ分析を始める。CSVファイルを「このファイルを分析して可視化してください」というプロンプトと共にアップロードする。
しばらく待つとデータの分析が完了。ファイルに含まれているデータの説明と、次にやるべきことの提案が表示された。
提案された中から「年齢ごとの人口分布の棒グラフ」を作ってもらうことにする。男女別の差異も見てみたいのでプロンプトは「年齢ごとの人口分布を男女別と男女まとめたものの3種類作図してください」とした。
すると「エラーが発生した」旨の答えが返ってきた。エラーと言われると、プログラミングできない人間としては焦ってしまうが、ほとんどの場合ChatGPTがエラーの回避策を提示してくれるので、ただ「それでおねがいします(英語ならGo Ahead)」と指示するだけだ。
どのようなタスクも基本的に一度で成功することは稀で、このようにChatGPTと会話をしながらエラーを潰したり定義を明確にしたりしていくことで完成に近付いていく。
何度かやり取りを重ねた後、とうとう「平成23年度練馬区の年齢別男女別人口分布」グラフが完成した。項目もばっちり日本語で表示されている。
次は男女比分布の円グラフを作ってもらおう。このように作ってほしいものすべてを明示的にプロンプトに含めるのがコツだ。
年齢層ごとに人口分布の男女比をあらわす7つの円グラフが生成された。
次はこれらのグラフを盛り込んだパワーポイントファイルを作製してもらおう。プロンプトは「これらの結果を簡単な解説を付けてPPTファイルとして出力してください」とした。
作製されたファイルをダウンロードし、パワーポイントで開いてみると盛大に文字化けしている。
あわてず「PTファイルの中のテキストが文字化けしていました。恐らく文字コードの問題だと思います。修正してください」と修正を依頼。
結果、文字化けが修正されて、日本語で凡例が表示されているPPTファイルが完成した。ここまでできれば後は多少加筆修正をすればひとまず完成だ。
最後に今回作図してもらったグラフを全部ダウンロード可能な状態にしてもらおう。
今回は一般公開されているCSVファイルを使用したが、もちろん自前のファイルをアップロードすることもできる。
例えば、ECサイトの売上データと顧客属性をアップロードして相関関係のある要素を可視化してもらったり、ユーザーセッションデータとランディングページのデータをアップロードし、ランディングページとECサイトの売上の相関分析を調べるといったことなども可能だろう。

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