防爆機能搭載のタフネススマホAORO 「A12」
アウトドア向けレベルではなく、石油化学工場やガス油田など、防爆性能を求められる現場でも使える本格的なタフネススマートフォンを展開しているAOROの5Gスマートフォンが「A12」だ。
主なスペックはチップセットにDimensity 700、6.157型ディスプレー、4800万画素カメラ+800万画素超広角カメラ、5150mAhバッテリーなど。スマートフォン性能はミドルレンジクラスだが、14.25mmの薄さにMIL-STD-810G、IP68、さらに抗菌と防爆性能を有している。重量も300gを切る296.5gだ。
企業が自ら5Gネットワークを立ち上げるプライベート5G(日本ではローカル5G)の採用が広がる中で、工場などでも安全に使える5Gスマートフォンが求められるようになっていいる。AORO以外にも中国ではほかにも数社がタフネスモデルの製品展開をしている。
トランシーバー融合型の5Gスマホ、Hytera 「PNC560」
HyteraはTETRA方式のトランシーバー関連製品を製造するメーカー。4Gや5Gの携帯電話回線との融合製品も発売している。「PNC560」はTETRAと5Gの両方式の無線が使用できるスマートフォンだ。TETRAネットワーク圏外でも携帯回線を使ったPTT(プッシュ・トゥー・トーク)が利用できるなどリアルタイムで多人数通話ができる。
側面や背面に多数の接続端子を備えており、トランシーバーとして使うためのマイクキットやカーマウントキットなどが接続できる。
見た目はフツーの5GスマホなKEDACOM「P3」
5Gモデムモジュールを多数展開している、Meigブースに展示してあった業務用スマートフォン、KEDACOM「P3」はサンプル品とのことで詳細は不明。手に持ってみると重量は200g前後、背面は光沢処理と普通のスマートフォンとは変わらない外観だ。Meigは5Gのルーターなどもキャリアの相手先ブランド(ODM)で展開しているが、ビジネスを広げるために5Gスマートフォンの開発も行なっているようだ。
ZTEから5Gタブレット「AXON Pad 5G」登場
ZTEのスマートフォンは傘下のNubiaからゲーミングモデル「REDMAGIC」シリーズが日本でも販売されているが、海外では5G対応のタブレットも登場した。「AXON Pad 5G」はSnapdragon 8+ Gen 1を搭載する12.1型タブレット。カメラは背面が1300万画素だが、フロントは1600万画素+深度測定でビデオ会議でも明るい映像を配信できる。バッテリーは10000mAh、80Wの急速充電に対応する。
スタイラスにも対応し手書き入力も可能でビジネスユースにも対応できる。キーボード付きケースももちろん提供され、背面側にはスタイラスを収納しワイヤレス充電も可能だ。
ノートPCから直接5G通信できる「5Gドングル」も登場
USBスティックタイプで5Gモデムを内蔵する「5Gドングル」をモデムモジュールを展開するQuectelが展示していた。ノートPCに差し込むだけで即座に5G通信を使用できる。スマートフォンなどをテザリング接続すれば同じことができるが、Wi-Fiが混線する環境もあるだろうから、スティック型5G端末もまだまだ用途はある。Windows、Linux、Android OSに対応するとのこと。
5G対応ポケットWi-Fiはすでに多数登場
MWC上海 2023会場で一番多く見かけた5G内蔵製品は、据え置き型やモバイル用の5G CPEや5Gルーターだった。レンタル向けなどにモバイルルーターを展開している企業も5G対応を売りにしており、日本やアメリカなどで5Gローミングできることを売りにしている製品もあった。
ファーウェイは4Gスマホのみ、5G復活に期待
MWC上海 2023でもファーウェイは最大規模のブースを出していた。ネットワーク機器だけに限らずスマートフォンも最新モデルの展示を行なった。しかし、現在のファーウェイは5Gスマートフォンの製造ができず、4Gモデルのみが販売されている。折りたたみとは思えない超薄型軽量の「HUAWEI Mate X3」や、DXOmarkで1位のカメラ性能を誇る「HUAWEI P60 Pro」などはいずれも4Gのみの対応だ。これらモデルの5G化を期待する声が会場では多く聞かれていた。