【日本初】京都のスタートアップmui Lab、世界のテック企業約10社と並び、スマートホームの通信統一規格「Matter」のソフトウェア認証を取得
mui Lab株式会社
国内外メーカーへ向け、「Matter」対応家電・コントローラーの開発支援を開始
京都のスタートアップmui Labの提供する、スマートホーム機器を“暮らしの中で心地よく使える製品”にするソフトウェア「muiプラットフォーム」が、スマートホームの国際的な通信統一規格「Matter」の認証を取得しました。今後、自社・協業企業のMatter製品開発を通じ、人の暮らしやインテリアに溶け込む「カーム・テクノロジー」の実現を加速させていきます。
■ このニュースの要約
メーカー各社がユーザーを囲い込む時代が変化を迎え、メーカーを超えて家電が接続できる統一規格「Matter」の活用へ向けて、世界の名だたる企業が中心となり500社以上が動きを本格化中。
mui Labは、Apple・Google・Amazonといったごく少数の大手テクノロジー企業と並び、家電を操作する「コントローラー」カテゴリにおいて日本企業初となるMatter認証を取得。
自社製品「muiボード(第2世代)」をMatter対応版として開発・販売することを決定。
デザインと技術力の両軸を活かし、協業企業のMatter対応製品開発支援も開始。家電メーカーへのMatter対応家電の開発支援、住宅・エネルギー業界でのMatter対応コントローラー、ゲートウェイ開発支援などを想定。すでに数社と協業の動きを進めている。
自社製品の販売と開発支援事業は世界にも同時に展開。京都発のグローバル企業を目指す。
※Software Component(Commissioner, Controller)部門において国内初の取得 [CSA事務局への確認より]
■ 「muiボードのある暮らし」のイメージ
muiボードは、天然木でできたタッチパネルに触れることでさまざまな家電を操作できる「リモコン」のような機能を持っています。デジタル機器ですが、普段は家具のように生活空間に調和するデザインにこだわりました。必要なときにだけ情報が表示され、使わないときは一枚の木の板のような姿に戻ります。最先端の技術を搭載しながら、アナログ感のある親しみやすい見た目や、直感的に操作ができる画面のデザインが特徴です。
Matter対応のmuiボードがあれば、これひとつで照明・エアコン・スマートロック・ロボット掃除機・スピーカーといったさまざまな家電が操作できるようになります。muiボードとMatter対応家電は、スマートフォンとBluetoothイヤホンを接続するときのように機器同士で連携ができ、クラウドを介さずローカル接続での使用が可能になります。
■ Matter対応版「muiボード(第2世代)」の販売について
mui Labの代表的なプロダクト「muiボード」は、Matter対応となる第2世代の販売を予定しています。
これまでは協業先のハウスメーカー様経由などの限られた経路でのみの販売でしたが、数多くの購入希望にお応えし、現在一般販売へ向けた新製品開発を進めています。
Instagramを中心に大人気のデザインにもさらにこだわり、Matterの厳しいセキュリティ要件に対応、よりスムーズで直感的な使用感へとアップデートされる予定です。
主な機能:家電のコントロール/タイマー/スマートフォンアプリとのメッセージのやりとり/
ラジオ/アラーム/天気予報/予定の表示/深呼吸のガイド/「二十四節気の詩」が届く機能など
【参考】muiボード(第1世代)の製品ページ:https://muilab.com/ja/products_and_services/muiboard/
■ Matterとは
・米Connectivity Standards Alliance(CSA)によるスマートホーム機器間の相互利用を実現する通信統一規格。
・Apple、Google、Amazonの3社がデバイスの相互接続性に関して協調戦略に転換したことで誕生。
・安定した接続性やプライバシー保護に関する最新のセキュリティー対策を担保。
・Matter対応の機器同士は、クラウドを介さずローカルでの接続やコントロールが可能。
・今後、生活者は「Matter認証」のマークのついた機器を選ぶことで、メーカーを超えスムーズな相互接続や家電の操作を行うことが可能に。
■ muiプラットフォームとは
・あらゆるスマートホーム機器を、暮らしの中で心地よく使える製品にすることを目的とした、mui Lab独自のプラットフォーム。
・スマートホーム機器間のスムーズな接続を提供するなど、テクノロジーを意識せずに大切なことに心を向けられる、豊かなデジタルライフを提供することを重視している。
・muiプラットフォームを活用する企業は、自社のサービスと「カーム・テクノロジー」をかけあわせたユーザー体験を生活者に提供することが可能に。
・2022年に「CES Innovation Awards」を受賞し、国際的な注目を集めている。
■カーム・テクノロジーとは
カーム・テクノロジーは、パロアルト研究所の技術主任であったマーク・ワイザーが提唱した設計思想で、電気のスイッチのように生活に溶け込み、人が無意識的に活用できる、『存在を意識されないほど深く日常の一部となっているテクノロジー』を意味します。
■ mui Lab について
mui Labは、京都に本社を置く、カーム・テクノロジーのスタートアップ企業です。自社製品や他社との協業を通じて、穏やかなスマートホームの体験を世界に普及させることを目指しています。これまでに「CES Innovation Awards」を2度受賞(2019年・2022年)、「archiproducts DESIGN AWARDS」の大賞・サステナビリティ部門賞受賞(2021年)、「BabyTech(R) Awards 2022大賞」受賞。https://muilab.com
■ mui Lab代表 大木 和典について
上智大学卒、NISSHA北米ボストン駐在、新規事業開発を推進。2017年社内ベンチャーで、mui Labを創業し、2019年にMBOで独立。天然木を使ったIoTインターフェースのmuiボードを製品化し、世界的なデザイン賞やテクノロジー賞を受賞。
muiプラットフォームを基軸に、DX、Well-being、Sustainabilityに関わるソリューションを多種多様な企業へ提供する。「カーム・テクノロジー」(アンバー・ケース著、2020、BNN)の翻訳版を企画、監修、寄稿。