本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「大規模IoTシステム向けVPG「VPG Type-G」提供開始」を再編集したものです。
目次
SORACOM VPG (Virtual Private Gateway) とはVPG の Type による違い
Type-Fの価格も改訂します
新しい機能
VPG タイプの選び方
VPG Type-G のご利用方法
VPG Type-F からの移行について
最後に
こんにちは。ソリューションアーキテクトの渡邊です。
SORACOM Discovery 2020 ONLINEでVPG Type-E / Type-Fが登場してから早くも3年が経過しました。その間、様々なユーザ様のユースケースでご利用いただき、貴重なフィードバックもたくさんいただきました。
そして、今年、SORACOM Discovery 2023 Connect / Reconnectにて、より規模の大きいIoTシステムでお使いいただける「VPG Type-G」の提供を開始します。その特徴やその他VPG Updateも一緒にご紹介したいと思います。
SORACOM VPG (Virtual Private Gateway) とは
SORACOMプラットフォームで提供しているVPGとは、お客様専用のネットワークゲートウェイです。お客様のデバイスとクラウドやお客様のシステム間でのセキュアな閉域網接続、デバイス間での双方向アクセス、クラウドからデバイスへのリモート通信を提供します。
VPG の Type による違い
これまでの「VPG Type-E」と「VPG Type-F」に加えて、新たに「VPG Type-G」をご提供致します。
VPG Type-G リリースに伴い、VPG Type-Fの3つのサイズを1つに統一し、Smallサイズの料金で最大10万回線までをサポートします。さらに10万回線以上のお客様では、大規模なIoTシステムに対応する VPG Type-Gを2023年7月6日よりご利用頂けます。
本ブログの最後に、それぞれのTypeによる機能対照表も掲載しているのでご覧ください。
Type-Fの価格も改訂します
Type-Gの提供開始に伴い、Type-Fの料金も改訂しました。
これまでType-Fは収容回線数に応じた段階的な費用でしたが、価格を一本化してわかりやすさと同時にコストメリットもご提供します。
新しい機能
このアップデートに合わせて、VPG 情報へ表示される要素が追加されています。
VPG IPアドレスレンジ
VPG IPアドレスレンジは、SORACOM Direct / Doorを接続する際、ルーティングのターゲットとなるVPGのアドレスレンジです。これまで、サポートサイトへ問い合わせ頂いていた内容をお客様ご自身でユーザーコンソールからご確認頂けます。
オンラインセッション数
オンラインセッション数は、VPGを利用する IoT SIM / vSIM のうち、セッションがオンラインになっている数です。隣に最終更新
が併記されていますが、これは、このタイミングでセッション数の集計を行っていることを表しています。
そしてもう1つ、VPG オプション機能として「SIM ベースルーティング(SIM-based routing)機能」が追加されています。こちらについては、以下の記事をご確認ください。
VPG タイプの選び方
ユースケースにより利用するVPG Typeの選び方がこれまでとは少しだけ変わっています。簡単にまとめたのが下記の表になります。
用途 | VPG |
プライベート接続*が不要 かつ 1,000 回線以下 |
Type-E |
プライベート接続が必要 もしくは 1,000 回線以上 〜 100,000 回線以下 |
Type-F |
100,000 回線以上 | Type-G |
それ以外のオプション機能はすべてのVPGでご利用頂けます。
- SORACOM Gate D2D (デバイス間通信)
- VPG アウトバウンドルーティングフィルター
- VPG 固定グローバル IP アドレスオプション
- SORACOM Beam/Funnel/Funk のサービス利用料金が無料
- カスタムDNS、CHAP認証機能の利用料金が無料
VPG Type-G のご利用方法
VPG Type-Gは、Limited Previewとして申請ベースでのご利用となります。こちらのページよりお問い合わせをお願いします。
また、VPG Type-E、VPG Type-Fはこれまで通りユーザーコンソールよりご利用頂けますので、こちらをご参照ください:Virtual Private Gateway 開発者向けガイド
VPG Type-F からの移行について
現状、既存の VPG Type-Fをお使いのお客様で、今後100,000回線以上のご利用予定がある場合には、サポートサイトからソラコムまでお問い合わせください。
最後に
今回の「VPG Type-G」によって、多くのIoTデバイスの通信を制御できるようになります。IoTが社会インフラとして広がるためにも、Type-Gは個人的には今後の大きな期待をしており、とても楽しみです。
ソラコムは、これからもお客様のIoTシステムの進化と成長を全力でサポートしてまいります。
― ソラコム渡邊 (dai)
投稿 大規模IoTシステム向けVPG「VPG Type-G」提供開始 は SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。
この連載の記事
-
第466回
デジタル
カメラとAIで楽器演奏シーンを簡単に残す、IoTプロトタイピングの裏側 -
第465回
デジタル
数千を超えるIoT機器を管理!生成AIで設備運用を効率化するhacomonoの挑戦 -
第464回
デジタル
SORACOMのビジネスパートナープログラムに、新たに5社の認定済パートナーが参画、SORACOM Harvest Data で日時データをタイムスタンプとして利用可能に takuyaのほぼ週刊ソラコム 08/31-09/13 -
第463回
デジタル
SORACOM Lagoon 3 の Alert rule の考え方をマスターして、最適な通知を作成 -
第462回
デジタル
LTE USB ドングル UD-USC1 を SORACOM サービスと組み合わせて利用する -
第461回
デジタル
EV充電インフラを保護する5つの方法 -
第460回
デジタル
IoT プロジェクトの課題を解決する、SORACOM サービスの活用事例 -
第459回
デジタル
ATOM Cam 2 専用 LAN アダプターを販売開始、ソラカメのクラウド録画マルチストリーミング再生機能をリリース takuyaのほぼ週刊ソラコム 08/17-08/30 -
第458回
デジタル
IoTで接続された充電ステーションがEVの普及を促進する -
第457回
デジタル
SORACOM Napterがさらに便利に!リモートアクセスの安全性と利便性を両立したWebターミナルのご紹介