エバーブルーテクノロジーズ、無人自動除雪ドローン「除雪ロボ(プロトタイプ)」開発・実証実験開始を発表
エバーブルーテクノロジーズは、無人自動除雪ドローン「除雪ロボ(プロトタイプ)」の開発・実証実験を開始したと発表。本機は幕張メッセで開催される「ジャパンドローン2023」にて展示された。
同社はこれまで、帆船型ドローンや高機動型水上ドローンといった水上でのドローン開発に取り組んできた。また水上ドローンを動かすコア技術となる自動操船ユニット「eb-NAVIGATOR」と連携するオリジナルスマホアプリ「eb-CONNECT」は、技術開発の過程において陸上でのドローン(ローバー)実験を行っていた。
今回、雪国の生活必需品となっている小型除雪機のドローン化(自動化)に関しての要望相談を受け、同社は小型除雪ドローンの商品化に先立ち、商品仕様の策定などを目的に、PoC(Proof of Concept)を開発。また、北海道滝川市の協力会社敷地内にて、無人化した除雪機による自動除雪の実証実験を実施した。
実証実験結果
期間:2月下旬 2日間
場所:北海道滝川市協力会社事業所敷地内(私有地)
確認事項:・雪上での自動直進、右旋回、左旋回など機動性
・センチメーター単位での位置精度、安定性
・除雪性能が人力で操作する場合と同等であること(実用的であること)
・スマートフォンアプリeb-CONNECTによる遠隔からのテレメトリー、ルート設定、自動運転ができること
・マニュアル操作の切替ができること
・自動運転終了後、自動的に停止すること
無人自動運転時の速度
最高速度 秒速0.37m (時速1.3km)
平均速度 秒速0.08m (時速0.3km)
同社は実証実験を受け、今回使用した市販小型除雪機が遠隔化、自動化することに対して最適な形状、機能ではないことを改めて確認した。
従来の人力による除雪の方法と、除雪ドローンを利用した場合の最適な除雪方法は必ずしも一致しないという結果を得て、同機を開発するにあたって、最適な形状や運用方法を考慮した仕様を検討する必要性があるとまとめている。
実証実験動画
同社は今後、今回の実証実験の知見をもとに最適化した除雪ドローンの商品プロトタイプを製作し、2023年冬頃を目途に商品化する予定だ。