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BESVが贈るAI機能搭載の新時代スマートバイク「SMALO」とは

2023年08月09日 06時00分更新

文● 中田ボンベ@dcp 編集● ASCII STARTUP

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 電動アシスト自転車やe-Bikeの専門メーカーであるBESV JAPANが、AI搭載のスマートバイク「SMALO(スマーロ)」を発表した。同社ではBESV、Votaniに次ぐ3つ目のブランド立ち上げとなり、「AI搭載」ということで大きな注目を集めている。

AIが走行状況に応じて最適なギアを選択

 SMALOの大きな特徴のひとつが、「AIによるドライビングシステム」だ。本機には「Smart mode」と「Auto Sifting」という2つのAI機能を搭載している。Smart modeは、ペダルの回転やトルクなどユーザーの走行状況から「最も効果的にペダルが踏み込めるアシストパワー」を計算するもの。BESV独自の制御技術を通し、常に最適な電力アシストは受けられる(アシスト力は法令規則内)。

 また、Auto Siftingは、走行時のペダルの回転やトルクを基に、AIが自動でギアチェンジをする機能。スポーツサイクルでは、外装変速(外部に露出している形の変速装置)が一般的。この場合は状況に応じて自分で変速する形だが、AI搭載のSMALOは、ギアチェンジからアシストパワーの調整まで全て自動で行ってくれる。

多機能ながらスマートなフォルムを実現

 SMALOには、AIドライビングシステム以外にもさまざまな機能を有している。例えば、最近注目されているE Lock(電子ロック)だ。

 SMALOでは、後輪のスポーク部分に金属製のパーツが跳ね上がり、タイヤが回転しないようにする電子ロックを搭載。スマートフォンから遠隔操作するか、本体のディスプレーパネルで解除用のPINコードを入力しないとロックは解除されない仕組み。また、電子ロック作動中は防犯アラームが鳴るようになっている(鳴動機能のオンオフは任意で変更可能)。

 また、BESV JAPANの澤山俊明代表によると「各パーツのデザインにもこだわり、美しいフォルムを実現した」とのこと。例えば、HMIディスプレーはステムと一体になっており、IoT機能を操作するユニット、バッテリーも本体フレームに内蔵されている。各パーツをフレームの中に入れることで、よりスマートなフォルムになっている。

専用アプリ「BESV SMART Plus」で愛車との絆を深める

 上述の電子ロックの遠隔解除などは、専用アプリ「BESV SMART Plus」で行う。アプリをダウンロードし、自分のSMALOを登録すれば、電子ロック機能のほか、「GPSによるバイクの位置情報の確認」「各種システムのセルフ診断」「アシスト機能の強弱などのパラメーター設定」がアプリ上で一括で行える。

 また、ファームウェアのアップデートは無線通信で行うため、いちいちショップでアップデートする必要はない。

 澤山代表は、「従来、ユーザーと自転車との接点は、乗車している間しか生まれなかった。しかし、IoT機能を活用することで、離れていても自分の自転車とコミュニケーションが取れるようになり、乗車前・乗車中のつながりも深くなる」と話す。ユーザーと自転車をシームレスにつなぐことで、管理が手軽になるだけでなく、ユーザーと自転車との絆を深めることにも貢献する。

 SMALOのラインアップは、重さ23.1kg、504Whのバッテリーを搭載した「LX2」(販売予定価格:44万8000円(税込)と、重量21.4kg、365Whバッテリー搭載の「PX2」(販売予定価格:39万8000円(税込み)の2モデル。カラーは各種2パターンが用意されている。e-Bikeのトップメーカーが贈る新ブランドがスマートバイク市場にどのような旋風を巻き起こすのか注目したい。

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