みなさんこんにちは。2024年の3月に迎える30周年に向けて、これまで実施してきましたさまざまなプロジェクトが、どのように誕生したかというプロセスを、ご紹介していく「ラー博にまつわるエトセトラ」。
2022年7月より、過去にご出店いただいた約40店舗の銘店を2年間かけて、3週間のリレー形式で出店していただく「あの銘店をもう一度“銘店シリーズ”」と、2022年11月7日より、1994年のラー博開業時の8店舗(現在出店中の熊本「こむらさき」を除く)が、3ヶ月前後のリレー形式で出店する「あの銘店をもう一度“94年組”」がスタートしました。おかげさまで大変多くのお客様にお越しいただいております。
前回の記事はこちら:
あの銘店をもう一度第17弾 パスタ王国イタリアが認めたイタリア・ミラノ「カーザルカ」
過去の連載はこちら:新横浜ラーメン博物館のウラ話
あの銘店をもう一度の第18弾は、新ご当地ラーメン創生計画の第3弾として、プロデューサーに支那そばや 創業者の佐野実さんを迎え入れた佐賀・唐津「らぁ麺むらまさ」さんの登場です! 出店期間は2023年6月27日(火)から7月17日(月)です。
「らぁ麺 むらまさ」は、新横浜ラーメン博物館15 周年の企画として行われた「新ご当地ラーメン創生計画」の第3 弾で誕生。プロデューサーは、全国の食材・食文化に精通している「支那そばや」店主・佐野実氏に依頼をしました。
プロデューサーにより地域を選定し、新横浜ラーメン博物館と協議の元、対象地を佐賀県「唐津市」に決定。以下の選定理由から、ラーメン文化が根付く背景としては充分であると判断いたしました。
➀海産物等の食材が豊富である事
➁ラーメンのスタイルは確立されていないが先行する麺文化「うどん」は古くから食べられている事
➂すでにラーメン文化が根付いている「函館」と似た文化が存在する事
佐賀県唐津市に隣接する福岡県はとんこつラーメンの発祥の地。福岡県久留米市で誕生したとんこつラーメンはその後、福岡、熊本、大分等、九州一体に伝播しました。言わば九州はとんこつラーメンの聖地。しかし今回佐野氏がプロデュースするラーメンは「塩ラーメン」。
ご当地ラーメンとは、その土地の気候・風土・食文化に影響を受けるもの。佐野氏が言うには「玄界灘は暖流と寒流が入り混じる拠点でミネラル豊富な塩が採れるとともに新鮮な食材が豊富に手に入ることから九州の中でも独自の食文化が存在し、九州の他県に比べ素材本来の旨みを生かした食文化やあっさりを好む傾向がある」との事。そうした背景や地元郷土料理等からのヒントを得て佐野氏が辿り着いたのが、玄界灘の塩を使った「玄界灘塩らぁ麺」でした。
味の決め手となるのは塩。ひと口に「塩」と言っても「岩塩」、「海塩(天日塩)」、「海水」、「湖塩」等の種類や、産地や手法によりその数は多く、佐野氏もこれまでに数百種類を超える様々な塩を試してきましたが、今回出会った唐津の塩は「味・成分とも文句のつけようがない」と絶賛。その塩は玄界灘に囲まれた加唐島で作られる「一の塩」。
「料理で一番大切なのは水と塩」という佐野氏曰く「まろやかで角のないこの塩を使えば、より食材本来のうまみが引き立つラーメンが出来る」とのことです。
スープのベースは支那そばやが「鶏」主体なのに対して、らぁ麺むらまさは「豚」が主体。豚をメインに佐賀産のミツセトリを入れた動物系スープと、アゴ(トビウオ)、昆布などの魚介系をブレンドしています。弱火でじっくり煮込み、あっさりとしていながら素材の持つコクを引き出したスープです。塩ダレはメイン食材「一の塩」の他、魚介エキス、唐津屋の天然だし等を使用。
麺は中細(20番)のストレート。支那そばや御用達粉「紬」 を主体に数種類の国産小麦をブレンド。
香り・旨み・コシ・しなやかさが同居した麺です。
具はスープを邪魔しないようにあえてシンプルな盛り付け。国産豚の肩ロースを使用したチャーシュー、穂先メンマ、青ネギを使用。
「らぁ麺むらまさ」をラー博で食べられるのは実に13年ぶり。
新横浜から唐津までは飛行機+電車を乗り継いで少なくとも4時間かかります。この機会に銘店の味を思う存分ご堪能くださいませ。出店期間は2023年6月27日(火)~7月17日(月)です。
皆様のお越しをお待ちしております。
次回は、銘店シリーズ第19弾は京都「新福菜館」さんです!
お楽しみに!!
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