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Windows Info 第383回

PowerShellで外部コマンドの出力が文字化けする場合の対処法

2023年06月11日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII

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PowerShellで文字化けが生じる場合がある

 直接実行すると問題なく表示されるのに、PowerShellの変数に格納する、あるいはファイルに出力すると文字化けする外部コマンドがある。

一部の外部コマンドには、出力をリダイレクトしたとき、あるいはPowerShellの変数に格納すると、文字化けしてしまうものがある

 具体的には、wsl.exeやwinget.exeなどだ。文字化けするのは、PowerShellの変数への格納や、cmd.exeでファイルにリダイレクトしたあと、変数やファイルを表示したときである。

 先に結論から言えば、wsl.exeとwinget.exeの場合、標準出力にはバイトマークなしのUnicode(UTF-16LE)エンコードされた文字列が出力されているため、そのままでは文字化けしてしまう。

 画面に出力したときに文字化けしない理由は、標準出力とは異なる方法で画面表示しているからだと思われる。ソースコードを調べたわけではないが、たとえば、コンソールAPIなどを使って画面出力しているのではないかと思われる。このときの表示はコンソールや文字エンコード設定に関わらず、正しくなる。

 具体的に「wsl.exe -l」の場合で見てみることにする。まずcmd.exeで

wsl.exe -l >wsl-cmd01.txt

と出力した場合、ファイルにはバイトオーダーマークがない。このためにmore.exeなどで表示すると、文字化けしてまう。

たとえばwsl.exeでは、コマンド出力を画面に表示させても問題ないのに、ファイルにリダイレクトすると文字化けしてしまう

 cmd.exeには、バイトオーダーマークなしのUnicodeを読み込む機能はないが、PowerShell Ver.7または、Windows PowerShell Ver.5.1(以下両方をPowerShellと表記する)では、

Get-Content .\wsl-cmd01.txt -Encoding Unicode

とすることで、正しくファイルを読むことは可能だ。

cmd.exeのリダイレクトで文字化けするのは、出力のエンコードがUnicode(UTF-16LE)で、バイトオーダーマークがないため。そのため、PowerShellのGet-Contentコマンドでエンコードを指定すると正しく表示できる

 PowerShellの場合は、話はもう少し複雑になる。PowerShellで外部実行ファイル(外部コマンド)の出力は、シフトJIS(日本語版Windowsの場合)であることを想定していて、コマンドの出力に対してUnicode(UTF-16LE)への文字エンコード変換をする。

 本来Unicodeなのに、それをシフトJISだと思って文字エンコード変換するため、文字エンコードが正しくないものになり、その結果文字化けしてしまう。cmd.exeの場合とは、少し事情が違う。

 PowerShellでは、外部コマンドの出力を変換して受け取るため、これをリダイレクトしてファイルに書き込んでも、誤った変換がされたファイルになる。なので、cmd.exeのようにリダイレクトしたファイルをUnicodeエンコードで読んでも正しい結果は得られない。

PowerShellでは、外部コマンドの出力を読み込むときにシフトJISからUnicodeにエンコードを変換するため、誤った変換により、文字化けが発生する。このためコマンド出力をファイルに書き込んでエンコードを指定しても正しく表示されない

PowerShellで文字エンコードを正しく処理させる

 PowerShellで、Unicode出力を正しく受け取るためには、コンソールの出力エンコードをUnicodeにする。これで、PowerShellは外部コマンドの出力がUnicodeエンコードであることを理解し、変換しなくなる。

 そのためには、一時的にコンソールの出力エンコードをUnicodeにして、コマンドの実行後に元に戻す。具体的には、

$TempMyOutputEncode=[System.Console]::OutputEncoding
[System.Console]::OutputEncoding=[System.Text.Encoding]::Unicode
$x=wsl.exe -l
[System.Console]::OutputEncoding=$TempMyOutputEncode

とする。

 最初の行は、現在の出力エンコードを変数($TempMyOutputEncode)に保存するもの。

 2行目は、[System.Console]::OutputEncodingを、Unicodeエンコード(Encodingオブジェクト)に変更している。ユニコードのEncodingは、最初からプロパティとして定義されているので、「[System.Text.Encoding]::Unicode」と指定できる。なお、シフトJISエンコードを使う場合には、以下のコマンドでエンコードを得ることができる。

[System.Text.Encoding]::GetEncoding('shift_jis')

 このGetEncodingで利用できるエンコード名については、以下のページに記述がある。これはPowerShell Ver.7.x用だが、Windows PowerShell用もページの中身はほぼ同じものである。

●Encoding クラス (System.Text) PowerShell 7.x
 https://learn.microsoft.com/ja-jp/dotnet/api/system.text.encoding?view=net-7.0#list-of-encodings

 3行目がwsl.exeの実行である。ここで、標準出力にUnicodeを出力するコマンドを実行すればよい。

 4行目では、1行目で変数$TempMyOutputEncodeに保存したエンコードを使って出力エンコードを復元している。

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