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パソコンショップSEVENの「ZEFT G37F-Cube」でゲームのフレームレートを計測

ゲーム向けでも小型がいい人に朗報、キューブ型でも快適に遊べるBTOPCを検証

2023年05月26日 11時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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「ZEFT G37F-Cube」

 コンパクトなサイズながらもパワフルな性能を実現した、パソコンショップSEVENのゲーミング向けデスクトップパソコン「ZEFT G37F-Cube」。前回は外観やケース内部、スペックについて紹介したが、実際のゲームパフォーマンスがどの程度なのかも気になるところだ。そこで、ZEFT G37F-Cubeでゲームをプレーし、快適に遊べるかどうかを確かめてみたい。

Core i7-13700FとGeForce RTX 3060 Ti 8GBを採用している

ZEFT G37F-Cube
https://pc-seven.co.jp/spc/18670.html
価格:24万9800円(税抜)、27万4780円(税込)

試用機の主なスペック
機種名 ZEFT G37F-Cube
CPU Core i7-13700F(最大5GHz)、16コア(Pコア:8、Eコア:8)/24スレッド)
CPUクーラー Cooler Master「NR200P MAX専用設計」(280mm)
グラフィックス GeForce RTX 3060 Ti 8GB
PCケース Cooler Master「NR200P MAX」
メモリー Crucial DDR4-3200 16GB (8GBx2枚)
ストレージ 1TB SSD、Western Digital「BLUE SN570」
マザーボード MSI「B760I EDGE WIFI DDR4」
電源 850W 80PLUS GOLD(NR200P MAX専用設計)
光学ドライブ 外付けDVDスーパーマルチドライブ
Wi-Fi インテル Wi-Fi 6E
サイズ およそ幅185×奥行361×高さ274mm
OS Windows 11 Home(64bit)

1920×1080ドットで高性能を発揮
ゲーム以外の性能も申し分ない出来

 まずは、「3DMark」(Version 2.26.8098)の総合スコア―から見ていこう。「Fire Strike」に注目すると、ZEFT G37F-Cubeはテスト解像度が3840×2160ドットとなるFire Strike Ultraで7000台まで落ち込むものの、Fire Strike Extremeで1万5000弱、Fire Strike“無印”で3万近くにまでスコアを伸ばし、良好なパフォーマンスを発揮している。

「3DMark」の結果

 DirectX 12のテストとなる「Time Spy」では、負荷が大きくなるためスコア―は低下するものの、それでもTime Spy“無印”で1万を超えている点は立派。もう1つのDirectX 12のテスト「Speed Way」でも3000に迫る勢いを見せており、ZEFT G37F-Cubeの描画性能は期待が持てそうだ。

 続いて実際のゲームではどうなのか「Apex Legends」の結果に移ろう。ここでは、オプションから描画負荷が最大となるように設定したうえでゲームをプレー。その間のフレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)で取得した。

「Apex Legends」の結果

 その結果だが、ZEFT G37F-Cubeは3840×2160ドットでも常時60fpsを超えている点は注目に値する。1920×1080ドットになると、最小フレームレートは120fpsにまで達しており、コアなプレーヤーでも満足できる結果といっていい。設定を下げれば、144Hz貼りつきに近いフレームレートでのプレイも実現できそうだ。

 さらに「Call of Duty: Modern Warfare 2」では、バランス重視プリセットを適用し、ゲーム付属のベンチマークモードを実行している。その結果だが、本作はApex Legendsより描画負荷が大きく、それゆえZEFT G37F-Cubeの平均フレームレートは3840×2160ドットで60fpsを割ってしまっている。

「Call of Duty: Modern Warfare 2」の結果

 しかし、2560×1440ドットでは最小フレームレートが60fpsを超え、1920×1080ドットでは平均フレームレートが130fpsにあと一歩のところまで迫っている。そのため、1920×1080ドットであれば、快適なプレーが実現することは誰の目にも明らかだ。

 「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」では、「最高品質」プリセットに指定して実行している。なお、スクウェア・エニックスが示す指標では、スコア1万5000以上が最高評価とされている。それを踏まえてZEFT G37F-Cubeの結果を見ていくと、2560×1440ドット以下の解像度であれば、その指標を満たす結果となっている。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果

 2560×1440ドットのスコアの詳細を見ると、平均フレームレートは131.2fps、最小フレームレートは79.0fpsと、プレーにまったく支障はない。

 ゲーム以外のパフォーマンスをチェックするべく、「PCMark 10」(Version 2.1.2600)の結果を見てみよう。ZEFT G37F-Cubeの総合スコア―は8620と良好で、とくにDigital Content Creationが1万4000弱と高いスコア―を発揮した。Digital Content Creationは、動画編集やフォトレタッチといったコンテンツ製作のパフォーマンスを知ることができるテストグループだが、ZEFT G37F-Cubeはそういった用途でも高性能が期待できるということになる。

「PCMark 10」(Version 2.1.2600)の結果

 また、基本性能を見るEssensialsや、オフィスアプリケーションの性能をチェックするProductivityは、どちらも1万を超えており、ZEFT G37F-Cubeはさまざまな用途で活躍できる1台といっていい。

 さらにFFmpegを用いたトランスコードに要する時間も測定してみた。今回は、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」をプレーした7分弱の動画ファイルを用意し、それをFFmepgでH.264/AVCとH.265/HEVCへとトランスコードしている。なお、動画ファイルの解像度は1920×1080ドットで、フォーマットはMotionJPEGだ。

FFmpegを用いたトランスコードに要する時間

 その結果だが、ZEFT G37F-CubeはH.264/AVCだと6分ほどで作業が終了した。負荷が大きくなるH.265/HEVCでも16分弱しか掛かっておらず、CPUの「Core i7-13700F」が真価を発揮した格好だ。

 最後に「CrystalDiskMark」(Version 8.0.4)でストレージ性能も確認しておきたい。ZEFT G37F-Cubeは、シーケンシャルアクセスの「SEQ1M Q8T1」において、リードで3500MB/s程度、ライトで3000MB/sと非常に高速な結果を残した。ランダムアクセスでも、「RND4K Q32T1」のリードで800M/s弱、ライトで600MB/s程度と良好で、ゲームの起動やデータのロードなどでストレスを感じる場面はまったくなかった。

「CrystalDiskMark」(Version 8.0.4)の結果

昨今のゲームシーンに沿ったPC
コンパクトなサイズに惹かれる人も多い

 以上のテスト結果から明らかなように、ZEFT G37F-Cubeのゲームパフォーマンスは優秀だ。3840×2160ドットはさすがに力不足が露呈する場面があるものの、1920×1080ドットでは高性能を発揮し、1フレームで多く描画させて有利に立ち回るといった昨今のFPSやTPSのトレンドに沿ったゲーミングパソコンといって差し支えない。

 また、ゲーム以外のパフォーマンスも良好で、動画作成や事務用途など、長期に渡ってさまざまな場面で活躍を見せることは間違いない。価格は税込みで27万4780円と安価とはいえないものの、このテスト結果を踏まえるとお買い得感は非常に高い。コンパクトなサイズながらも快適にゲームをプレーできるという点に、惹かれる人も多いのではないだろうか。

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