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新生活や日本の住宅事情に合ったコンパクトPC2機種についてインタビュー

小型ケースの面倒な自作・検証はBTOPCメーカーに! ゲーム性能や冷却も優秀

2023年04月03日 11時00分更新

文● 松野将太 編集●八尋/ASCII

提供: セブンアールジャパン

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どちらも小型ながらパワフルなゲーミング性能を確保

小型なパソコンでも、一定のスペックは確保したいと語る中嶋氏と真重氏

――ここからは、個別のモデルについてもお話を伺えればと思います。まずは、「ZEFT G32DE」についてお聞かせ下さい。

中嶋:主にゲーミングパソコンやクリエイター向けパソコンを販売しているパソコンショップSEVENとしては、小型化だとしても一定のスペック的な目標は必要だろうということは事前に決めています。パフォーマンスと冷却性は絶対譲れないとした上で、小型化を追及することで誕生しました。「ZEFT G32DE」は、360mm水冷クーラーが入る製品の中で最小クラスのASUS製PCケース「Prime AP201」を採用したモデルです。コンパクトさだけでいえばより小さなケースはあるかもしれませんが、拡張性や使い勝手も含めれば、弊社としてはこれが最良だと判断しました。

「ZEFT G32DE」の内部レイアウト。コンパクトだが、最大で360mmラジエーターを搭載可能だ

真重氏:「ZEFT G32DE」は、基本的には大学入学時や就職活動のタイミングでパソコンを買い替えたい、個人の方向けのモデルとして想定しています。ゲーミングパソコンとしての性能を求めつつ、小型におさえて机のスペースをすっきりさせたい方、パソコンを床置きしたくない、あるいは机の上に置いて眺めたい方、リビングパソコンがほしい方など、幅広いニーズに応えられるのが省スペースなキューブ型モデルの強みかなと思います。

――先ほどインテルの「K」型番CPUを意識しているというお話がありましたが、より詳しくお教えいただけますでしょうか。

中嶋氏:昨年の秋口ごろから、インテル第13世代Core i9の「K」付きモデルは、基本的に3連ファンの水冷クーラーとの組み合わせでしか注文できないようにしています。そこで360mm水冷クーラーを搭載しながらどこまで本体を小さくできるか、ということをコンセプトに商品化したのが「ZEFT G32」シリーズです。今回取り上げていただく「ZEFT G32DE」はCore i7のK付きモデルと240mmラジエーターの組み合わせですが、カスタマイズで360mm水冷クーラーとi9を搭載可能ですし、i9を標準搭載した「ZEFT G32DS」のようなモデルも用意しています。ほかにもビデオカードやCPUが異なるモデルの用意がありますので、用途に応じてそちらもご検討いただければと思います。

――実際に見てみると、「Prime AP201」はかなり小型です。机の上にも楽々乗るサイズですし、中に360mmサイズの水冷CPUクーラーが入るようには見えませんね。

水冷ユニットのラジエーターは天面に装着される

中嶋氏:ケースサイズはおよそ幅205×奥行460×高さ350mmで、360mm水冷搭載ということで奥行きはありますが、高さは350mmに抑えられています。実際に使用してみると、机の上に設置しても圧迫感を感じにくく、トップに物を置けたり、目線の高さからパソコンの奥にある壁も見えます。そのため、普通のミドルタワーやフルタワーに比べて、解放感はあるかなと思います。あとは、フロントパネルにUSB 3.2 Gen 2 Type-Cポートがあるのも、使い勝手がいいです。ツールレスでパネルの取り外しが簡単にできるので、掃除もしやすさも魅力となっています。

――全体にメッシュパネルが使われていて、内部からLEDの光が漏れてきているのも印象的です。

中嶋氏:ライティングに関しては、メッシュ構造なので派手に光が漏れてくるような感じにならないか懸念していたのですが、実際にこの組み合わせでだと、嫌らしくない塩梅に収まっているかなと。好みはあるかとは思いますが、気になる場合はソフトでできる限り光らないように設定できますので、そちらをご利用いただければと思います。内部はスッキリしているので、LED抜きでも見栄えは悪くないです。

真重氏:ゲーミングパソコンらしく光るパーツが透けますが、チープな感じはしませんね。反面、電源を切っているときには主張が強くなく、すっきりとしているのが特徴です。ホワイトカラーのパソコンを家に置きたい人にとっても丁度いい1台です。

中嶋氏:メッシュに関して一点デメリットを挙げるとすると、高い通気性を得ているぶん、どうしても遮音性は高くないことですかね。内部のファンがフル回転するような状態では、それなりの駆動音が出ます。とはいえ、うるさくて気が散るというほどではなく、ヘッドセットを装着していればまったく聞こえない程度ではありますので、ゲームをプレイする際に音が気になって注意散漫になるといったことはないと思います。

――搭載CPUのCore i7-13700KFについてはどのような印象をお持ちでしょうか。

中嶋氏:16コア/24スレッドの高性能CPUということで、高負荷がかかる作業にも高いパフォーマンスで対応できます。余談ですが、最近お電話にて「末尾にKが付くのはわかるが、Fの意味がわからない」と伺うことが多くなりました。比較的新しいサフィックスですので、数年ぶりにパソコンのスペックを眺めて困惑される方が多いのではないかと思います。「F」型番付きのCPUは、映像出力機能がなく、ビデオカードが必須となるモデルを指しています。違いは内蔵グラフィックスの有無だけで、コア数・クロックといったスペックは同じです。Fの入る商品の方が価格は下がるので、アップグレードのコストを少しでも抑えたい方にもオススメです。

――GPUは「GeForce RTX 3070 Ti」ですが、このチョイスに至った理由を教えてください。

ツールレスでフロントやサイドパネルの取り外しが可能。埃を巻き込みやすい有孔パネルだが、掃除は簡単だ

中嶋氏:RTX 3070 Tiは、当店でも今人気のビデオカードです。次世代となるRTX 4000シリーズのビデオカードが発売されたので、3000シリーズのビデオカードのパフォーマンスでは物足りないと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、最新のPCゲームをフルHD・WQHD解像度でストレスなく遊べるだけのパフォーマンスがあります。4K解像度でのゲームプレイや、高フレームレートでの運用をご検討の方はビデオカードの負荷が大きくなりますので、ゲームタイトルの推奨スペックやベンチマーク結果を参考に検討いただければと思います。

真重氏:2月までの実績で、ハイエンドではRTX 4070 TiやRTX 4090のパソコンがよく売れている印象がありますが、ミドルハイエンドであればRTX 3070 Tiを搭載したパソコンが売れ続けていますね。ちなみにPCケース自体はRTX 4070 Tiまでの搭載に対応していますので、ゲーム実況や動画編集ができるCPUと合わせて、用途ごとにカスタマイズいただければ幸いです。

――そのほか、マザーボードやメモリー、ストレージについてはいかがでしょうか。

中嶋氏:マザーボードはASRockの「B660M Pro RS」です。弊社ロングセラーの商品で、使用目的や使用者を限定しない、幅広い用途へ活用できるマザーボードといえます。M.2 SSDはWD「BLUE SN570」の1TBモデルです。複数本のゲームタイトルをインストールしておいても余裕があります。メモリーも16GB(8GB×2)を確保しており、こちらもゲームで困らない容量です。

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