報告件数が1.5倍に!
予想通り、一時の安らぎに過ぎなかったようです。
フィッシング対策協議会発表の2023年2月フィッシング報告件数は、前月比約54.3%増の5万9044件。先月が前月比約41.6%でしたから、たった1ヵ月でほぼ元通りになってしまったかたちです。誘導先のURL数や、騙られたブランド数も再び増加しました。
とは言え、1月の月例報告書には、「フィッシング報告が急増した2020年以降は、毎年、旧正月の前後は報告が減る傾向があります。しかし過去の事例では、翌月は報告が増加する傾向にあるため、引き続き注意が必要です」とありましたから、この結果は予想の範囲内といったところでしょうか。また、引き続き下落傾向にあることは確かです。
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報告件数の増加によって、過半数を占める勢いだったAmazonの割合が全体の約28.0%まで減り、代わりにイオンカード、ヤマト運輸、ソニー銀行、セゾンカード、ETC利用照会サービス、えきねっとの割合が増えたようです。また、1000件以上の大量報告があった11ブランドで全体約84.1%を占めました。
宅配業者からのSMSはすべて偽物
SMSを使ったフィッシング詐欺であるスミッシングについては、宅配便の不在通知を装いアップルの偽Webサイトへ誘導する手口が相変わらず多いようです。ちなみに、主な宅配便業者はSMSでの不在通知を実施していません。
旧正月が終わった途端、フィッシングの報告は再び増加しました。このまま春に向けて増加するのか、それとも長期的な減少傾向が続くのか注目です。新生活を始める人たちはECサイトや宅配便の連絡が増えるかと思いますが、まずは落ち着いて内容を確認しましょう。
そして怪しいメールやSMSを受け取ったら、可能ならばフィッシング対策協議会に報告すると良いでしょう。