全国高校eスポーツ選手権のプロデューサーを務める清野 悠介氏にインタビュー
高校生のeスポーツ大会には、ゲーマーたちの青春が詰まっている! その魅力とは?
2023年03月17日 11時00分更新
協調性を学べて、コミュニケーションも重要なタイトルを採用
第1回から第3回までの採用タイトルは、「リーグ・オブ・レジェンド」と「ロケットリーグ」だった。そして第4回からは、「フォートナイト」部門が追加されている。いったいどのようにして、タイトルは選定されたのだろうか。
──第1回から第3回までの採用タイトルは「リーグ・オブ・レジェンド」と「ロケットリーグ」でしたが、この選定の理由があれば教えてください。
清野氏:リーグ・オブ・レジェンドは競技性が高く、eスポーツタイトルとして世界中で認められているという点と、仲間と力を合わせて同じ目標に向かって努力する楽しさを体感できる競技だという点を加味して、選択しました。
──リーグ・オブ・レジェンドは最近私もプレイしていますが、戦略性とチームワークが必要不可欠なタイトルですよね。
清野氏:加えて、勝つためにはコミュニケーションや(ゲーム内での)団体行動もかなり重要ですから、ほかのスポーツの部活動と同じように、協調性を学べるタイトルだなと思って、採用した次第です。
──あと、本大会のリーグ・オブ・レジェンド部門を拝見させていただいて、最初に観戦する人に向けたルール説明があると思うのですが、それがとてもわかりやすくて驚きました。これなら、プレイしたことない方でも何となくはルールが把握できるなと。
清野氏:ありがとうございます。本大会がほかのeスポーツ大会とは異なっている点として、保護者世代や出場選手の友人といった、あまりゲームに詳しくない方にも観戦いただけています。ルール解説といったところで、そういった方々により楽しんでいけるような施策は、今後も続けていきたいです。
──ロケットリーグはいかがでしょうか。
清野氏:ロケットリーグは、初心者でも挑戦しやすいシンプルなルールという点と、eスポーツを初めて観戦する方でも楽しめるタイトルでもあるというのが大きな理由です。
──確かに、ルールはほぼサッカーですもんね。でも、私もプレイしたことありますけど、上手い人のプレイはなかなか真似できるものではなく、相当練習が必要ですよね。
清野氏:そうなんですよ。最初から何となく感覚で操作できますし、ルールはゴールに多くボールを入れたほうが勝ちと、サッカーそのままなので、eスポーツがよくわからないという方でも観戦が楽しめるというのはあります。そのぶん、上級者は地上ではなく空中で戦い始めますから。かなり操作はハイレベルになりますし、動きも異次元になっていきますね。
──ゲームが好きであればあるほど、あのタイトルの操作の難しさは実感しますからね。
清野氏:予選でも勝ち上がるにつれて、競技レベルは上がっていきますね。実際に興味を持ってプレイしていただけると、あの難しさも実感していただけると思います。
──第4回から「フォートナイト」部門が新設されました。この部門を増やした理由を教えてください。
清野氏:ゲームにはさまざまなジャンルがあり、MOBA、スポーツ以外のジャンルも加えたほうがより高校生が活躍できる場が増えると考え、新たなジャンルのタイトルを加えたかったという理由があります。
──第4回から出場校がとても増えているので、フォートナイト部門の効果はありそうですね。
清野氏:そうですね。フォートナイト部門を増やしたことで、出場校も増えました。恐らくデュオで参加できるというのも、参加しやすさに繋がっているのかなと思っています。とはいえ、エントリー数が増えて規模も拡大できましたが、まだまだ発展途上だと思っていますので、さらなる成長の余地も感じています。
──確かにトリオよりデュオのほうが、誘って参加しやすいですし、いいですね。
清野氏:ほかの高校生大会がフォートナイトのデュオ部門をされているということもあって、デュオであれば年に2回大きな大会にエントリーできることになりますので、よりチャンスも増えていいかなというのもあります。