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全国高校eスポーツ選手権のプロデューサーを務める清野 悠介氏にインタビュー

高校生のeスポーツ大会には、ゲーマーたちの青春が詰まっている! その魅力とは?

2023年03月17日 11時00分更新

文● 八尋 編集●ASCII

提供: サードウェーブ

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コロナ渦でもオンラインで開催できたのは、オンラインでできるeスポーツだからこそ

 全国高校eスポーツ選手権は、第2回まではオフライン会場にて大会を実施していたが、第3回の際に新型コロナウイルスが流行し、オンラインでの開催を余儀なくされた。さらに、徐々にオフラインのeスポーツ大会が増えてきた中、2023年に実施された第5回大会でも、オフラインではなくパブリックビューイングという形をとった。

──第3回目、第4回はオンラインでの開催となりましたが、当時はやはりオフライン開催は難しかったと思います。当時を振り返って、印象に残っていることがあれば教えてください。

清野氏:第3回はオフライン開催を見込んで、会場の下見などを進めていたのですが、緊急事態宣言もあって作業がストップしました。ただ開催中止にするとは誰も考えておらず、なにかしらの形で開催しようとは決めていました。これもeスポーツならではの、オンラインでも大会が開けるという長所が出たと思っています。結果として決勝大会は決勝に出場する各校の最寄りにある施設をお借りして、選手はオフラインで開催することになりました。

第3回は決勝大会に出場する選手のみオフラインで実施。無観客で決勝の様子は生放送で配信された

──確かに、eスポーツだとオンラインでも大会ができるという意味では、よかったのかもしれないですね。

清野氏:そうですね。例えば野球やサッカーだと、どうしてもメンバーが集まる必要がありますが、eスポーツだと自宅からでも大会に参加できるというのは、強みでしたね。

第5回大会では、オフライン開催ではなくパブリックビューイングという形を選択した

──最近ではオフライン大会も増えてきていますが、今回もオフライン開催ではなくパブリックビューイングという形をとったのは、やはり高校生の健康を気遣ってでしょうか

清野氏:ピークアウトしているとはいえ、高校生の健康を気遣う必要はあります。この大会の開催告知をしたのは夏だったのですが、ちょうど第7波の最中でした。冬がどういう状態になっているのかもわからなかったので、できる限りの形を模索した結果、このような形になりました。

──今後オフライン開催は検討したいですか?

清野氏:オフラインは開催形式の候補ではあるものの、今回実施したパブリックビューイング、ミラー配信など、大会の観戦方法はさまざまありますので、オフライン開催にこだわることはないかなと。また地域でも盛り上げていきたいので、地元の高校が予選や決勝大会に参加する際には、ぜひ協力いただければと思っています。

強豪校の誕生、そして期待するジャイアントキリング

第5回大会のリーグ・オブ・レジェンド部門で優勝したN高等学校(以下、N高)「N1」

第5回のロケットリーグ部門で優勝したN高「ねこなま」

 全国高校eスポーツ選手権の歴史を振り返ると、決勝大会常連校として複数回名を残す高校が出てきた。その筆頭が、N高だ。

 N高は、第2回のリーグ・オブ・レジェンド部門で初優勝し、第3回ではリーグ・オブ・レジェンド部門とロケットリーグ部門を総なめ。第4回はロケットリーグ部門で優勝、第5回ではリーグ・オブ・レジェンド部門でも優勝を奪還し、ロケットリーグ部門と合わせて再び2冠を達成している。

 また、強豪校はN高だけでなく、クラーク記念国際高等学校 CLARK NEXT Akihabaraや福井工業大学附属福井高等学校といった高校も、決勝大会に複数回進出しており、強豪校とよべる存在ではある。この強豪校のハイレベルな争いで、どのチームが今年は勝つのかというのも、本大会の白熱する部分だと感じる。

 さらに、フォートナイト部門が新設されたことで、強豪校を倒して優勝できるチャンスも増えてきた。昨年まで無名だった高校のジャイアントキリングというのも、期待している楽しみの1つだ。

──今までの大会において、強豪校も何校か出てきましたが、これは予想されていましたか?

清野氏:いつかは出てくるだろうなと思っていましたが、第1回大会を開催した当初はここまでは予想していなかったですね。

──フォートナイト部門が入ってそれも変わるかなと思っているのですが。

清野氏:確かに、リーグ・オブ・レジェンドやロケットリーグ部門の決勝大会には進出されていない高校の名前も結構あります。バトルロワイヤルゲームは多くのチームが同時に参加できるので、その長所が出た形になったかなと。

第5回フォートナイト部門の決勝進出校

ルネサンス大阪高等学校梅田eスポーツキャンパスの「東海道中膝栗毛fn」が優勝した

──確かにそうですね。ただ、プロゲーミングチームだといつまでも同じメンバーでということが可能ですが、高校は3年で卒業なので、そういう意味ではいつか新たな強いチームが誕生して、ジャイアントキリングを起こしてくれれば、とても盛り上がりそうだなとは思っています。

清野氏:あとは、今まで出場してきたメンバーが卒業してOB・OGとなって、後輩の指導をするといったことがあれば、高校自体のレベルも上がってきますので、そういったところも期待したいなと思っています。

──今までの大会で特に印象に残っている試合があれば教えてください。

清野氏:正直どの試合も印象深いです。その中でというと、第2回大会のロケットリーグ部門決勝戦、大分県立鶴崎工業高等学校「雷切」×佐賀県立鹿島高校の「OLPiXと愉快な仲間たち」ですかね。最終試合までもつれて、延長まで突入して優勝が決まりました。また第1回大会決勝と同じ対戦カードで、前回準優勝だった大分県立鶴崎工業高等学校が優勝したというのもドラマがありました。また配信されない予選の試合は、もっと伝えたいという思いがあります。ここにもたくさんのドラマがありますから。

第2回大会のロケットリーグ部門決勝戦で見事優勝した大分県立鶴崎工業高校の「雷切」

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