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エンタープライズ向けのSaaSブランドとしてフルスタックのポートフォリオを展開

ベリタス、SaaS型の統合データ保護/管理基盤「Veritas Alta」を発表

2023年01月30日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 ベリタス・テクノロジーズは2023年1月28日、新たに発表したエンタープライズ向けの統合クラウドデータ管理プラットフォーム「Veritas Alta(アルタ)」に関する記者説明会を開催した。オンプレミスで実績のある「Veritas NetBackup」の技術を新たにSaaS化するもの、すでに提供してきたSaaSをAltaにリブランドするものを含め、マルチクラウド環境に対応するデータ保護/管理製品をフルポートフォリオで展開し、As-a-Serviceモデル(SaaSモデル)で提供する。

 説明会には同社 常務執行役員の高井隆太氏が出席し、現在のエンタープライズ顧客がデータ管理で抱える課題、ベリタスとしての次世代戦略、その先に位置づけられるAltaの特徴などを紹介した。

統合クラウドデータ管理プラットフォーム「Veritas Alta」を構成するサービス群。データ保護(バックアップ/リカバリ)だけでなく、レジリエンシー、コンプライアンス/ガバナンスを目的とするサービスも含まれる

ベリタス・テクノロジーズ テクノロジーソリューションズ本部 常務執行役員の高井隆太氏

エンタープライズ向けの包括的なデータ保護/管理SaaSを提供

 Veritas Altaは、エンタープライズ向けの統合クラウドデータ管理プラットフォーム。このプラットフォームを用いて、IaaS/PaaSバックアップの「Alta Data Protection」、SaaSデータバックアップの「Alta SaaS Protection」、バックアップ専用クラウドストレージ「Alta Recovery Vault」をはじめとするデータ保護に加え、アプリケーションのレジリエンシー、データコンプライアンス/ガバナンスの各種サービスを、単一の“Altaブランド”配下で展開していく。

 AltaではAs-a-Service/SaaS型の消費モデルのほか、あらゆる環境(マルチ/ハイブリッド/プライベートクラウド、エッジ、オンプレミス)に対応すること、自動スケーリングや重複排除による大規模環境への対応、Kubernetesなど新しいワークロードもカバーするなどの特徴を持つ。

Veritas Altaはデータ保護、アプリケーションのレジリエンシー(回復力)、データコンプライアンス/ガバナンスの幅広い領域を、単一プラットフォーム上に構築されるサービス群でカバーする

 さらに、コンテナ/マイクロサービスベースのクラウドネイティブなアーキテクチャも特徴だという。これは、NetBackupにおける取り組みとしてすでに発表している「ベリタス クラウドスケールテクノロジー(Veritas Cloud Scale Technology)」に基づくものだ。

 「コンテナ上にマイクロサービス化したNetBackupの機能を展開して、バックアップ開始時にはそのコンテナを増やして処理能力を高める。またバックアップが終了したら、それをすぐに解放して最小限のリソースで済むような構成を、自動的に行う」(高井氏)

 さらにバックアップデータの保管先についても、重複排除を適用して効率性を高め、一般的なクラウドサービスのようなデータ転送コストがかからないバックアップ専用ストレージサービス、Recovery Vaultをラインアップしていると説明した。そのほか、マルチクラウドとオンプレミスのIT環境に対する統合的な可視化や分析を可能にする「Alta View」や「Alta Analytics」なども提供する。

 そのほか、アプリケーションのレジリエンシーやデータコンプライアンス/ガバナンスの領域でも、これまでオンプレミス向けに提供してきたものも含めてSaaS化して提供していく。

「Alta View」のダッシュボード画面(開発中のもの)。Altaを通じて、オンプレミスのNetBackupを含む複数の環境をクラウドで一元管理可能にする

エンタープライズがデータ保護/管理で抱える新たな課題とは

 今回のVeritas Altaの背景には、現在のエンタープライズ顧客が抱えるさまざまなデータ管理/保護の課題と、それに対応するベリタスの製品/ビジネス戦略がある。高井氏はそうした背景も説明した。

 ベリタスや他社の調査データによると、マルチ/ハイブリッドクラウドの活用が進むなかで、企業は「サイバー攻撃/ランサムウェア」「データの無秩序な増加」「コスト、複雑さ、コンプライアンス」「ビジネスのサステナビリティ」といった共通課題を抱えている。

各社調査データより、クラウド時代のデータ保護/管理にまつわる共通課題

 たとえばベリタス調査(2022年8月、従業員1000人以上の企業が対象)では、94%もの企業がパブリッククラウドの利用で「当初の予想よりも高いコストが発生した」と回答しており、クラウド支出額は平均で予算を43%も上回っているという。さらに、予算を上回る追加コストがどの分野で発生したかという質問において、最も多かった回答が「バックアップ/リカバリ」だったという。

 「クラウド上では非常に速いスピードでデータが改変されていく。それによりビジネスやIT(の進化、成長)を早める効果はあるが、『このバージョンを取っておきたい』などとスナップショットやコピーを無秩序に取ることで、多くのコストもかかってしまう。バックアップ/リカバリが多くのストレージコストを消費している」(高井氏)

クラウドを利用する多くの企業が「予算超過」を経験しており、その原因のトップが「バックアップ/リカバリ」だという

 加えて高井氏は、クラウド環境においてもダウンタイムの発生やサイバー攻撃/ランサムウェア攻撃の被害が起こりうることを指摘した。ただし、世界の回答者の94%(日本は86%)が、クラウド環境における利用者側のデータ保護責任(いわゆる「責任共有モデル」)について正確に理解できていないという。

 こうした調査結果から高井氏は、「もちろんクラウドを利用すること自体は企業にとって非常に重要であり、ひとつの有効な選択肢だと考えている」としながらも、そこにおいては新たな課題として「予期せぬ出費」「サイバーセキュリティの脆弱性」「可視性の欠如」の3点があると述べた。

 「こういった課題を解決するために、ベリタスではこれまでもクラウド対応を進めてきた。こうしたソリューションをもう少し包括的にお届けするために、今回Veritas Altaという単一のブランドを立ち上げ、エンタープライズ向けの統合クラウド管理プラットフォームとして展開していく」(高井氏)

高井氏は、クラウド時代の新たな課題として3つを挙げた

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