日本能率協会でひとり情シス大学1日コースを開催
ひとり情シス協会
中堅中小企業の製造業向け情シス・デジタル人材へのリスキリング
一般社団法人 ひとり情シス協会(事務局:清水 博、所在地:東京都千代田区二番町)は、一般社団法人 日本能率協会(JMA、会長:中村正己、所在地:東京都港区芝公園)とIT人材不足に悩みリスキリングに苦慮する中堅中小企業のひとり情シスや少人数情シス向けに「ひとり情シス大学1日コース」を日本能率協会主催で2023年の春・秋の2回を新規開催することで合意しました。 中堅中小企業では新型コロナウイルス感染症発生以降、リモートワーク、BCP対策などの対応が急務であり、従来のIT担当者へ過度の業務が集中することや、新規にIT担当者を任命することが増加しました。しかも、人材不足を補う為のデジタルトランスフォーメーション(DX)への対応も経営層からの要求は高まっています。しかしながら、経験3年未満のIT担当者の73%は自分自身がスキル不足と認識しており、リスキリングは急務です。 ひとり情シスや少人数情シスの実態把握や改善は、経営層が認識すべき事柄のため、経営層や取締役にも豊富な研修制度を提供している日本能率協会から警鐘を鳴らし、中堅中小企業のデジタル人材育成を加速させることが目的です。
ひとり情シスとは?
「ひとり情シス」とは、一人で社内のIT環境や情報システムを管理する担当者のことで、中堅中小企業ではとても多い状況です。一般社団法人 ひとり情シス協会が2022年1月に発表した『ひとり情シス実態調査2022』では、従業員100名から499名までの企業では37.6%にあたる1.8万社、従業員20名から99名までの企業では85.6%にあたる20万社で、情シスが一人以下であるという結果が出ています。この結果からもわかるとおり、IT人材不足の問題は中堅中小企業では特に深刻です。
兼任型で経験の浅いひとり情シスが増加
コロナ禍の影響で、リモートワークやBCP対応など、中堅中小企業においてITやデジタル活用の必要性が増しています。今までIT担当者がいなかった「ゼロ情シス」企業では、新規にひとり情シスを任命することになり経験の浅いひとり情シスが増加しています。IT人材の採用が難しい上、採用しても自社カルチャーに適合する難しさも相成り、管理部門の非IT職社員が兼任するケースも増加しています。『ひとり情シス実態調査2022』によると、ひとり情シスの24%が経験3年以内で、ITや業務の知識に不安を持っていることが判明しています。
一般社団法人 日本能率協会での開催理由
日本能率協会は、1942年に設立され一貫して日本の企業等の経営上の課題解決の支援を業とする「経営革新の推進機関」として時代の変化を先取りするリスキリングを促してきました。特に2021年度より「DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進支援と人材育成」を重点活動のテーマとして抱えています。
日本能率協会が実施している『日本企業の経営課題 2022』の調査結果の中でも「DX推進に関わる人材が不足」と判明しており、DXに「既に取り組みを始めている」と回答した企業(n=385)に対して、「DX 推進に関わる人材が不足している(育成が思うようにできていない)」が 85.9%、「DX 推進に関わる人材が不足している(採用が思うようにできていない)」が 83.1%とDX推進の課題認識をしています。特に中堅中小企業ではより顕著であるとのことで開講に至りました。
講師・カリキュラム
講座内容は、一般社団法人ひとり情シス協会で準備中の「ひとり情シス大学」初級編カリキュラムを1日コースに編成したものです。2022年に初回として大阪府工業協会と共同開催し、講座後のアンケートでは「実例を元にした話で有益でした」「体験談や苦労話が聞けてよかった」「身近な実例中心の話で分かりやすい」など96.7%の参加者に満足いただけました。
ひとり情シスの心構えから経営層とのコミュニケーション方法、トラブル・セキュリティ事故事例、デジタルトランスフォーメーション(DX)にどのように取り組むかを検討する“DXアクセラレーションプログラム(R)”(商標登録第6634545号)の紹介などを1日にコンパクトにまとめた内容です。191ページのテキストには講義内容のほぼ全ての内容と、巻末にはひとり情シス・少人数情シスが問題に直面した場合の解決方法の報告書が付いており復習し易くなっています。
講師は、一般社団法人ひとり情シス協会認定インストラクターが担当します。情シス経験18年目で、従業員200名の製造業で働く経験豊富な現役ひとり情シスでもある講師が、受講者と同じ目線や立場で講義を行います。
製造業にフォーカスした背景
特に製造業のひとり情シスは、生産設備とのIoTや生産性向上のRPA、CAD/CAMシステムなど、ITやデジタル化の適用範囲が広い傾向にあります。また業務上、取引先とデータ交換することも多く、サイバーセキュリティ対策が不可欠です。そのため、5つのカリキュラムの内、最終章の1つを製造業にフォーカスした内容にしました。他の4つのカリキュラムは他業種の方にも有用な内容です。
受講対象者
受講対象者は、経験3年未満の初級ひとり情シスや基礎から学び直したいひとり情シスの方々です。また、近々にひとり情シスに着任する方、ひとり情シスを支援する二人目候補の方にも適した講座内容です。
・製造業で経験3年未満の初級情シスの方
・500名までの中堅中小企業の少人数情シス
・基礎から学び直したいひとり(少人数)情シスの方
・近々にひとり(少人数)情シスに着任する方
・ひとり情シスを支援する二人目候補の方
特典
参加された方で所定のアンケートにお答え頂いた方には、10人のひとり情シス伝記をまとめた「ひとり情シス列伝」(非売品)を当日配布します。A5版 280ページ11.5万文字で、48個のひとり情シス経験談、79個のひとり情シスへのアドバイスを掲載しています。
開催概要
日時 2023年06月07日(水) 10:00 ~ 17:00
2023年11月22日(水) 10:00 ~ 17:00
会場 一般社団法人 日本能率協会 研修室
〒105-8522 東京都港区芝公園3-1-22
講師 一般社団法人 ひとり情シス協会認定インストラクター
増山大輔(従業員200名の製造業の現役ひとり情シス)
費用 1名につき 会員企業の方39,600円、会員以外の44,000円
※いずれも消費税 10% 込み
備考 講義テキストが含まれます。
アンケートをお答え頂いた方には非売品同人誌『ひとり情シス列伝』を即日配布
講義プログラム
1. 多岐にわたるひとり情シス担当者の仕事
・ひとり情シスとは?
・ひとり情シス実態調査
・ひとり情シスの仕事の範囲
・ひとり情シスのタイプ
2. これだけは理解しておきたい基礎知識
・基本的な勉強の仕方
・ネットワーク、サーバー、クラウド
・セキュリティ
・DX推進の考え方(DXアクセラレーションプログラム紹介)
3. ひとり情シスの心得と必要なスキル
・現状認識・環境構築
・セキュリティ対策
・資産・ドキュメント管理
・バックアップ
・端末設定
・リテラシー向上
・最適なパートナー発掘
・ベンダーマネジメント
・経営層とのコミュニケーション
・ユーザー部門との関係構築
4. 現場で頻出のトラブルシューティング
・トラブルあるある
パソコントラブル、ネットワークトラブル、ベンダートラブルなど、様々な事例を紹介
・セキュリティ事件簿
実際に発生したセキュリティトラブルの事例から学ぶ
5. 製造業の情シス担当者ならではの悩み
・工場とのコミュニケーション
・IoT、RPA、AIの取り組み方
・生産管理パッケージへの取り組み
※プログラム変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
講師概要
一般社団法人 ひとり情シス協会 認定インストラクター 増山 大輔 氏
大学機械学部卒業後、計測器メーカー入社。改革推進室に配属され、業務改善チームでさまざまなプロジェクトに参画。その後、現在の従業員200名の中小製造業企業へ転職、ひとり情シスとしてホームページから基幹システムまでを内製で対応、リモートワーク構築やクラウド環境構築も行う。現在は、RPAやAIなどのプロジェクトをリードしている。2020年より、ひとり情シスの支援活動を開始。
申し込みサイト
一般社団法人 日本能率協会の下記セミナー申し込みフォームから入力して下さい。
https://school.jma.or.jp/products/detail.php?product_id=152335
貴社の情報セキュリティ方針等でwebからのお申込みが難しい方は、JMAマネジメントスクールまでお電話にてお問い合せください。(TEL:03(3434)6271)
参考情報
「ひとり情シス大学1日コース」開講報告(1)--大阪・船場にひとり情シスが集結
https://japan.zdnet.com/article/35197448/
「ひとり情シス大学1日コース」開講報告(2)--ひとり情シス協会の認定インストラクター
https://japan.zdnet.com/article/35197450/
「ひとり情シス大学1日コース」開講報告(3)--製造業のひとり情シスがデジタル化を加速
https://japan.zdnet.com/article/35197454/
ひとり情シス列伝とは?
https://promit.gr.jp/2022/03/09/denki/