スマートフォンの出荷台数は5四半期連続で前年比マイナス
スマートフォン市場全体も振るわない。2022年第3四半期、スマートフォンの出荷台数は前年同期比9.7%マイナスの3億1900万台。出荷台数が前年比マイナスとなるのは5四半期連続、さらには9.7%という数字は四半期ベースで3番目に大きいのだそうだ。
IDCのアナリストは、需要減、コストの増加、消費者を襲うインフレなどを主な要因に挙げている。最も影響を受けているのは中国ベンダーだが、サムスンやアップルも無縁ではないとしている。
ベンダー別のシェアでは、トップはサムスン(21.2%)、続いてアップル(17.2%)、シャオミ(13.4%)、vivo(8.6%)、OPPO(8.6%)と続く。上位5ブランドで前年同期から出荷台数を増やしたのはアップルのみだ。サムスンはマイナス7.8%、シャオミはマイナス8.6%、vivoとOPPOに至ってはともにマイナスは22%となっている。
同期の傾向として、プレミアムスマートフォンが売れる先進国市場が好調だという。背景には、キャリアやベンダーが提供する下取り/買い替えなどのプランがあると分析している。
スマートフォン市場にとって、冴えない2023年の幕開けと言えそうだ。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている