大好評「まつもと冬割キャンペーン」で冬の松本へ! 「光と氷の芸術」満喫のプチトリップを宿泊割引&クーポンでおトクに楽しんできた‼

文●土信田玲子 撮影●曽根田元

提供: 松本市・城下町松本フェスタ組織委員会

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 天下の美城、国宝・松本城を擁する長野県松本市では、市独自の観光支援策「まつもと冬割キャンペーン」を実施中。1人1泊あたり3000円の宿泊割引と、市内の宿泊施設や飲食店、お土産店、レジャー施設などで使える2000円分のデジタルクーポン「まつもとコイン」も付与されることで、大好評のキャンペーンだ。

 つまり、1人1泊につき合計5000円相当もおトクになるという、素晴らしいキャンペーン。今、これを使わない手はない! ちょうど、松本城&市街地がきらびやかにライトアップされる、冬の新名物イベント「光と氷の城下町フェスティバル」も、昨年よりグレードアップして、2023年2月28日(火)まで開催中だ。さっそく、このキャンペーンを利用して、1泊2日のプチトリップに出掛けてみた。

 それでは、実際に「まつもと冬割キャンペーン」で体験した松本の旅の模様を、これからお届けしよう。

「まつもと冬割キャンペーン」対象ホテルに到着
「まつもとコイン」クーポンをゲットしよう

 初日の楽しみは「光と氷の城下町フェスティバル」での松本城レーザーマッピングや、市街地イルミネーションだ。夕方から夜にかけてのイベントなので、昼過ぎに都内を出発しても余裕で間に合うだろう。新宿から特急あずさに乗り込めば、約2時間40分で松本駅に到着。

駅に降り立つと、そこは標高592mの高地でもある。深呼吸して澄んだ冬の空気を感じよう

 駅改札前の松本市観光案内所に立ち寄ると、さすがは旅の名所が多い土地柄。観光チラシも数ある中で同フェスの公式パンフレットを発見。イベントの開催スケジュールやマップ、イルミイベントとのSNS連動企画「グルメ#キャンペーン」参加店などが一覧でき、コンパクトな便利モノだ。

パンフレットは折り畳み式。パスケースほどの大きさで持ち歩きも便利

 

 そして、予約しておいたホテルにチェックイン。なお、「まつもと冬割キャンペーン」の宿泊割引が適用されるのは、対象の宿泊施設または旅行会社で予約した、キャンペーン対象の宿泊商品のみ。大手の予約サイトでの予約は「まつもと冬割キャンペーン対象」と記載があるプランを予約しよう。またホテルによっては、すでに対象枠が完売しているので、予約時に希望の宿泊プランでキャンペーンが適用されるかどうか確認を。

 一方の「まつもとコイン」はデジタルクーポンで、1人1泊当たり2000円分発行される(ふたりで1泊なら合計4000円分、1人で3泊なら合計6000円分)。「まつもと冬割キャンペーン」で宿泊するとチェックイン時に、専用アプリ(iPhone、Android)「まつもとコイン」ダウンロード用と、ポイント取得用のQRコードふたつが印刷された用紙がもらえる。そこからダウンロードした専用アプリで、ポイント取得用QRコードを読み取ればポイント獲得完了だ。

 松本市内の飲食店や観光施設など約500店舗(2023年1月現在)で使えて、必要な専用アプリは事前のダウンロードも可能。対象店舗も検索できるので、旅の計画に役立ててみては。
※「まつもとコイン」アプリの使い方はこちら

約8万球の市街地イルミネーションと
松本城に描かれる閃光魔術に感嘆!

 冬の松本の夜を、温かく優しい光で彩る市街地イルミは、松本駅から徒歩約10分、市内中心部を流れる女鳥羽川にかかる千歳(せんさい)橋から大名町通り、そして松本城へと続く。駅方面から、レーザーマッピングが行われるお城を目指して歩いていくと、まず目に入るのは、欄干から光の雫が流れ落ちるような千歳橋のライトアップだ。

温かみのある光とガス灯とがマッチしたレトロな雰囲気を味わえる千歳橋

 市街地イルミはこの大名町通りがメインで、やわらかな輝きで飾られたシナノキ並木のプロムナードは約300m。約8万個もの光球がお城へと導いてくれる。キラキラした通りを歩いているだけで、夜風の冷たさもふと忘れてしまう。

■市街地イルミネーション
実施期間:〜2023年2月28日(火)まで 実施時間:17時〜22時
実施場所:千歳橋・大名町通り

いよいよレーザーマッピングの会場に到着

 その大名町通りを突き当たったところが松本城への入り口。一気に辺りも暗くなるが、行灯の厳かなゆらめきが、天守への道筋を照らし出す。

石川氏、小笠原氏、戸田氏、松平氏ら歴代城主の家紋が行灯に

 お城の前まで来ると、堀の水面に映り込む“逆さ城”が目に入る。松本城特有のモノトーンな外壁が、幻想的な雰囲気を醸し出し、光の一大ショーへの期待も増すばかり。

ショーが始まると、観衆から大きなどよめきが

 そして18時を過ぎると、いよいよ松本城レーザーマッピング「松本城~氷晶きらめく水鏡~」がスタート。いつの間にか集まった見物客から、大きなどよめきが聞こえてくる。プログラムは5分×3本、15分1セットのループで、一定期間ごとに変更され、各3種類(一部期間6種類)を鑑賞できる。

 始まりのプログラム「大地」は、マグマが堀からメラメラと湧き上がる様子がエネルギッシュ。その赤い光が黒と白のお城に映えている。

お城の南西の角から観た「大地」。燃えたぎるマグマを表現

 次なるプログラム「水」は、堀から次々に浮かび上がる水の泡が、弾けて形を変えながら天守の頂上へと昇っていき、躍動感いっぱい。

「水」を西正面から観る。水の泡が上っていく様子がより鮮明に

 お城を斜めから立体的に見られる南西の角が人気スポットだが、鑑賞する角度の違いで見え方も大きく変化。南正面や西正面の投射機材前からも見応えがあり、投射機からお城へと放たれるレーザーの光跡が感動的だ。せっかく来たならば、1セットごとに場所を変えて観たいところ。ただし、吹きさらしのお堀端で冷え込みも厳しいので、厚着はもちろん手袋や帽子など、しっかりした防寒対策を忘れずに。

期間限定プログラムなどで何回観ても新鮮

 2023年1〜2月には、期間ごとに氷彫フェスティバルやバレンタインの特別演出が組み込まれる予定。1月31日(火)~2月7日(火) には、過去演目の2021年、2022年分(全6演出)を実施するなど、何回観てもその度に新たな魅力が見つかるはずだ。

 息を呑む光線美の連続だった松本城レーザーマッピング。たっぷり堪能してお城の出口に向かうと、キッチンカー(期間中の金・土のみ出店)や大型反射式ストーブが待っている。温かいドリンクやスナックをほおばりながら、暖まっていこう。

■松本城レーザーマッピング「松本城~氷晶きらめく水鏡~」
実施期間:〜2023年2月28日(火)まで 実施時間:18時〜21時
※15分間で3演出/プログラム(各5分間)を実施

詳しいスケジュールはこちら

 城を後にして街に向かおうとすると、大名町通りのイルミネーションがきらびやかに視界に飛び込んでくる。先ほど通ってきた道なのに、松本城公園の暗がりに慣れた目には、その光がひときわ眩く感じられるだろう。

「グルメ#キャンペーン」を使って
美味しく!お得に!楽しむ夜

 グルメな街としても知られる松本。イルミイベント後で空腹を抱えているなら、前出の「まつもと冬割キャンペーン」の「まつもとコイン」や、これから紹介する「グルメ#キャンペーン」をしっかり活用して、松本の食を存分に楽しもう。

 こちらの「グルメ#キャンペーン」は、「松本城レーザーマッピング」や市街地イルミネーション、「氷彫フェスティバル2023」(後記)を撮影した写真をInstagram・Twitter・Facebookのいずれかへハッシュタグ「#光と氷の城下町」を添えて投稿すると、公式パンフレット掲載の参加飲食店で、ワンドリンクや最大10%の会計金額割引など、うれしいサービスが受けられるもの。さらには投稿者から抽選で豪華景品が当たるチャンスも。

 もちろん初日のディナーは、「まつもとコイン」が使えて「グルメ#キャンペーン」にも参加している、市内でも人気の店へ向かった。

窯焼きで香ばしいナポリピザに舌鼓

 まずは松本城から徒歩5分ほどの「Pizza Verde Matsumoto」へ。「真のナポリピッツァ協会」に認定を受けた本場ナポリのピザや、窯焼きグリルの肉料理が評判だ。オーナーシェフの五味靖夫さんは、2018年ナポリピッツァ職人世界大会(技術部門 生地大伸ばし競技)で準優勝した、一流のピザ職人。「和食に馴染めない欧米の旅行者に“美味しい”と言われた時が本当にうれしい」(五味さん)。

店は大名町通り交差点より2ブロック東にある

自慢のピザは1628円〜。写真は水牛のマルゲリータ(R) 1958円

 キャンペーン特典のソフトドリンク1杯とともに、窯焼きピザにかぶりつく。薪窯で460度もの高温で焼かれたピザは、生地がふんわりしているのに香ばしく、噛むごとに味わい深い。トマトソースやトッピングの具材も、飛び切りフレッシュだった。

■Pizza Verde Matsumoto/ピッツァ ヴェルデ松本
住所:松本市大手4-8-22
営業時間:18時~22時30分(LO21時30分)
※土日祝のみランチ営業11時30分〜14時30分(LO)
休み:火・水
URL:https://verde-matsumoto.jp/

コクがありながら喉越し抜群!地元クラフトビール

 せっかくの旅の夜なら、もう一軒行きたいところ。千歳橋から駅方面へ徒歩約1分、本町通り沿いのアイリッシュ・パブ「OLD ROCK」へハシゴする。土曜の夜で混雑していたため、スタッフがストーブ前に案内してくれ、暖を取りながら待つことに。そしてキャンペーン特典のおつまみ(自家製スモークチーズ)や、名物フィッシュ&チップス(814円~)などを食べながら、松本ブルワリーのクラフトビールで乾杯! 北アルプスや美ヶ原が水源の湧水を仕込み水に使っているだけに、コクや味わいがあるのに、口当たりよくスッキリした喉越しだ。その日に飲めるクラフトビールは、おすすめメニューをチェック。

門構え、店内はアイリッシュ・パブの雰囲気満点

松本ブルワリークラフトビールは1/2パイント726円〜。ギネスやヒューガルデンなど輸入ビールも飲める

■Public Beer House OLD ROCK/パブリック ビアハウス オールドロック
住所:松本市中央2-3-20トドリキビル1F
営業時間:17時~23時(LOフード22時、ドリンク22時30分)、日祝17時~22時(LO フード21時、ドリンク21時30分)
休み:水
URL:https://pub-oldrock.com/

 こうして市内の人気店をハシゴして回り、松本の夜は更けてゆく。まだまだ暖簾をくぐりたい気持ちはあるけれど、明日も朝から旅の予定はパンパン。大人しく今晩はホテルに戻ることにしよう。

早い初雪の舞う中、国宝・松本城の天守に登閣

 2日目は、松本が誇る国宝・松本城の見学に向かう。

 松本城は戦国時代の永正年間に、信濃守護家小笠原氏(府中小笠原氏)の一族である島立氏が築城した深志城が始まりと言われている。現存する天守12城のうち、五重六階の天守としては日本最古という、建築物としても貴重な城だ。

本丸への玄関口、この黒門から天守へ

 だんだんと近づく天守は、漆塗りの黒と、漆喰の白のコントラストが特徴的。天候がよければ、北アルプスの山々をバックに、素晴らしい景色が撮影できる…はずだった。しかしこの日は、現地では珍しく12月で初雪が舞い始めていた。

 冬風と寒さは少々こたえたが、松本は意外と雪が降らないので、こうした雪景色を見られたことはラッキーだそう。

戦乱期と平和期、ふたつの顔を持つ稀有な城

 ここが見どころのひとつ、「月見櫓」。その名の通り、月見をするための櫓で松本城城主・松平直政(家康の孫)が三代将軍・徳川家光を迎えるために増築したものと言われている。だが家光は、中山道の木曽路等に落石があったため、この城に来ることはなかった。(※)取材時(2022年12月)は天守防災工事のため月見櫓が入口だったが、天守本来の入口は渡櫓である。

月見櫓の内観。舞良戸(まいらど)を外すと三方が吹き通しになり、開放的な空間。江戸時代の平和を物語る

月見櫓からの雪景色

 次は「辰巳附櫓(たつみつけやぐら)」へ。これも「月見櫓」と一緒に増築されたところ。櫓の1階には武者窓、2階にはアーチ型のデザインが洒落ている花頭窓がある。戦時用ではない優雅な窓まであるのも、戦国時代と平和な江戸時代初期という、ふたつの違う時代をまたいで築かれた松本城ならではの特徴だ。

1階の武者窓から外を見る。武士の気分に

禅宗寺院に見られる形式で鎌倉時代に日本に伝わったという花頭窓

最上階への難関、リアルに険しい7つの階段

 天守2階にある鉄砲蔵もじっくり見ていきたい。火縄銃、馬上筒など当時のままで展示されている。

機能性を追求した結果かもしれないが、デザインが洗練されて今見ても格好いい

 松本城天守には入口から6階までに、7か所階段が設置されているが、段差が大きいだけでなく、どこも55度~61度という急勾配で、特に4階~5階への階段は蹴上げが約40センチもあり、かなりしんどい。この階段を武士たちは甲冑を着けたり、武器を持ったりして駆け上がっていたのだろうか。

また4階~5階への階段は、松本城で最も急で勾配が61度もある。手すりにつかまりながら慎重に上る。(※)松本城内では階段付近の撮影は禁止。今回は特別に許可を得て撮影

 いよいよ最上階の天守6階へ。地上高22.1メートルのこの部屋は、通常は望楼として使われていた。東は山辺谷から美ヶ原高原、南は松本市街中心部と塩尻・木曽方面、西は安曇平と北アルプス、北は信州大学や放光寺、城山方面を一望できる。

天守最上階の内観。400年余の歴史が息づく

天守最上階から西方向を望む

 ここでは天井を見上げるのを忘れてはいけない。井桁梁でがっちり組まれた天井中央には、「二十六夜神」という松本城を守る神様が祀られている。

庭園には忍者装束の「松本城おもてなし隊」が。記念撮影も気軽に

登閣記念の御城印、元祖は松本城

御城印は1枚300円、2枚セット500円、御城印帳はポケット付き(40P)で2750円

 天守最上階から降りて城門を出る前に、売店隣の管理事務所で御城印を手に入れる。今や城好きには大人気の御城印を始めたのは、実は松本城だと言われている。御城印は小笠原秀政の馬の蹄をかたどった印と、上下の朱文字(写真中央)は23代城主・戸田光則(上)、20代城主・戸田光行の花押、つまりサインが押されているのだそうだ。

■国宝松本城
住所:松本市丸の内4-1
電話:0263-32-2902(管理事務所)
開場時間:8時30分~17時(最終入場16時30分)※時期により変動
休み:なし
料金:天守観覧料 大人700円
URL:https://www.matsumoto-castle.jp/

最強のパワースポット「四柱神社」と
歩行者天国&カエルの街「縄手通り」

 お城見学を終えたら、城下町を歩いてみる。大名町通りを千歳橋まで下ると、松本城大手門枡形跡広場のすぐ横に、1879年よりこの地に鎮座する「四柱(よはしら)神社」の入口がある。四柱神社は、次の4柱の神様が祀られている神社で、その御力ですべての願いが叶うと言われている、近隣で最強のパワースポットだ。

●天之御中主神…産霊神のはたらきを統一。
●高皇産霊神・神皇産霊神…宇宙創造の根元の神様。御神名の「むすびの神」は実をむすぶ、苔がむす等と同様に生産し、果実し、調和させる力を示している。
●天照大神…この造化の三神の御神意を地上に顕現される神様で伊勢の神宮、宮中賢所にも奉斎される最高至貴の大祖神様。

厳かな本殿。お参りの仕方が賽銭箱の前に書いてあるので、心が引き締まる

 参拝する際は、「家内安全」「厄除開運」「商売繁盛」など、願い事が書かれた願串に住所と氏名を書いて、願串納め箱に入れよう。翌朝、願い事の成就を祈祷してもらえる。一度に多数の願串を納めてもいいが、神様もお忙しい。どうするかは本人次第だ。

結びの神様に、「縁むすび」をお願いしてみた。初穂料は1本200円

■四柱神社
住所:長野県松本市大手3-3-20
URL: https://www.go.tvm.ne.jp/~yohasira/

清流が「カエル」ようにと願いを込めた縄手通り

 四柱神社でお参りしたら、身体にパワーがみなぎってきたような気がする。神社を出ると長屋風の古い町並みが続く縄手(なわて)通り。昔ながらの金物屋さんや名物のカエルグッズの店、蕎麦屋、たい焼き屋、カフェなどが並ぶ、レトロな商店街だ。歩行者天国だから、のんびり歩けるのがいい。ちなみに「縄手」の由来は、「縄のように長い土手」からだとか。

 縄手通りではカエルが名物キャラクター。その昔、市の中心を流れる女鳥羽川には、清流にしか生息しない「カジカガエル」がたくさんいたのに、今はもう、その姿が見られなくなった。その清流の復活と街おこしをかけて、約50年前から「カエルの街」となった。通りのあちこちにはカエルの石像など、カエル好きにはたまらない映えスポットがいっぱい。

通り中ほどの「なわて若がえりの水」。冬でも水温13度前後で冷たく感じない

繩手通りの西側入口にあるシンボル、2メートル超の「ガマ侍」像

蔵の街「中町通り」はお城と同じモノトーン
松本の人々はシャイでキレイ好き!?

 朝からだいぶ歩き回ったので、ここらでコーヒーブレイクを。松本には喫茶店やカフェが多々あるが、今回は女鳥羽川を渡ったところのレトロな名店「珈琲まるも」へ。

現在の建物は、明治21年の松本大火後の蔵造り

休日ともなると、開店から閉店まで客足が絶えない

 1865年(慶応4)創業の「まるも旅館」に喫茶店が造られたのは、1956年(昭和31)のこと。松本民藝家具の創立者・池田三四郎が設計に携わり、民藝運動の祖・柳宗悦が来店して褒めたこともあるという。伝統の松本民藝家具で統一された店内は、古き良き昭和の時代から時が止まっているかのようだ。「ずっと変わらずにある場所で、ゆっくりくつろいでほしい」と、3代目店主の三浦史博さん。店の雰囲気のせいか、静かに過ごしているお客さんが多かった。つい長居してしまう独特な空気が確かにある。

店の自信が味に表れている「まるもオリジナルブレンドコーヒー」600円

■珈琲 まるも
住所:松本市中央3-3-10
営業時間:9時〜16時
休み:月・火
URL:http://www.avis.ne.jp/~marumo/index-j.html

統一された色彩とさりげない清潔さに感動

 「珈琲 まるも」から南へ1ブロック下ると、蔵造りの街並みが続く「中町通り」へ。

 400年余の歴史を持つ国宝松本城の城下町・善光寺街道として、江戸時代から大正時代の蔵造りの建物が残っており、工芸品や松本&信州のお土産店、レストランなどが並んでいる。通りの風景も、松本城と同じ白と黒のモノトーンで統一感が抜群。

 そして何より、この街を歩いて感じたのは街中がとても清潔だということ。道路にゴミひとつ落ちていないし、側溝の澄んだ流れにニジマスが泳ぐ姿も見かけたほど。城下町愛にあふれているのか、民度が高いのか。どちらにしても清々しい気分で旅ができる土地だ。

 中町通りには、全国に多くのファンがいる有名店もある。その中の1店が、器や生活道具など選りすぐりの工芸品や民藝品を集めたショップ「陶片木」。

 「真実は身の回りにこそある」「日々使うものこそ美しくあってほしい」と考えるオーナーの小林仁さんが集めた品々はデザインと機能性を兼ね備えた逸品揃い。

 小林さん自身がデザインした生活道具は、ユニークな形なのに手に馴染み、使いやすいものばかり。ロングセラーのヒット商品・三日月型のまな板も、自立するからどこにでも置くことができ、また内に刳った形状から、切った食材をボウルや鍋に移しやすい。カッティングボードとして使えば、食卓をおしゃれに演出してくれる。

写真左から、まな板大小セット1万5950円、フローティング・バターナイフ3850円、ミソへら1540円、竹のへら170円

■陶片木(とうへんぼく)
住所:松本市中央3-5-10
営業時間:10時〜18時(時期により変動)
休み:水・第3火
URL:https://www.instagram.com/touhenboku1987/

 市中で出会った松本の人々は、人当たりが柔和で誰もが優しい。地元の人によれば「松本の人はシャイ」だとよく言われるそうだ。確かに少し話をしてみれば、だんだんおしゃべりになってもくるので、地元の人に気軽に話しかけてみてはいかがだろう。

地元民に愛されてやまない洋食店の名物でランチ

 お腹も空いたところで、ランチは「時代遅れの洋食屋 おきな堂」にて。1933年創業の老舗。昭和ノスタルジックな店内で、ハヤシライスやカレー、ステーキなど創業時から変わらない、昔ながらの洋食を味わえる。観光客だけでなく、地元民にも厚く支持される店である。

 名物のボルガライスは、オムライス、チキンカツ、ハヤシソースをひと皿に盛った メ二ュー。5~6年前に、お客さんの要望から生まれたという人気の逸品だ。

 このボルガライス、見た目からしてB級グルメと思いきや、実はA級の絶品洋食だった。特に驚いたのは、チキンカツの美味しさ。表面は薄い衣で軽やかに揚がっていて、鶏胸肉はしっとり軟らかく、下味のコショウも絶妙に効いている。香ばしくてまろやかなハヤシソースをかければ2度おいしい。これで1500円は安いだろう。

 もうひとつの名物は、おすすめポークステーキ(安曇野・三澤農場)1800円。ライス、スープ付き。ジュージューと音を立てつつ運ばれてきたステーキは、分厚い! 弾力のある肉は旨味も濃くて大満足。ニンニク醤油とパイナップルのソースのハーモニーが抜群だ。ここで1人2000円分の「まつもとコイン」を使えるなら、ふたりでこの名物ふたつを味わってもまだ余る。

■時代遅れの洋食屋 おきな堂
住所:松本市中央2-4-10
営業時間:月〜土・祝11時〜15時(LO)、17時〜21時(LO 20時30分)、日11時〜18時(LO)
休み:第2・4水
URL:https://okinado1933.com/

湧水井戸に新名所の次世代「本屋」
足を延ばせば魅惑のスポットが続々

 これまで名所的な大通りをメインに歩いてきたが、少し脇道を散策してみた。すると、まつもと城下町湧水群の「源智の井戸」を発見。城主小笠原家の家臣・河辺与三郎佐衛門源智の持ち井戸で、“当国第一の名水”と称された、松本市内で一番有名な井戸だ。

環境庁の「平成の名水百選」に認定された、まつもと城下町湧水群のひとつで飲用可。マナーを守った利用を

■源智の井戸
住所:松本市中央3-741-ホ
URL:https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/134/4004.html

世界でひとつだけのオリジナルグラス

 駅方面へ戻る途中、洒落たギャラリー&カフェがある。のぞいてみると、木工とガラスを融合させた個性的なグラスが並んでいる。代表の森田新さんとパートナーの鈴木彩良さんによれば、ドイツ製のグラスと松本産を始め、約200種類のサンプルから木材、デザインを選んでオリジナルグラスを作ることができるとのこと。フローリングやテーブルの素材と同じ木材でオーダーする人もいるそうだ。

 この世にふたつとない松本のお土産品を求めるなら、ここは必見。

オリジナルグラスの価格は素材やデザインにより1〜3万円ほど

■木と硝子の器 沐
住所:松本市深志3-1-7 Minka House 1F
営業時間:要問い合わせ
休み:火・水・木
URL:https://mokuglass.handcrafted.jp/

松本の新名所! 浅間温泉にネオ「本屋」誕生

 まだ帰りの時間まで余裕があるなら、ここにも足を運んでみる価値あり。

 2022年7月、松本駅から車で約20分の浅間温泉にグランドオープンした「松本十帖」は、創業336年という老舗旅館「小柳」のリノベーションから始まり、浅間温泉のエリアリノベーションを目指す、松本の新名所。宿泊施設や完全予約制のブックストアに、ショップやカフェも擁する複合施設となっている。

元大浴場のユニークなスペースでリラックスしながら読書を

 中でも「新しい知との出会い」をコンセプトにしたブックストア「松本本箱」は、 “知らなかった世界に触れ合える本”を自由に読むことができる、まさに新時代の「本屋さん」。老舗旅館の大浴場を改装したエリアに並ぶ巨大な本棚の威容は圧巻。利用は1回1時間以内の完全予約制なので、密になることなく、ゆっくり楽しめるシステムだ。

■松本十帖「松本本箱」
住所:松本市浅間温泉
営業時間:12時〜17時(最終入館16時)※完全予約制
URL:https://matsumotojujo.com/

また来たくなる優しい街と人々、風景。松本の情に癒された

 冬の短い日も落ちて暗くなったところで、再び松本駅へ。「まつもと冬割キャンペーン」を利用した1泊2日のプチトリップは、これにて終了。

 松本駅から松本城まで徒歩約15分、駅とお城の間に市街地と城下町が広がっていて主な名所は徒歩圏内。土地勘もつかみやすく、風情がある美しい街並みは歩くだけでも、都会疲れした気持ちをおだやかにしてくれた。

帰り際に「まつもとコイン」が余ったら、ステーションビルMIDORI のお土産店やそば店、ファミリーマートなどで使いきろう

 今回のキャンペーンの宿泊割引で宿代もリーズナブルに収まり、「まつもとコイン」や「グルメ#キャンペーン」、「まつもとエコ旅キャンペーン」(後記)で松本の食や買い物もおトクに楽しめたなら、この旅に言うことなしだ。

 きらびやかな新名物「光と氷の城下町フェスティバル」に、間もなく2023年1月27日(金)~29日(日)には、国内最大級の氷彫刻の祭典「国宝松本城 氷彫フェスティバル2023」も開催。見逃せないビッグイベントが待つ冬の松本から、何ものにも代え難い冬の思い出をもらえるだろう。

まつもと冬割キャンペーン
・対象:日本全国の旅行者(先着5万人泊分)

≪宿泊割引≫
・割引料金:対象施設の宿泊代金が1人1泊6000円以上で3000円割引
・対象期間:~2023年3月18日(土)宿泊分

≪デジタルクーポン(まつもとコイン)発行≫
・対象者:上記宿泊キャンペーンを利用した旅行者
・金額:1泊当たり2000円分のクーポン(まつもとコイン)を配布
・利用期間:チェックイン日〜2023年3月26日(日)まで
※クーポンの受け取りには、専用アプリのダウンロードが必要です。
※長野県が行う全国旅行支援「信州割SPECIAL」も、「まつもと冬割キャンペーン」と併用可能。適用条件など詳しくは公式サイトでご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行なわれている可能性があります。あらかじめ最新の情報をご確認ください。
 またお出掛けの際は、手洗いやマスクの着用、咳エチケットなどの感染拡大の防止に充分ご協力いただくようお願いいたします。

■国宝松本城 氷彫フェスティバル2023
・開催期間:2023年1月27日(金)〜29日(日)
・開催場所:松本城、市街地数ヵ所
※国内最大級の「氷の彫刻」展示イベント。特に最終日早朝5時から松本城で行われる氷彫作品ライトアップには、毎回多数の観客が詰め掛ける。
※詳しいスケジュールはこちら

まつもとエコ旅キャンペーン
・対象:アメニティの使い捨て歯ブラシの提供を辞退する宿泊客(全国の旅行者5,000人泊分)
・実施期間:~2023年3月18日(土)宿泊分

≪デジタルクーポン(まつもとコイン)発行≫
・金額:1人1予約あたり300円分のクーポン「まつもとコイン」を配布
※市内宿泊施設で提供される「使い捨て歯ブラシ」によるプラスチックごみ削減のために、「使い捨て歯ブラシ」を利用しない宿泊客に対し「まつもとコイン」を配布する「まつもとエコ旅キャンペーン」を実施中。利用方法など詳しくはキャンペーンサイト参照。
※キャンペーンの適用には、宿泊施設ごとに基準を設けている場合があります。
各宿泊施設の案内に従ってくださいますよう、お願いいたします。

(提供:松本市・城下町松本フェスタ組織委員会)