大型空冷クーラーも余裕!
実際にPCパーツを組み込んで、実用性をチェック
ここまでケースの特徴をチェックしてきたが、本当のところは実際に使ってみなければわからない。そこで、ミドルクラスの構成でPCを組んで使い勝手をチェックしてみることにした。
試用した主なパーツは、CPUがAMD「Ryzen 5 7600X」、マザーボードがASRock「B650M PG Riptide WiFi」、CPUクーラーがNoctua「NH-U12A」といったもの。SSDは編集部にあった1TB(PCIe 3.0×4対応)、電源ユニットは550Wモデルを使用している。
NH-U12Aは大型の空冷クーラーとなることと、あとでCPUクーラーによる冷却性能を簡単にチェックしようと考えていたこともあり、ビデオカードは搭載せず、CPUの内蔵グラフィック機能を利用した。
まずは組みあがった状態を見てほしい。表となる左側面から見たところが、下の写真だ。裏配線がしやすいよう、ケーブルを通す穴が適切な場所にあるため、ケース内ではほとんどケーブルが見えないように配線できる。
具体的には、CPUの補助電源やCPUクーラーのファン電源ケーブルがマザーボードの上部左側、メインの電源ケーブルが右側、USBなどフロントパネル用のケーブルが下側にある。……のだが、説明しなければ気づかない程度に隠れているのがわかるだろう。
もちろん、ケース内が黒いうえにケーブルも黒いので目立たないというのもあるが、必要最小限しか見えていないのは間違いない。
ちなみに、CPUクーラーのNH-U12Aは、ヒートシンクをマザーボードにネジ止めしてからファンをワイヤークリップで装着する。組み立てそのものは簡単なのだが、こういった小型ケースでは作業スペース、とくに天板との距離が近くなるため、ファンの装着で困ることが多い。
しかし、どうか安心してほしい。Meshify 2 Miniは天板を簡単に取り外せるため、狭い空間に無理やり指や手を差し込み、切り傷を作りながら作業するといった必要はないのだ。
ここまでアクセスしやすくなれば、ワイヤークリップの装着も簡単だ。もちろん、あとからメモリーを増設したいといった場合でも作業しやすい。
続いて裏側を見ていこう。表のケーブルが見えないぶん、裏側はかなりケーブルがあふれる状況になっている……と想像してしまうのだが、実際はどうだろうか。
こちらもケーブルが黒いのでわかりにくいが、上部への配線はリア側の面ファスナー、それ以外はフロント側の面ファスナーでまとめることで、想像よりもはるかにキレイになるはずだ。
ビデオカードを使う場合は電源ケーブルが増えるものの、まだまだ余裕があるので、ケーブルをまとめるのは簡単だ。
なお、ビデオカードはハイエンドクラスになると300mmを超えるものが多いが、Meshify 2 Miniは前面ファンを取り外せば331mmまで搭載できるのが強み。NVIDIAのGPUでいうと、最新のGeForce RTX 40シリーズ、GeForce RTX 3070 Ti以上のハイエンドモデルだと搭載できないものも多いが、製品を選べば搭載可能だ。
冷却のために前面ファンを残したい場合は、最大306mmまで。このサイズだとさすがにハイエンドクラスは厳しくなるが、GeForce RTX 3070といったアッパーミドルクラスであれば搭載できる製品が多い。
実際、編集部にあった約300mmのGeForce RTX 3070搭載ビデオカードを入れてみたところ、余裕は少ないものの、ギリギリ納まってくれた。