サードウェーブのクリエイター向けパソコンブランド「raytrek(レイトレック)」では、2022年12月にデスクトップパソコンのPCケースを刷新。デザインにこだわった事務所や自宅の作業部屋に置けるデザインで、かつ気付いたときに簡単に掃除ができるような仕組みを採用。
加えて、ケース内部のデザインも改良し、昨今のハイエンドなCPUやGPUといったパーツを長時間稼働させてもしっかりと冷やせるエアフローも実現しているのも特徴となっている。
見た目から機能までガラッと変わったraytrekの新しいデスクトップパソコン。発表会では、マイナーチェンジではなく、クリエイターのことを長期間にわたり考え抜いて作られたPCケースだということが伝わってきた。そこで今回は、同社がどのような想いでこのケースを作ったのか、開発のキーマンとなる3人にインタビューを実施した。
今回お話を伺ったのは、サードウェーブ執行役員 製品・マーケティング統括本部 統括本部長の佐藤 和仁氏、同プロモーション部 raytrek プロダクトマネージャーの野口 基督氏、サブプロダクトマネージャーの黒川 裕大氏だ。
クリエイターをはじめさまざまな人の意見を踏襲
納得いくまで時間をかけて開発
──本日はよろしくお願いします。まず初めに、2022年12月の頭に発表された新PCケースですが、クリエイターさんやユーザーさんからの反応はいかがですか?
黒川 裕大氏(以下、黒川氏):発表後、さまざまなご意見をいただいております。ドスパラの店舗には、発表会の翌日から展示していますが、Twitter上では、デザインがカッコいいという意見もあれば、逆のご意見もありました。いい評価だけでなく、批判されるというのは、多くのお客様の目に留まったということだと考えています。さまざまな意見があったほうが、盛り上がっている感じがありますし、多くのユーザーさんにしっかりと認知いただけたのかなと思っています。
──売れ行き的にはいかがですか?
黒川氏:ご注文も順調にいただいております。まずはしっかりとしたスタートは切れたのかなと感じております。
──では、この新PCケース開発のキッカケを教えてください。
佐藤 和仁氏(以下、佐藤氏):弊社のゲーミングパソコンブランド「GALLERIA(ガレリア)」は、2020年7月に新デザインのPCケースを発表しました。その後raytrekも、デビューから数年が経過していた事もあり、GALLERIA同様、お客様にとって“どうあるべきか”を追求したケースの開発をスタートさせました。
──GALLERIAの新PCケースのインタビューでは、コンセプトカーを手掛けるデザイン事務所にデザインを依頼したと伺いましたが、今回もデザイン事務所に依頼されたのでしょうか。
佐藤氏:raytrekの新PCケースもデザイン事務所の方にご提案いただき、そこから社内で詰めていきました。
──今回も、納得いくまで時間をかけてそうですね。
野口 基督氏(以下、野口氏):デザインのスケッチの段階から結構時間をかけましたね。また、コンセプト自体は一貫して変わっていないのですが、デザインの方向性は大きく変えてもらったこともありました。最終的には、我々のコンセプトが反映されたPCケースに近づけるために、段々と細かく、かつチェックも厳しくなっていった気がします。そのぶん、我々のイメージしたデザインをしっかりと実現できたと思っています。
──従来のPCケースから、デザインを始め大幅に変わってまったく新しいPCケースになったという印象なので、そのぶん時間もかかりそうですね。
野口氏:我々のコンセプトに加えて、さまざまな方のご意見を伺いながら進めていたこともあり、結果的には多くの時間をかけてきたなと感じています。