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G-Master Spear Z790/D5をレビュー

13900KをNoctuaで空冷運用するRTX 3060搭載ゲーミングPCに注目

2022年12月24日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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空冷クーラーに最適な通気性に優れたPCケースを採用

 とはいえ、本当に空冷クーラーでも安定するのか中身が気になるところ。ということで、まずは内部をチェックしてみよう。サイドパネルを開くと、多数のドライブベイの存在がまず目に飛び込んでくる。

最近のPCでは珍しく、ドライブベイが多い

 PCケースはCooler Masterの「MasterBox CM694」。本構成では簡易水冷クーラーのラジエーターの装着が不要なため、内部を広く使える。そのため、最近ではあまり見かけなくなったドライブベイも多く、5インチは2段ある。3.5インチは合計6台、2.5インチは合計8台入る圧倒的な収納力がウリだ。これだけあれば、動画編集用途で多数のドライブが必要になっても安心だろう。

2.5インチドライブは裏面にも装着できる。サイコムのPCは裏配線がきれいなので、実装時にケーブルの位置を再調整するなどの余計な手間を省ける

 また、フロントパネルは通気性に優れたメッシュデザインで、冷たい外気をスムーズに取り入れられる。エアフローが重要な空冷クーラーにはぴったりなPCケースと言える。HDDなども安定して冷やせるだろう。

NH-U12S reduxはサイドフロー式の大型空冷クーラー

 空冷クーラーのNH-U12S reduxはCPUの熱をヒートパイプでヒートシンクに移動し、風量の大きな120mmファンで強力に冷やすタイプ。ヒートシンクは薄いアルミのフィンを多数重ねたもので表面積が大きく、冷却性能が高い。

 サイドフロー式の空冷クーラーの場合、排気用のPCケースファンがほぼ直線上にあるため、熱風がそのままPCケース外に排出されるレイアウトになっている。つまり、PCケース内に熱が拡散することがほとんどないため、PCケース内温度は上昇しづらい。

 もちろん、まったくPCケース内に熱が逃げないわけではないが、MasterBox CM694は天板部分もメッシュになっているため、自然と熱が排出されるようになっている。この点でもこのPCケースは空冷クーラーに向いているわけだ。

 ゲーム性能の要となるビデオカードは、MSIの「GeForce RTX 3060 VENTUS 2X 12G OC」を採用。名前からもわかる通り、GeForce RTX 3060を搭載し、ほとんどのゲームをフルHDやWQHDで快適に遊べるだけの実力がある。

GeForce RTX 3060搭載ビデオカードを標準装備

 負荷が低く、GPUが一定温度よりも低い場合はファンの回転が止まるので、ふだん使いでは非常に静か。また、2つの大型ファンでGPUを冷却するため、ゲーム中も安定したパフォーマンスを発揮できる。

 安定面で言えば、電源ユニットもチェックしたいポイント。G-Master Spear Z790/D5は、サイコムのほかのシリーズでも採用実績の多いSilverStoneの「SST-DA750-G」を搭載している。

電源ユニットは750Wで80 PLUS GOLDのSST-DA750-Gを搭載

 容量は750Wで、変換効率の高い80 PLUS GOLD認証モデルな点がうれしい。また、ケーブルは必要なものだけを接続するモジュラー式なので、PCケース内がケーブルでぐちゃぐちゃになってしまう心配もない。

 サイコムは電源ユニットもBTOオプションが豊富だ。より高性能なビデオカードに変更したい場合は、さらに大容量の電源ユニットを選択できる。メーカーや製品まで細かく選べ、例えば800W台の製品なら6モデルから選べるというコダワリようだ。なお、電源容量は最大1200Wまで用意。これなら、GeForce RTX 40シリーズのようなハイエンドビデオカードでも安心して使える。

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