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今年は5万人がオンサイトに参加 日本のメディア向けにサービス説明

AWS re:Invent 2022も新サービス多数 テーマはデータ利活用の促進?

2022年12月08日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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セキュリティ用データレイクや業界向けの特定ソリューションも

 セキュリティ専用のデータレイク「Amazon Security Lake」はクラウド、オンプレミスをまたいでセキュリティデータを集中化できる。オープンスタンダードであるOCSF(Open Cybersecurity Schema Framework)のログフォーマットを採用しているため、AWSだけでなく、他のセキュリティデータソースを正規化し、組み合わせることも可能になるという。複数年のセキュリティデータを迅速に分析したり、ペタバイト級のデータのオンデマンド解析にも対応する。

セキュリティデータ用のデータレイク「Amazon Security Lake」

 インスタンスファミリーとしては、要求の厳しい深層学習の推論アプリケーションに対して、高いパフォーマンスを提供できる「Inf2 Instances for EC2」、3.5GHz Xeonプロセッサーを用いた「Ec2 Instances for HPC workloads」などが発表された。

 さらに大規模シミュレーションをマネージドサービスとして提供できる「AWS SimSpace Weaver」も発表された。大規模な群衆シミュレーションや仮想都市の再現、3D空間のインタラクティブ環境の構築などに利用でき、Unreal EngineやUnityなどの統合も容易。スマートシティやデジタルツインの利用に最適で、既存のハードウェアよりもはるかに安価に利用できるという。

大規模シミュレーションのマネージドサービス「AWS SimSpace Weaver」

 その他、データ統合やMLを用いた分析、ビルトインのコンテキストを用いたコラボレーションを提供する「AWS Supply Chain」、ビジネスパートナーとの間にセキュアな共有データ分析環境を構築する「AWS Clean Rooms」、ゲノムやマルチオミックデータの保存や照会、分析、洞察を支援する「Amazon Omics」など、業界に特化したソリューションも投入された。業界に特化したリクエストを組み込み、サービスとして仕立てていくのもAWSの得意とするところだ。

サービス間の連携はより容易に 開発環境もさらに強化

 バイスプレジデントのスワミ・シヴァブラマニアン(Swami Sivasubramanian)氏のキーノートでも、データ分析やML活用の新サービスが相次いだ。インフラのプロビジョニングなしでApache Spackのワークロードを実行できる「Amazon Athena for Apache Spark」、MongoDB互換のAmazon DocumentDBのフルマネージドサービス「Amazon DocumentDB Elastic Cluster」、地理空間データを用いた機械学習の処理を可能にした「Amazon SageMaker Geospatial ML support」、複数AZにDWHを配置したミッションクリティカルなワークロード向けの「Amazon Redshift Multi-AZ」、PostgreSQL用の開発キットである「Trusted Language Extensions for PostgreSQL」などだ。

地理空間データを用いた機械学習の処理を可能にした「Amazon SageMaker Geospatial ML support」

 また、Amazon Auroraのデータを保護する「Amazon GuardDuty RDS Protection」やデータレイクのデータ品質を自動測定することで品質を一定に保つ「AWS Glue Data Quality」、Redshiftのデータ共有の支援、機械学習のワークロードのガバナンスと監査性を高める「Amazon SageMaker ML Governance」、S3からAmazon Redshiftへのデータの自動コピーも可能に。サードパーティアプリケーションとAWSのサービス連携を容易に行なえるAmazon AppFlowは22種類のデータコネクタが追加され、50以上の連携が実現するようになった。

 AWS CTOのヴァーナー・ボーガス(Werner Vogels)氏のキーノートでは、CI/CDを中心とした開発者向けのサービスがいくつか発表された。従来40に制限されていた並列処理数を一気に1万までオーケストレーションできる「AWS Step Function Distribution Map」、サーバーレスアプリケーションのアーキテクチャをビジュアル化し、IaCとして生成できる「AWS Application Composer」、複数のサービス同士、イベントの発行・受け取り側を統合する「Amazon EventBridge Pipes」、AWS上でのコードのビルドやデリバリを容易に行なえる「Amazon CodeCatalyst」など開発者向けの新サービスが発表された。

サーバーレスアプリケーションのアーキテクチャを可視化できる「AWS Application Composer」

 例年と同じく新サービスやアップデートが多岐に渡るが、インフラ管理の手間をマネージドサービスで簡素化し、ユーザー自身のやりたいことに集中できる環境を実現するという方向性自体は変わっていない。ただし、DXの鍵とも言えるデータ分析の分野においては、サービス間の垣根が下がり、データの利活用がよりやりやすくなったと言えるかもしれない。

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