「Leitz Looks」の強化でライカらしさを増したカメラ
最大のポイントとなるカメラを確認すると、背面のカメラは約4720万画素/F値1.9のメインカメラと、約190万画素のカメラの2つを搭載。ただ後者のカメラは距離測位用のセンサーとして活用するため、実際には1眼構成と考えてよいだろう。
LEITZ PHONEシリーズはシャープが製造しており、同社のフラッグシップモデルがベースとなっていることから、LEITZ PHONE 2のカメラもハード的には「AQUOS R7」と同じ。それゆえメインカメラのセンサーは1型と非常に大きく、自然なボケ感のある写真を撮影できる一方、LEITZ PHONE 1より画素数が増えているので暗い所やズーム撮影により強くなったほか、8K動画撮影にも対応できるようになった。
またLEITZ PHONE 1、ひいてはそのベースとなった「AQUOS R6」で弱点とされていたオートフォーカスに関しても、イメージセンサーにフォーカス用の位相差画素を搭載した「Octa PD-AF」に対応、より高速かつ的確にフォーカスが当てられるようになった。実際に撮影してみてもかなり撮影しやすくなったと感じる。
カメラアプリに関しても、LEITZ PHONE 1同様ライカカメラのインターフェースを取り入れた構成となっており、マニュアルモードでもカメラに搭載されている機能以外は省くなど、ライカカメラ社らしいこだわりが随所に感じられる内容となっている。ちなみにRAW撮影はマニュアル、もしくはハイレゾモードで使用可能だ。
そのこだわりが最も強く取り入れられているのが、LEITZ PHONEシリーズ独自の撮影モード「Leitz Looks」である。LEITZ PHONE 1ではモノクローム撮影など、ライカカメラらしい写真を再現するフィルタが用意されていたが、LEITZ PHONE2ではさらに強化がなされており、ライカカメラ社を代表する3つのレンズの画質を体験できるようになった。
1つ目は風景などの撮影に適した遠近感のある撮影ができる「Summilux 28」。2つ目はスタンダードな画角でスナップ撮影に適した「Summilux 35」。そして3つ目は、ポートレート撮影に適したボケ表現ができる「Noctilux 50」である。
もちろんLeitz Looksはレンズだけでなく、「Monochrome」「Cinema Classics」「Cinema Contemporary」の3つのフィルタが用意されている。それらを組み合わせればよりライカカメラらしい特徴的な写真を撮影することが可能だ。
筆者はライカカメラを使った経験がないので、それらレンズとの具体的な比較はできないのだが、実際に撮影してみると通常のスマートフォンカメラでは体験できない独特の表現が手軽にできると感じる。とりわけSummilux 28やNoctilux 50は遠近感がはっきりするので、うまく活用するとかなり印象的な写真を撮影できそうだ。
ただ実際にLeitz Looksモードで撮影してみると、シャッターを切った後に数秒時間がかかってしまうのが気になった。LEITZ PHONE 2のカメラはあくまで1つなので、3つのレンズの雰囲気を再現するにはそれぞれのレンズに合った画角に写真を切り取り、さらにソフトウェア処理でレンズの特徴を出す仕組みとなっている。その処理に時間がかかっているのだろうが、連続での撮影がしづらい点は少々ストレスに感じる人もいるかもしれない。
ちなみにLEITZ PHONE 2にはもう1つ、こだわりの新機能として「Golden Hour Widget」が追加されている。これは「LFI Wideget」に続く第2弾の独自ウィジェットで、自然光が最も美しい朝夕の時間帯を、現在いる場所に応じて示してくれるというもの。光にこだわる撮影をするならぜひ活用したい機能といえる。
なおフロントカメラは約1260万画素/F2.3で、こちらもAQUOS R7と共通している。AQUOS R7と同様、フロントカメラの方がポートレートモードの機能充実度が高いので、日常的なセルフィーの撮影用途としてはこちらの方が便利だろう。
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