楽観的な雰囲気だったベルエポック時代をあえてダークに
美しいパリを暗いビジュアルで表現
Jiwon氏は、本作で力を入れた要素について、ストーリー、戦闘やシステム、そして時代背景と世界観だと語る。本作は、19世紀末のフランスが社会、経済、技術、政治的発展により反映した、ヨーロッパ大陸が平和な時期でかつ楽観的な雰囲気だった「ベルエポック時代」を時代背景としている。この時代背景を選んだ理由としてJiwon氏は「ベルエポック時代をダークな雰囲気で描いた創作物は今までにないと思いますので、それに挑戦したかったというのがあります」と答えた。
また、時代背景に合わせて、舞台はパリとなっている。ただし、普通に美しいパリではなく、物語に合わせて暗いビジュアルを採用。マップにかんしては細かいところまでこだわっているとし、これにより本作のテーマである「奇怪だけど、美しくならなければならない」という世界観を実現しているのだという。
なお、制作にあたって実際にパリにロケハンにも行っており、モンマントル近郊街、市庁舎前の広場街、シテ島近郊街、南部地域モンサンミシェルなどを取材して、インスピレーションを得たとのことだ。
いろいろな武器を組み合わせられる「Weapon Combination」
30種類以上の個性的なオリジナル武器が作成可能
武器を組み合わせて使用できるシステム「Weapon Combination」について、Jiwon氏は「新しい武器を選ぶ際に、性能を比較して悩むことになると思いますが、より楽しい悩みになるということを重視したシステムにしました。従来使用していた武器の長所だけを取り、欠点を解消することで、戦闘メタの変化をユーザーに与えられるように制作しました」と説明。
なお、Weapon Combinationでは30種類以上の個性あるオリジナル武器セットが使用できるようになる。この武器セットは分離して別の武器セットと組み合わせられるため、100種類の武器の組み合わせが体験可能だとしている。なお、武器は剣、刀、両手槍、盾の剣、ハンマー、斧といった武器以外にも、今までに経験しなかったような奇妙な形の武器も用意しているという。
加えて、義手「Legion arm」についても8種類用意しており、種類によってさまざまな攻撃が可能。加えて、強化することで新しいスキルを使用することもできるようになるとのことだ。
なお、本作をとくにプレイしてほしい人としてJiwon氏が名前を挙げたのは、やはりフロム・ソフトウェアの宮崎 英高氏。Jiwon氏ば「とても尊敬している宮本さんに、ぜひ遊んでいただいて、そのレビューがほしいです。フィードバック、お待ちしております」とアピールした。加えて「もちろん、日本のゲーマーの皆さんからもぜひいい評価をいただけるように最善を尽くします。たくさん期待して待っていてください」とコメントした。
現在の完成度合いについては、かなり進んでおり、現在はデバックやより完成度の高い作品にするための作業を行なっているとのこと。なお、世界同時発売を予定しており、地域で速かったり遅かったりすることはないそうだ。そのほか、日本語音声のローカライズは予定していないとのこと。これは世界観を崩さないように言語は英語で統一したいからというのが理由にあるようだ。もちろん、日本語字幕については用意する予定だという。
最後に、G-STAR 2022のブースの様子を見た感想を伺ったところChangkyu氏は「ブースにたくさんの方が足を運んでくださっているところを見て、本当にうれしかったです。なんだか感慨深いです。本当に感動やうれしい気持ちばかりでした」と回答していた。
ソウルライクでピノッキオを題材としたダーク系童話アクションゲームという、今だ体験したことのないソウルライクなタイトルが遊べるということで、期待感が高まっているLies of P。インタビューやブースの大きさからも、開発者の方々もかなり気合が入っていることが伺える。戦闘や世界観についてはプレイレポートでも触れているが、気になるストーリーについてはまだまだ謎な部分が多い。2023年の発売に向けて、鋭意開発中とのことなので、期待して発売を待ちたい。
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