Core i7-12700HとRTX 3060 Laptopの「LEVEL-17FX162-i7-RASX」をチェック
ノートPCで充実ゲームプレイならコレ! 17.3型144Hzを存分に使える性能
2022年11月30日 11時00分更新
大型ノートパソコンならではの安定感。17.3型の大画面にゲームプレイへの期待が高まる
はじめに、LEVEL-17FX162-i7-RASXの外観からチェックしていこう。LEVEL∞N-Classシリーズは、フルタイムでゲームを楽しむユーザーに向けたゲーミングノートパソコンシリーズというだけあって、強力な冷却機構を備える。また17.3型のディスプレーを搭載する筐体は大型ノートパソコンに分類されるだろうが、そのぶん机に置いてみると簡単にはガタつかない安定感を感じた。第一印象はまさに“質実剛健”だ。
カラーリングは全体的にマットなブラックで落ち着いたデザイン。手触りはサラサラのタイプで、天板中央には「LEVEL ∞」ロゴマークがワンポイントとしてあしらわれている。
ディスプレーを閉じた状態での筐体サイズは、およそ幅399×奥行263×高さ30.5mm(ゴム足含む)。フットプリントは、同クラスのゲーミングパソコンと比べて平均かほんの少し奥行が小さいくらいにまとまっているようだ。重量は約2.62kgで軽量というわけではないが、こちらも17.3型クラスのゲーミングノートパソコンとして平均的な重量になっている。デザインもシンプルで変に持ちにくいといった部分もないので、家の中であちこち持ち運ぶぶんに苦はないと思われる。
天板を開けるとリフレッシュレート144Hz対応の17.3型フルHD(1920×1080ドット)ディスプレーが顔を見せる。LEVEL-17FX162-i7-RASXの大きな特徴ともいえる部分だ。
高リフレッシュレートのディスプレーは高速移動するキャラクターを残像少なく滑らかに表示し視認性を向上させる。とくに競技性の高いFPSゲームでは昨今必須とされているアイテムだ。また17.3型というサイズも、没入感を高めるとともに視認性を格段に向上させてくれるだろう。持ち運びを意識しないのであれば、やはりゲーミングノートパソコンのディスプレーは、これくらいのサイズが好ましいと考える。
液晶パネルの方式は明らかにされていないが、上下左右から覗き込んでも色や明るさに大きな変化はなかったので、比較的視野角の広いパネルが用いられているなと感じた。パネルの表面処理は非光沢(ノングレア)が採用されており、ゲーム中に余計な反射で画面が見難くなることもないだろう。
また、ディスプレーの上左右の三方は狭額ベゼル仕上げで、筐体のフットプリントのコンパクト化に貢献している。上部ベゼルには100万画素のWebカメラも備わっていて、オンライン会議をこなすこともできるようになっている。
続いてキーボードなどの入力まわりを確認していこう。LEVEL-17FX162-i7-RASXのキーボードはテンキー付きの日本語配列キーボードで、メインキーのキーピッチは実測で約18~19mm確保されている。各キーの間に隙間を設けるアイソレーション設計でタイピングミスを軽減してくれるはずだ。
打鍵感について、キーストロークはそれほど深くないものの、適度な押下圧が設定されており、わずかな抵抗感のあとにチャカッと底打つ感じで小気味よくタイピングができた。
キー配列に関しては、カーソルキーに大きなスペースが割かれているのも特徴的だ。ノートパソコンの場合カーソルキーが本当に小さい機種も少なくない。このサイズのカーソルキーはゲーム以外でも色々と助かる場面がありそうだ。
しかしその反面、カーソルキー周辺のキー配列は少し狭くなっており、とくに右側シフトキーは、何回かカーソルキーを間違えて押してしまった。ただし、ゲームでも普段作業でも基本的には左シフトキーを使用するためそこまで気にしなくていいし、慣れてしまえば大丈夫だ。
また、ゲーミングノートパソコンのキーボードには、ゲームプレイ中にキーボードに熱がこもるという問題がある。たしかにLEVEL-17FX162-i7-RASXもゲームプレイ中に段々キーボード側に熱が移り暖かくなるようだ。ただ、ゲームで頻繁に使用する「WASDキー」付近やテンキーのあたりは冷却ファンの風が通るようになっていて、さほど温度が上がらないように感じる。これなら長時間プレイしても問題はなさそうだ。
そのほか、マウスカーソルを操作するタッチパッドはマルチタッチ対応となっている。タッチパッドの操作エリアはとても広く、ドラッグでファイルを移動する操作もタッチパッドの広さを意識することなく目的の場所までドラッグできた。その他様々なタッチジェスチャに対応しており、別途マウスを用意しなくてもWindowsのオペレーションはまったく問題なしだ。
また、タッチパッドの下辺が左右に分かれた物理的なスイッチになっていて、従来のタッチパッドのように左クリックと右クリックのボタンによる操作も可能になっているのも地味にうれしいポイントだ。
キーボード部にはマルチカラーのバックライトLEDが仕込まれている。全体単一色タイプで付属のユーティリティーを用いて全15色から光る色と明るさを設定できるようになっている。気分に応じて色を変えていくといいだろう。
次に筐体の側面に備わるインターフェース類も確認していこう。LEVEL-17FX162-i7-RASXのインターフェース類は、まず正面向かって左側面にヘッドフォン出力、マイク入力、USB 2.0×1、USB 3.0×1が備わる。反対の右側面には、micro SDカードリーダー、Thunderbolt 4(USB Type-C)、有線LAN端子が配置されている。
対戦ゲームではネットワークのラグが大敵なので、有線LANポートがしっかりと備わっているのはうれしいところだ。なお、無線LANもWi-Fi 6に準拠しているため、対応ルーターを持っていれば、有線でなくとも安定した通信が可能なのも好印象だ。
加えて、Thunderbolt 4ポートは電源供給と映像出力にも対応している。手持ちの4KモバイルディスプレーをUSB Type-Cケーブルで接続したところ、電源供給を行ないながら4K@60Hzの画面表示ができた。
筐体背面にはUSB 3.1 Type-C×1、HDMI出力、Mini DisplayPort、電源コネクターが備わっている。電源コネクターやディスプレーのような、パソコン使用中は常時接続している端子が本体背面側に集中しているのは、使い勝手がよくてありがたい。
そして本体前面には電源、充電、ストレージアクセスのステータスLEDが備わっている。コストダウンのためにステータスLEDを省略するノートパソコンも増えている中、しっかりと省かずに実装してくれているのはうれしいところだ。
なお、筐体の左右側面と背面にはいずれも、外から冷却フィンを確認できるほどの大きな排気孔が開いている。ゲームプレイ時はここから熱い排気が出てくるので、穴をふさがないよう設置場所には気を付けたい。
最後に筐体底面を確認すると、冷却用の吸気スリットが多数開けられていて、巨大な冷却システムの一端を覗くことができる。また底面には大きなゴム足が取り付けられている。このゴム足がLEVEL-17FX162-i7-RASXの設置時の安定感を生み出すのだろう。
また前方の左右端のほうにはスピーカー用のスリットも設けられている。LEVEL-17FX162-i7-RASXは音響設定アプリ「Sound Blaster Cinema 6+」が付属していて、コンテンツに合わせて色々なサラウンドエフェクトをかけられるようになっている。
ゲームプレイ中はヘッドフォンを使用することが多いと思うが、動画配信などで本体スピーカーから音を流してみると、小さなスピーカーとは思えない音の響きと広がりを感じられた。