シナモンAI、エヌエヌ生命の保険募集人向け営業支援システムにAIの実装をスタート / 初の読取画質チェックAIも導入の、AI-OCR システム 「Flax Scanner for 保険」
シナモンAI
~生命保険契約の把握を大幅に効率化し、保険契約の一元管理をスムーズに~
国内の大手企業へ人工知能(以下、「AI」)ソリューションを提供する株式会社シナモン(本社:東京都港区、代表取締役Co-CEO:平野未来 以下、シナモンAI)は、中小企業向け生命保険に特化するエヌエヌ生命保険株式会社(代表取締役社長:マリウス・ポペスク)から委託を受け、協業して保険募集人向けの営業支援システムにAIの実装をスタートします。23年11月より実運用開始となりました。
保険募集において、エンドユーザーのお客様がすでに契約されている保障内容を正確に把握することは重要です。得た情報を分析して最適な保険商品を検討する必要がある一方、保険契約の帳票は保険会社によってフォーマットも内容も様々かつ複雑なため、保険募集人は、法人を契約者とする保険契約の管理において、契約内容をシステムに入力する作業に負荷が発生していました。
今回のプロジェクトでは、シナモンAIが保険契約の帳票の読み取り(OCR)において、1.帳票分類 2. 読取画質チェック(シナモンAIでは初) 3. AI-OCR 4. 確信度算出 を組み合わせたAI-OCRシステム「Flax Scanner」 を提供します。これらをエヌエヌ生命の保険募集人向け営業支援システムと連携することで、生命保険契約を簡単にデータ化し、募集業務の効率化を支援します。
シナモンAIのAI-OCR システムを導入したエヌエヌ生命 の保険契約一元管理フロー
今回導入した AI-OCR システム 「Flax Scanner for 保険 」 の詳細
1. 帳票分類
顧客の生命保険契約書類のうち、項目が類似して読み間違えの起こりやすい、保険証券、現況案内、設計書の3種類の帳票を対象としています。それぞれの帳票を読み取る3つのAIモデルを作成し、1案件ごとに各項目単位で最も確信度の高いモデルの読み取り結果を出力する仕組みです。
2. 読取画質チェックAI
画像認識技術を用いて、カメラで撮影されてアップロートされた画像について、AI-OCR処理前に画質自体の品質(手振れ、距離、明るさ、傾きなど)をチェック、一定品質以下の画像について即座に再撮影を促すことにより、AI-OCR後の画像品質を理由にした再提出依頼を減らすことで、フロー全体としての処理時間および処理工数を短縮します。
3. AI-OCR と確信度算出 により高精度を実現
フォーマットの統一されていない非定型書類から、事前定義なしに正確に書類を読み取ることができるAI-OCRに確信度(正確に読み取れたかどうか)の算出を加えて、難易度の高い帳票を高精度(項目単位精度平均91.94% ※1)かつ高速(1ページあたり3秒弱)に読み取ることが出来ています。
-(手振れ、影、傾き等が起きやすい為)品質のばらつきが大きいカメラ画像の読み取りは難易度が高い
- 項目数が多く複雑性が高い法人向けの保険証券等を対象としているため難易度が高い
※1 項目単位精度とは、1つの読み取り項目ごとにすべての文字が誤りなく読み取りできている場合のみを正解とした場合の精度
シナモンAIの研究開発
シナモンAIでは、保険会社のコア業務である新契約引き受け業務及び給付金/保険金支払い業務、営業職員やコールセンターなどの顧客接点における、業務効率化および顧客満足度向上のための業務高度化の推進をしていきます。
保険業界向けにAI-OCR以外にも、下記のような各種AI技術の提供のため、研究開発を行っています。
高度な人的判断を必要とする査定業務を支援するためのナレッジ活用/査定業務支援AI
・ 画像・帳票改ざんによる不正な申請を発見する不正検知AI
・ 顧客接点における会話トピックの文脈ベースの分類AIおよび会話内容最適化AI
・ 高精度な営業向け提案レコメンドAI 等
【会社概要】
社名 : 株式会社シナモン
URL : http://www.cinnamon.ai
所在地 : 東京都港区虎ノ門3-19-13 スピリットビル6階
設立 : 2016年10月
代表者 : 代表取締役Co-CEO平野未来
■事業内容:人工知能プロダクト事業、人工知能コンサルティング事業
シナモンAIは、「誰もが新しい未来を描こうと思える、創造あふれる世界を、AIと共に」をパーパスに、高度なビジネスAIソリューション実現のため、AIコンサルティングとAIプロダクトを提供しております。顧客が保有するナレッジからAI時代の新たな事業構造を創造し、飛躍的な成長を先導する変革のシェルパ(先導役)として、多数の国内大手企業への提供実績を有しています。人工知能研究所をベトナム(ハノイ・ホーチミン)および台湾に構え、高度なAI人材を獲得・育成するエコシステムを構築し、AI-OCR「Flax Scanner」、自然言語処理エンジン「Aurora Clipper」、音声認識エンジン「Rossa Voice」など、非構造化データを幅広くカバーする技術力を蓄積しています。直近では、独自のAI時代の戦略デザイン「ハーベストループ」と顧客のパーパスをつなげ、デジタルトランスフォーメーションやAI活用の推進を支援しています。