『クァンタムマキ』はiPhone 13 Pro Maxなら最高画質で60fps前後! iPhone 6sとのフレームレート比較もやってみた

2022年10月25日 13時00分更新

文● 松野翔太 編集●イチえもん/ASCII

iPhone 13 Pro Maxなら『クァンタムマキ』も最高画質で60fps前後!
iPhone 6sは30fps未満だがカクツキなしの安定動作!

 今回取り上げるゲームは、美麗な3Dグラフィックスを採用したEfun Company Limitedの弾幕シューティングRPG『クァンタムマキ』だ。メカと美少女が画面を飛び回る3Dグラフィックス表現に加え、リアルタイムにアクション操作が要求される作品でもあるので、基本的にはハイエンドスマートフォン向きのタイトルと言える。

 早速「iPhone 13 Pro Max」および比較用7年前のスマートフォン「iPhone 6s」を使用し、モバイルゲームのフレームレート計測アプリ「GameBench」でゲームの動作を確認してみた。なお、計測時のゲームバージョンは0.0.7。第1章ステージ1-4を自動戦闘で攻略した場合の開始から1分間のフレームレートを計測している。

メカと女性キャラクターを組み合わせた美麗な3Dグラフィックス、迫力あるスキル演出を備えた弾幕シューティングが特徴の『クァンタムマキ』

オート戦闘も可能だが、敵の攻撃を避けつつの射撃やキャラクターを入れ替えながら攻撃していくコンボ操作など、リアルタイムのアクション性は高め。fpsの安定性は重要と言える

 なお、クァンタムマキではゲームの画質や解像度、フレームレートなどの負荷に関わる設定を個別に変更できるが、ここではプリセットでもっとも高い画質である「エクセレント」を選択。基本的にはプリセットのまま計測を進めている。

クァンタムマキのグラフィックス設定画面。いずれの項目も3つのレベルが用意されており、プリセットによる一括適用のほか、個別のカスタマイズも可能

ゲーム開始時に簡単な画質設定の選択肢があるので、不安がある場合は低めに設定して初めてもいいだろう。ちなみに高画質で適用されるのはプリセット「ハイクオリティ」のようで、最高画質である「エクセレント」を適用するには設定から選択する必要がある

 さて、iPhone 13 Pro Maxの計測では平均フレームレートがおおむね57~60fps前後と、最高の画質設定でも極めて快適な動作が可能なことが確認できた。この状態でのCPU使用率は83%とそれなりに高めだが、GPU使用率は約57%と比較的余裕がある。3Dタイトルではあるものの、劇的に負荷が重いタイトルではないわけだ。

iPhone 13 Pro Max、画質「エクセレント」の計測結果

 iPhone 6sの計測に関しては、平均フレームレートが約27fpsとさすがに厳しい結果に。ただしiPhone 13 Pro Maxよりスペックが低い割にCPU使用率は約80%、fps安定性も84%とかなり安定しており、ゲームプレイ自体にはそれほど問題が出なかった。

 おそらくこれは、グラフィックスメニューの「その他」にあるfpsの最適化が「オン」となっているためだ。今回のように高画質設定でスペック不足となるスマホの場合、スペックに合わせて自動的にターゲットとなるフレームレート(この場合は30fps)に近づくよう描画負荷が調整されていると思われる。実際、グラフィックス設定にもっとも低いプリセットの「スムーズさ優先」を選んでみても、iPhone 6s計測時のフレームレートは30fps前後にとどまっていた。

iPhone 6s、画質「エクセレント」の計測結果

 試しにfpsの最適化を「オフ」にし、プリセット「スムーズさ優先」でiPhone 6sのフレームレートを計測してみた。ここでは平均41fpsを達成できているが、CPU使用率は100%を超え、fps安定性も34%と大きく落ちてしまった。少しでも滑らかな画面でプレイしたいのであればfpsの最適化のオフ設定は有効な場合があるが、基本的にはオンにしておくことで細かいことを気にせず遊べるだろう。

iPhone 6s、画質「スムーズさ優先」でfpsの最適化を「オフ」とした場合の計測結果

 参考までに本作の最高画質プリセット「エクセレント」と最も低い画質プリセット「スムーズさ優先」の違いについて触れておく。以下に実際の画像を掲載しているが、特にメニュー画面の3Dモデルには顕著な違いが出ることが分かるだろう。「エクセレント」のモデルはスマートフォン向けとしてもかなり美麗で、スマートフォンの小さな画面で見た場合に粗が目立つようなことはほとんどない。

 反面、「スムーズさ優先」ではアンチエイリアスや陰影が大きく省略され、スマートフォンで見てもかなり不自然な外観になってしまう。戦闘画面も全体としてぼやっとした印象になるため、本作の迫力は損なわれてしまう。スペックが高くないスマートフォンでも高めの画質設定をしておいて、あとはfps最適化にすべてを任せるほうが無難だ。

左が画質「エクセレント」、右が「スムーズさ優先」を適用したゲーム画面。エクセレントのキャラクターモデルは非常によくできており、静止画で見ればイラストかと見紛うほど。反面、あらゆる処理をカットした「スムーズさ優先」モデルはかなり違和感がある

戦闘時の画面はキャラクターモデルほど深刻ではないが、やはり「スムーズさ優先」だとぼやけた印象になる。せっかくの迫力が損なわれてしまうのは否めない

 現行の最新3Dタイトルと言えるクァンタムマキは、ハイスペック端末であるiPhone 13 Pro Maxでは非常に快適に動作しており、まったく問題なくゲームを堪能できる。iPhone 6sではフレームレートこそ落ちてしまうものの、fps最適化のおかげもあってゲーム自体に困るほどのカクついた動作にはならなかった。3Dタイトルとしては、比較的スペック差によらず楽しめる作品と言えるだろう。

 ハイエンド端末も長く使っていれば徐々に最新端末にスペックが追い付かなくなり、バッテリー寿命の低下、経年劣化によるスペックの不安定化といった問題が起きてくる。ゲームの動作が重い、もっと快適にスマホゲームをプレイしたいという人は、一度自分のスマートフォンの状態を確認してみるのもいいのかもしれない。

【ゲーム情報】

タイトル:クァンタムマキ
ジャンル:3D弾幕シューティングRPG
配信:Efun Company Limited
プラットフォーム:iOS/Android/PC(DMM Games)
配信日:2022年8月22日
価格:基本無料(一部ゲーム内課金あり)

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