減少するも高止まり
前月、初めて10万件を超えたフィッシング報告件数。8月は1万以上減少して9万4973件に留まったようです。ただし、報告件数としては先月に次いで2番目に高い数値となっています。
6月以降増加中の「クレジットカードの利用確認を装うフィッシング」が引き続き多く、報告数全体の約32.4%を占めました。また、クレカブランドのVISAとJCB、そしてAmazon、三井住友銀行、ETC利用サービスを騙るフィッシング報告だけで全体の約71.3%を占めています。
8月に悪用されたブランドは85で、前月とほぼ変わらず。なお、12ブランドの報告件数が突出しており、件数全体の約86.8%にまでおよんでいます。分野別で見ると、クレジット・信販系が全体の約51.1%を占め、EC系が約17.8%、金融系が約16.1%と続きました。
なお、誘導先のURL件数はわずかに増加、4万9221件と過去最高値を更新しています。
Androidスマホは要注意!
8月の注目点は、国税庁を騙るフィッシングの急増。「未払い税金のお知らせ」「【督促状】滞納した税金がございます」「【国税庁】差押最終通知」といった件名で、個人情報やプリペイドカード番号の入力を促す内容が多く確認されています。Androidスマホの場合は、不正アプリのインストールにつながる導線も存在するようです。
相変わらずフィッシングメールの多くは、差出人に正規のメールアドレスを使用した成りすましメールで、8月は約53.9%に上りました。差出人で中身の正誤を判断することは非常に危険ですので避けてください。