360mmラジエーターの簡易水冷CPUクーラーでハイエンド構成にも対応
MicroATXで338mmの長尺ビデオカードが入る、“小さな巨人”ASUS Prime AP201を試す
2022年09月17日 12時00分更新
全方位メッシュで通気性は優秀
奥行きのある形状で自由度が高い
AP201の最大の特徴は、やはりそのサイズ。もともとMicroATXサイズなので、ATXサイズのケースと比べて小ぶりにはなるが、中でも特に奥行きの長さと背の低さが目立つPCケースになっている。
サイズは205(W)×460(D)×350(H)mm。MicroATXサイズであれば、横から見た時に正方形かやや横長くらいに見えるシルエットの製品が多いのだが、本製品はわかりやすく横長の長方形を形成している。
これは、PCケースの容量を抑えつつ、簡易水冷CPUクーラーの360mmラジエーターや、最長338mmのビデオカードを搭載できるように考えられた設計だ。コンパクトなPCでも、高性能なCPUやGPUを冷却できる環境を整えられるようにデザインされている。
また、AP201はメッシュ加工のサイドパネルを採用している。昨今のPCケースでは、内部のパーツが外から見られるようにガラスサイドパネルを採用しているものが多い。実際、ASUSが販売しているPCケースも、ガラスサイドパネルの製品がメインだ。
一方の本製品は、左右と前面のパネルに精密加工された1.5mm径の目の細かい穴を開けることで、通気性を高めつつほこりの侵入を防ぐ設計だという。そのほかの天面や底面、背面も通気性がいい作りなので、空気の取り込みや排出に不安はない。
フロントインターフェースの構成は、USB 3.2 Gen 1 Type-A×2、USB 3.2 Gen 2 Type-C、ヘッドフォン出力、マイク入力端子という構成。最大10Gbpsでデータ転送できるUSB 3.2 Gen 2対応のType-C端子を備えているのは嬉しい。
次は内部を見てみよう。AP201は、左右のサイドパネルとフロント、トップのパネルが取り外せるようになっている。すべてのパネルがドライバーなどの工具を使わずに簡単に付け外しできるので、掃除やパーツのメンテナンスもしやすい。
サイドパネルを開けると、背面の120mmファン1基が付属している。一般的にはPCケースの下部に置くことが多い電源ユニットが、前方にくる構成になっているのが特徴的だ。背面上部のACコネクターから、ケーブルを伸ばして前の電源ユニットまで接続する形だ。
裏配線は、最初からフロントインターフェースなどのケーブルがまとめられている。スペースはそれほどないのだが、マザーボードの前部に当たる位置に溝を作り、バンドでまとめやすくしている。PCケースの容量を抑えるための工夫だろう。