TBM、企業活動データ入力で温室効果ガス排出量がわかる「ScopeX」開始
株式会社TBMは2022年8月30日、CO2を含む温室効果ガス(GHG)排出量を可視化するクラウドサービス「ScopeX(スコープエックス)」正式版の提供を開始。企業活動のデータを入力するだけで会社全体の温室効果ガス排出量の算出が可能で、拠点ごとの分析や拠点間を比較できる。
「ScopeX」が算出する温室効果ガス排出量と報告項目は、国際的に活用されている温室効果ガス排出量の算定、報告基準である「GHGプロトコル」に基づいている。企業活動で排出される温室効果ガスは、直接排出(Scope 1)と間接排出(Scope 2)、そのほか廃棄物や輸送など15のカテゴリに分けられる温室効果ガス(Scope 3)に分類される。各分類における企業活動のデータを入力することで、会社全体の温室効果ガス排出量の算出が可能。企業活動のデータ入力は専門知識がなくても直感的に入力できる画面設計を追求した。
排出量の全容は、Scopeごとの排出量から拠点別、時期別の排出量の内訳も可視化し、ダッシュボードで把握できる。環境関連データの収集から算出までをワンストップで行なえるため、社内の作業工数を減らすことができる。また、情報管理を内製化するため、外部委託費用を削減することも可能だ。また、温室効果ガス排出量の削減方法を模索する企業と、その解決策を持ち合わせている企業をマッチングする機能も備えている。
2022年4月の東京証券取引所の市場区分再編にともない、「プライム市場」に上場する企業は気候変動によるリスク情報の開示が実質的に義務づけられたほか、「スタンダード市場」と「グロース市場」も開示が推奨され、温室効果ガス排出量を一元管理できるツールの需要は高まっている。