ガイアックス、スタートアップを見据える「全国起業部マップ」公開

2022年09月02日 07時00分更新

　株式会社ガイアックスは2022年8月17日、全国の大学（高専・高校含む）の起業部や起業サークル、起業コミュニティをまとめた「全国起業部マップ」第2弾を公開した。「全国起業部マップ」は2021年10月に公開された第1弾に続くもの。学業で専門性を学びながら、部活もしくはサークル活動やコミュニティーという形式で、起業の経験を得られる教育機関をリストアップしている。また、起業に興味がある高校生や大学生が起業を経験できるよう、団体の名称と活動内容を一覧化した。

　今回公開となった「全国起業部マップ」第2弾の制作にあたっては、2021年10月から2022年8月の期間に、大学の公式・非公式の起業部あるいはサークル、ビジネスコンテスト運営組織を対象として、インタビューを含むインターネットリサーチで調査を実施。内閣府が発表した「世界に伍するスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略」で選ばれた地域に拠点を置く大学を中心として、起業部または起業サークルの有無を調査した。

　調査の結果、大学起業部とサークル数は43大学となり、調査を開始した2018年以降、2倍以上の増加となった。一方で、2021年と比べ、大学起業部の数が14%減少していることが判明した。2022年（1月-8月）に新規設立された起業部は6団体あるが、14団体が廃部あるいは活動休止となっている。

　新規に起業部を立ち上げた理由として、「学生起業をしたい人が十分な支援を受けられる環境がないことを課題に感じ、自分たちの力で解消したいと思った」、「本質的な起業のノウハウを学び、起業に関するマインドを養うことで視野を広げたい」など意欲的な意見がみられた。一方で、「幹部メンバーが勉強会を開催するなど一部のメンバーにとって運営コストが高い」、「次の代表候補がいない」などの課題もあり、ガイアックスは起業部の継続についての難しさも指摘している。

　ガイアックスは起業家教育を含む実践的なビジネス立案や仮説検証ができる環境構築を進めており、2020年から中高生に向けた起業家教育、2022年5月からは全国の大学起業部、起業サークル、起業コミュニティーを対象に、起業に関する基礎知識や一連の流れを体験できる「起業ゼミ」の提供を通じて、コンテンツ支援をしている。同社は大学起業部の新規立ち上げや他大学との連携についての相談なども受け付けている。

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