バルテス、クラウド上でモバイル端末の実機テストができる「AnyTest」を提供開始
ソフトウェアのテスト、品質向上支援サービスを提供するバルテス株式会社は2022年8月16日、クラウド上でスマートフォンなどのモバイル端末の実機を操作して実機テストができる「AnyTest」の提供を開始した。実機購入のコストや手間を削減し、モバイル端末におけるテストを効率化する。利用料金は1アカウント1ヵ月5500円(5時間まで)。5時間以降は30分につき440円。1アカウント100名までで人数にかかわらず、接続時間で料金が発生する。
「AnyTest」はクラウド上でエミュレータ(仮想マシン)ではなく、実端末を遠隔操作する。バルテスが保有する1000台以上のモバイル端末のうち市場シェアが高い端末を国内のサーバーに置き、クラウド上で実端末を操作できるため、毎シーズン実機を買いそろえなくても最新機種をクラウド上で検証できるようになる。2022年8月時点では、iPhone13 Pro、iPhone SE(2nd)、Galaxy A22 5G SC-56B、Xperia Z5 SOV32など、広く普及している27種の端末が利用可能だ。
パソコン上で実機を操作することができるため、大きい画面を見ながらキーボードとマウスで細かい操作も可能。動作ログの取得や端末へのアプリのインストールも簡単にできる。使用後はアプリデータを自動削除するため、アプリなどを開発中の場合も情報漏洩を気にせずテストできる。位置情報の取得や、自動アドホックテストの対応、Follow me(2台同時テストが可能な機能)の利用など、実機ならではの機能も実装している。
「AnyTest」にログインすると利用可能な端末が一目で確認できるシンプルな設計を追求した。ほかのユーザーが利用中の端末は予約により、空き次第利用可能になる。バルテスは今後、同社の自動化ツール「T-DASH」を標準連携させ、モバイルアプリのテスト自動化実現に向けて開発中だ。