モデルハウスをVRで内覧できる「メタ住宅展示場」サービス開始
リビン・テクノロジーズ株式会社は2022年8月15日、Web上に住宅会社のVRモデルハウスを集めたバーチャル住宅展示場「メタ住宅展示場」を開設した。VRゴーグルは不要で、スマートフォンやパソコンで手軽にみることができる。
VRモデルハウスは、実際に建築された住宅の屋内を4Kの高画質で撮影するため臨場感があり、室内を歩いているかのように内覧できる。VRモデルハウス内に示されるポイントには、家具や部材などの特徴や性能を紹介する解説がついており、細部のこだわりを知ることができる。床から天井、天井から床への目線など角度を自在に変えて、フローリングや壁紙の質感など細かい部分も確認可能だ。「測定モード」を使えば、任意の場所を指定して実寸を測ることができるので、部屋に家具などを置く際の参考にもなるだろう。本サービスのVRシステムには、米国Matterport, Inc.の空間データデジタル合成処理技術を採用している。
住宅の建築を検討している人にとっては、時間や移動の制限なく手軽に内覧して比較検討できるうえ、出展する各メーカーに無料で問い合わせできるので、各地に点在する住宅展示場を訪れる手間が省ける。今後、大手ハウスメーカーだけでなく、中小規模の工務店の参画も見込まれており、比較検討の幅が広がりそうだ。
住宅メーカーにとっては、一般的なカタログ請求と異なり、内覧で具体的なイメージを持った住宅建築検討者の獲得につながる。また、既設のモデルハウスや竣工済の物件を撮影して「メタ住宅展示場」に掲載できるため、新たに展示用の住宅を建てる必要がなく、コストを抑えることができる。これまで総合住宅展示場に出展できていなかった中小規模の工務店も参画しやすくなり、住宅建築検討者の選択肢に入る機会が増えていくことが期待される。