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【レビュー】正規のARM版Windows 11がM2搭載Macで使える「Parallels Desktop 18」

2022年08月11日 10時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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さらなるパフォーマンスと互換性の向上

 Parallels Desktopの新バージョンに当然のごとく期待される特徴として、Parallels Desktop 18でも全体的なパフォーマンスと、本物のPCに対する互換性の向上を実現している。とはいえ、今回画期的な新技術が導入されたというわけでもないので、パフォーマンスの向上については、Apple Silicon搭載Macのハードウェア自体の性能向上分を除けば、Parallels Desktopのソフトウェアの各部の最適化による微増の積み重ねという部分が多いだろう。

 ただし、特に上で挙げたARM版Windows上でのx86/x64アプリの実行速度については、比較的大きく向上する可能性がある。Parallels Desktopは、その上で動作するWindowsに対して、仮想環境上での動作を最適化するために、独自に各種のドライバーを提供している。その中のディスクアクセス用のドライバーがARMプロセッサーに対してネイティブ対応となり、その恩恵をインテル用アプリも受けられるからだ。

 互換性に関して、個々の機器によるテストは実施していないが、ゲームコントローラーをMacに接続するだけで、自動的にWindowsで認識されるようになったり、USB 3.0の周辺機器の対応が拡大されるなど、主にデバイスのサポートについて、さらに充実したものとなっている。

 今回はParallels Desktop上のWindowsや、その上で動作するアプリのベンチマークテストも実施していないが、Windows 11の起動とシャットダウンにかかる時間を計測してみた。

 使用したMacは、M2を搭載し、16GBのメモリと1TBのストレージを実装したMacBook Airだ。Parallels Desktopでは、可能な限りのデータをキャッシュしてWindows起動の高速化を図っているということもあるが、完全にシャットダウンした状態から、わずか7秒強でWindows 11を起動してデスクトップを表示できる。シャットダウンにかかるのは3秒強だ。どうかすると、起動やシャットダウンに通常より長くかかる場合もあるものの、それでも余計にかかるのは数秒だけだ。

 このようにWindowsの起動やシャットダウンは、その上のアプリも含めてかなり高速で、ほとんどMacのアプリと同じ感覚で利用できる。考え方によってはWindows 11をインストールしたPCの実機よりも快適と言える。

 なお、Windows 11の場合、特にアプリを追加インストールしていない状態で、仮想マシンのディスクサイズは18GB強となる。またその時点の状態にもよるが、仮想マシンのスナップショットを1つ撮ると20GBを超えてくる。実際に利用するにはWindows 11用に最低でも30GB以上の空きスペースは確保しておきたいところ。

 またWindows 11用の仮想マシンのメモリは、上記の構成の場合、自動的に6GBが割り振られた。これはParallels Desktop側の仮想マシンの設定で大きくも小さくも変更可能だが、Windows 11の快適な動作のためには、この程度は確保しておきたいところ。それを考えると、Windows 11を仮想マシンとして利用する場合、Macのメモリは8GBではややきついと考えられる。

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