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カメラ、バッテリーライフ、5G、そして新機軸のZシリーズ

ThinkPadが目指す「ハイブリッドワーク時代の姿」とは? 大和研究所が解説

2022年08月06日 13時30分更新

文● 小沢/ASCII

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 レノボ・ジャパンは7月29日、神奈川県横浜市のみなとみらい地区にある開発拠点“レノボ大和研究所”の開発成果を発表。新しい「ThinkPad X1」「ThinkPad X13s GEN 1」「ThinkPad Z GEN 1」の進化ポイントと開発背景、採用したイノベーションについて説明した。

2022年のX1はカメラが進化

 X1では主にカメラ画質の高品質化に取り組んだ。同社の調査では、2018年から2021年の3年間でオンライン会議の利用率が約2.6倍に増加した。これを重視し、リアルで対面しているのと遜色なく表情/感情を伝えたいというニーズに応えたいと考えているという。

 カメラの設計は、3つのポイントで進化を遂げた。

ThinkPad X1のカメラ進化

カメラの進化の3つのポイント。説明会から抜粋

 1点目は、RGBカメラとIRカメラを分離したこと。これによりカメラ映像の低ノイズ化が進んだ。

 2点目は、より表情を伝えやすくするため、カメラの解像度をフルHD化し、F2.0と明るいレンズを採用したこと。

 3点目は、映像データを圧縮しないMIPI接続を採用した点。従来のThinkPadのカメラは、ISP(Image Signal Processor)と呼ばれるプロセッサーを採用しており、映像データを圧縮していたため、画質処理に制限があった。新モデルでは、高速インターフェース規格のMIPI接続を採用し、Intel IPUとの直結による映像処理で高解像度化を果たしている。

画像は旧モデル(左)とフルHD化した新モデル(右)の比較。解像度が向上してモヤが少なくなり、色彩もあがった

 また、2つのレンズを同時に隠せるプライバシーシャッターを搭載するなど、物理的なカメラ機構そのものも進化している。

 AI/MLテクノロジーを活用した省電力化なども実現した。人勧センサーは、「マスク着用」でも反応するうえ、「PCの前を通過」するだけでは反応しないセンシング技術を取り入れた。また、PCの利用状態を検出することで、未実装の製品と比べて5%の消費電力削減を達成した。

 AI/MLテクノロジーの活用では、世界中での利用を想定し、人種や性別など多様性を踏まえた合計400万枚以上の画像をAI/ML学習に使用したとのこと。開発にあたって、実証実験の結果を共有しながら、製品保証・品質保証チームと共に評価基準を策定し、製品化に向けてブラッシュアップを行なっている。

 ほかにも、寝そべり状態での顔の傾きや部屋の明るさと、人形やTシャツの柄などに反応する誤判定問題も本モデルから対応している。

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