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カメラ、バッテリーライフ、5G、そして新機軸のZシリーズ

ThinkPadが目指す「ハイブリッドワーク時代の姿」とは? 大和研究所が解説

2022年08月06日 13時30分更新

文● 小沢/ASCII

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伝統と革新のZシリーズ

 Zシリーズは、「次の30年を見据えた新シリーズ」として品質などのThinkPadシリーズのコアバリューをそのままに、モダンデザインや新たな体験への挑戦を取り入れて新規層にも訴求するシリーズだ。

 デザインコンセプトは、「シンプルかつ正直な形状」として、面を最大限に活用し、薄く見せるのではなく実際に薄いという2点を意識した。

 これに基づいた実際のデザインは、ディスプレー対ボディー比約92%、エッジトゥエッジのフルサイズのキーボードなどを実現している。

主なモダンデザインのポイント

 ポインティングデバイスは、ThinkPadシリーズならではのTrackPointだけでなく、新規ユーザーに向けてタッチパッドも進化している。

 タッチパッドは、横幅120mmの超大型ガラス製タッチパッドを採用した。また、従来の物理的なボタンを廃して、そのエリアもタッチパッドとして利用できるようにした。なお、パッドの上部は、3つのボタンに割り当てることができるという。

 TrackPointは、より多くのユーザーに利用してもらうため「TrackPoint Quick Menu」を新規開発した。開発には、ZシリーズのメインターゲットなるZ世代を意識して、若手中心のメンバーを選出。機能提案を実施し、ブラッシュアップをしていったという。

 TrackPointをダブルタップすることでTrackPoint Quick Menuが画面中央部に出現。ウェブカメラの画質調整などを直感的に操作できる。

TrackPoint Quick Menuでは、ミュート機能のオン/オフや音声入力の起動などが行なえる

 新たに、ワンタッチでカメラのオン/オフを切り替える「プライバシーシャッターボタン」を搭載。従来のスライド式のシャッターを廃し、ディスプレー上部のデザインがシンプルになっている。

プライバシーシャッターボタンを押すと、カメラの電源がオフになり、同時に映像入力ソースを黒一色のダミーの画像に切り替える。ハードウェアだけでこれらの動作を行なうため、セキュリティレベルが高いと説明している

 また、AMD Ryzen 6000シリーズを採用している。AMDとの協業を通して、13型のZ13の最上位モデルは、専用に設計されたRyzen 7 6860Zを搭載している。16型のZ16の最上位モデルは、Ryzen 9 PRO 6950Hを搭載している。さらにZ16は、AMD Radeon RX 6500Mを標準で備える。くわえて、ワークロードに合わせてプロセッサーとグラフィックス間の電力の割り振りを変えることでパフォーマンスを向上させる「AMD SmartShiftテクノロジー」を実装している。

専用に設計されたベイパーチャンバーは、低負荷・中負荷時にファンの回転を抑え、パフォーマンスを損なうことなく、静穏化に成功しているという

 サステナビリティとThinkPadらしさの両立のため、素材にも配慮している。天板には環境配慮型の人口皮革「クラリーノ」を、筐体には75%リサイクルアルミニウムをそれぞれ採用している。

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