サーバー導入が簡単に、そしてWebが速くなる、GMOインターネット+プライム・ストラテジー連携がもたらす効果を激白 (1/2)
2022年08月05日 09時00分更新
こんにちは。KUSANAGIの開発チームで取締役をしている相原です。
今年の4月、GMOインターネット株式会社の「ConoHa WING」と「お名前.com レンタルサーバー」でわたしたちの開発する「WEXAL Page Speed Technology」の提供が始まりました。今回は、GMOインターネット株式会社のプロジェクトメンバーの皆さんに参加いただいてのインタビュー企画です。
プロジェクトの裏話などもありますのでぜひ、最後までお楽しみください。
参加者
インタビュアー 大谷 イビサ:ASCII編集部
GMOインターネット株式会社
相川 文斗 :ドメイン・ホスティング事業統括本部 ConoHa事業部 エグゼクティブリード
小島 慶一:インフラ・運用本部 インフラサービス開発部 シェアードホスティングプロダクトチーム リーダー
加藤 泰佑 :ドメイン・ホスティング事業統括本部 お名前.com事業部 レンタルサーバー戦略チーム
(敬称略)
大谷:今回の「ConoHa WING」と「お名前.com レンタルサーバー」での「WEXAL Page Speed Technology」の提供については、ASCIIでもニュースとして取り上げさせて頂いたんですが、高速化エンジンである「WEXAL」がレンタルサーバーと提携することでどのような効果が見込めるのか、導入に手間はかかるのかなど、初心者さんにもわかりやすくお話いただきたいと思っています。
「お名前.com レンタルサーバー」と「ConoHa WING」は高速で初心者にもやさしいサーバー
大谷:まずGMOインターネットさんのサービスについて教えてください。
相川:GMOインターネットグループはインターネットインフラ、金融広告、メディアといった広範囲なインターネットサービス事業を提供している企業です。
その中でもレンタルサーバーを中心としたホスティングサービスは国内シェアナンバーワン(※1)で多くのお客さまにご利用いただいています。
複数のラインナップを展開していますが「お名前.com レンタルサーバー」と「ConoHa WING」が今回プライム・ストラテジーさまと連携して「WEXAL」の提供を開始させていただいたサービスです。
加藤:「お名前.com」は、国内最大級のドメインサービスにあたる「お名前.com」というブランドの中で、ホスティングサービスとしてレンタルサーバーも取り扱っています。ドメインから目に止めていただいてご利用いただくお客様が多いので、どちらかというと企業サイトが多いのですが、個人の方がポートフォリオサイトとして利用しているケースなどもあります。普段よくサーバーに接していらっしゃる方というよりは、初心者の方々が多いので、わかりやすいUIとサポート面を重視しています。
大谷:法人やサービスのサイトはちゃんとドメインをとることが多いと思うので、企業サイトが多いというのは納得ですね。
相川:「ConoHa WING」は個人のお客さまに多くご利用いただいています。「ConoHa」というブランド自体はエンジニアの方向けのVPS(仮想専用サーバー)サービスとして2013年から提供をしてきたのですが、そこに「次世代レンタルサーバー」のラインナップとして「ConoHa WING」を2019年に追加しました。個人のお客様のニーズに特化したサービス設計になっていて、特にWordPressを使ってブログを運営されているお客さまが圧倒的に多いです。
大谷:そこで、プライムさんにつながる、というわけですね。
相川:はい、まさに。
Webの表示速度を高速化する「WEXAL」
大谷:では次にプライムさん、「WEXAL」ってどういうものなのか、ご説明いただけますか。
相原:まず、この連載でも色々とお話しているようにWebの表示の高速化の重要性というのが大きな背景にあります。Webの表示がリッチになっていくにつれ、ネットワークやブラウザのレンダリングがどんどん重たくなり、UXを損ねてしまうようになってきました。例えば、スマートフォンでなかなか画像が表示されなくてイライラした経験がみなさん一度はあるのではないでしょうか。せっかくリッチになったのに逆効果というのはもったいないですよね。それを解決するために開発したのが「WEXAL」なんです。 「WEXAL」には大きく2つの機能があります。
ひとつめは、リソースの軽量化です。CSSやJSを圧縮したり、画像を次世代フォーマットに変換したり。とくに画像はいろいろなフォーマットで変換してそこから一番軽いものを選ぶ、というように徹底的に軽量化するんです。さらに最適化は自動的に行なわれるので、Webの管理者さんはユーザーさんがいつもどおりファイルをアップロードするだけで、自動的に最適化されます。
もうひとつは、レンダリングの最適化です。閲覧者の方はファーストビューをみて、そのサイトが自分にとって有用かを判断しますよね。ファーストビューが素早く表示されることは、離脱率の低下や回遊率の向上などにもつながるため、とても重要なんです。
「WEXAL」はAIがそのページのファーストビューを最速で表示するにはどうしたらよいか、という戦略をたてて、ページごとに最適なレンダリングになるように調整します。 とくに最近重要といわれているGoogleのCore Web Vitalsなどの、Webサイトの評価に直結するような指標の改善に効果があります。
大谷:なるほど。その「WEXAL」というのはどこにあるのか、例えばユーザーさんからみるとサイトの手前にあってプロキシみたいな感じで動いているのか、CDN的な感じなのか、そのあたりを教えてもらえますか?
相原:「WEXAL」はアプリケーションが動作している「KUSANAGI」を基盤とするサーバーで動くというのが一般的な提供形態ですが、「WEXAL」のサーバーを別にたてて、そこを通して最適化するというリバースプロキシ形式でも提供しています。今回はこの技術を応用してGMOインターネットさまのシステムに導入した、という流れになります。