i7-12700HにRTX 3060、DDR5メモリーにPCIe 4.0 SSDを採用
「クリエイティブをノートで」にピッタリ! 各パーツを最新世代で揃えた15.6型「raytrek R5-AA6」の性能をチェック
2022年08月03日 13時00分更新
クリエイティブ系ソフトでの作業もより快適に
こうした性能の高さは実作業時も生きてくるのだろうか。そこでクリエイティブ系ソフトをいくつか使用してチェックしてみた。今回使用したのは、写真現像ソフトの「Adobe Lightroom Classic CC」、画像編集ソフトの「Adobe Photoshop CC」、動画編集ソフトの「Adobe Premiere Pro CC」で、それぞれRAW現像時間や動画の書き出し、フィルターの処理時間などを計測した。参考までに、CPU以外はほぼ同じ構成の同クラスのノートパソコン(Core i7-11800H、NVIDIA GeForce RTX 3060、16GB RAM、512GB SSD)で計測した処理時間も併記しておく。
まず、Lightroom Classicで20M画素(5184×3888ピクセル)のRAW画像を現像した時間と、4倍相当の解像度(10368×7776ピクセル)に高画質化する「スーパー解像度」を適用した際の時間を計測した。いずれも100枚一括して処理した時間を測っている。
Lightroom Classicでの処理時間 | ||
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処理内容 | 比較機 | 本機 |
RAW現像 | 1分20秒51 | 45秒37 |
スーパー解像度 | 9分56秒38 | 8分40秒10 |
処理内容によって異なるが、前世代のCore i7-11800Hを搭載した比較機に対し、Core i7-12700Hを搭載した本機は15~45%ほど短い時間で処理が完了している。たとえばRAWなら1秒につき2枚以上も現像できており、これなら撮影枚数が多いときでも「ひとまずRAWで撮っておこう」という気になれそうだ。色補正を行なう際なども瞬時にプレビューに反映されるため、ほとんど待たされることなく快適に作業できた。
続いて、Photoshopで10M画素(3,648×2,736ピクセル)の画像を開き、機械学習を利用した重めの処理をいくつか実行して処理時間を計測してみた。
Photoshopでの処理時間 | ||
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処理内容 | 比較機 | 本機 |
被写体の選択 | 3秒41 | 2秒26 |
オブジェクトファインダー | 4秒08 | 2秒36 |
ニューラルフィルター(JPEGのノイズを削除:高) | 54秒03 | 38秒05 |
いずれも性能が低めのパソコンだと結構待たされるものばかりだが、本機ではあっという間に処理が完了してしまった。レタッチ作業ではトライ&エラーを繰り返しながら細部を詰めていくこともよくあるが、これだけ各処理が速いと、そうした場合でもストレスを感じることが少なくてすむのがありがたい。
さらに、Premiere Proで動画のHEVC書き出しにかかった時間を計測してみた。なおHEVC書き出しは5分10秒の動画(4K/60fps)を解像度やフレームレートはそのままHEVC(H.265)に変換した速度を計測している。
Premiere Proでの処理時間 | ||
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処理内容 | 比較機 | 本機 |
HEVC書き出し(ハードウェアエンコード) | 3分34秒 | 3分33秒 |
HEVC書き出し(ソフトウェアエンコード) | 9分29秒 | 7分38秒 |
結果を見ると、GPUを使ったハードウェアエンコードは搭載しているGPUが同じ(GeForce RTX 3060)ということもあってあまり差が出なかったが、CPUだけのソフトウェアエンコードだと本機の方が2割ほど短い時間で処理が完了しているのがわかる。
画質を重視してソフトウェアエンコードを使いたいという人は少なくないと思うが、そんなユーザーにはかなりうれしいポイントではないだろうか。ちなみに、動画編集の際もエフェクトを多用した動画のプレビューなどがとてもスムーズで、ノートパソコンで作業していることを忘れるくらい快適に編集することが可能だった。
負荷の高いクリエイティブワークで活躍するハイスペックな1台
第12世代Core i7-12700HやGeForce RTX 3060、広色域ディスプレーなどを搭載した「raytrek R5-AA6」。これまで見てきたようにクリエイティブ系ソフトの動作も軽快で、RAW現像や動画エンコードなどの負荷が高めな処理もサクサク快適に行なうことができる。
直販サイトでは19万9980円という20万円を切る価格で販売されており、その性能を考えるとコストパフォーマンスも良好だ。プロクリエイターはもちろんだが、趣味として写真や動画の編集を行ななっているユーザー、ライブ配信やSNSへの写真・動画投稿などを行なう機会の多いホビーユーザーなど、幅広いユーザーに注目してみてほしい製品だ。