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ミリ波センサーで転倒を検知、カメラ不要で「見守り」=富士通

2022年07月11日 05時05分更新

文● MIT Technology Review Japan

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富士通は、一般的なミリ波センサーで収集できる粒度の粗い点群データから、人の姿勢を高い精度で推定する技術を開発した。カメラの設置が不要で、病院や介護施設など、プライバシーに考慮した見守りが可能になる。

富士通は、一般的なミリ波センサーで収集できる粒度の粗い点群データから、人の姿勢を高い精度で推定する技術を開発した。カメラの設置が不要で、病院や介護施設など、プライバシーに考慮した見守りが可能になる。 今回富士通が開発した技術では、人の姿勢を時系列の点群データとして表現できることに着目。対象に複数回ミリ波を照射することによって得られる大量の点群データから、人の姿勢の推定に適した点群データを選ぶことで、既存のセンサーで得られる粒度が粗い点群データを、粒度が細かい点群データに拡張した。 さらに、粒度が細かい点群データを基に、対象の姿勢を高い精度で推定するために、点群データと人の関節点の3次元座標データを対応させたデータセットを構築。約140名の人物を、およそ50種類の異なるシーンで行動させて取得したもので、このデータセットを活用して高精度な姿勢推計AIモデルを開発した。 これらの技術に、富士通がすでに保有している行動分析技術を組み合わせることで、転倒でも、ベッドから立ち上がったときの転倒なのか、歩行時の転倒なのかなど、前後の行動まで推定できるようになった。 富士通はすでに、今回開発した技術の前身となる技術で一人暮らしの高齢者を見守る実証実験を実施しており、技術が有効であることを確認している。今後は、病院や介護施設との実証実験を重ねて、効果検証と精度向上を図り、2023年度中のサービス化を目指すとしている。

(笹田)

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