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狭い土地で野菜栽培と養殖を両立 省スペース都市型エコ農園

 株式会社アクポニは2022年7月1日、神奈川県藤沢市に循環型農業「アクアポニックス」により野菜と魚を生産する農園「ふじさわアクポニビレッジ」をオープン。他社と共同で複数の実証実験を行うコミュニティ型の農園で、「アクポニハウス」初のショールームとして、2022年7月31日まで毎週水、土曜日 16:00〜17:30に見学会も開催中。

 「アクポニハウス」は最新型の「縦型水耕システム」と立体的に組合せた「養殖設備」により、集積率を最大7倍に向上させたパッケージ農場。省スペース栽培により、土地の狭い都市部でも物流コストやエネルギーを削減しながら野菜と魚を育てることができるシステムだ。縦型水耕システムには、培地栽培設備も完備。従来の縦型水耕システムでは育てることができなかった実物野菜やハーブなど、大きく育つ野菜の栽培も可能とした。「アクポニハウス」は「アクポニハウス5」(幅3.8m×奥行1.7m×高さ3.3m)、同30(幅7.2m×奥行4.6m×高さ4.4m)、同100(幅13m×奥行8.2m高さ4.9m)の3サイズを展開し、「ふじさわアクポニビレッジ」では、すべてのサイズを展示している。

 循環型農業「アクアポニックス」は水耕栽培と養殖をかけ合わせた無農薬と無化学肥料、無除草剤からなるシステムだ。魚と微生物、植物らの三者が生態系をつくり、バランスよく循環する、生産性と環境配慮が可能として、いま注目を集めている。土耕農法と比べ、同じ面積で約7倍の収量を可能とする生産性の高さ、約80%以上の節水などを特徴とする。「アクアポニックス」の生産物にはUSDAアメリカの有機認証である「USDA取得」が認められ、効率よく野菜と魚を育成することができる。

「アクポニハウス」はIoTセンサーとウェブカメラを常設し、生育環境データの計測や作業の記録。デジタルデータを活用することで、数値データによる定量評価を実施。生産技術の改善やシステムの効率化を行なう。

「アクアポニックス」栽培を取り入れた「ふじさわアクポニビレッジ」開かれた農園をコンセプトとし、2022年夏頃に「アクアポニックス」で生産した野菜や魚の一般販売の開始を予定。まだ2022年6月に開始した参加型のユーザーコミュニティー「アクアポニックス・コミュニティ」とも連携し、資源循環や食育を学べるイベントなどの開催も計画している。

 農場見学は湘南アクポニ農場、ふじさわアクポニビレッジの2ヵ所で、見学には実地講習が含まれている。2022年7月1日〜7月31日まで毎週水、土曜日 16:00〜17:30(完全予約制)で、期間中の見学は通常の半額で、参加費用は1名5500円となっている。

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