GIGABYTEのM34WQはゲーミングディスプレーを“超えた”最強ディスプレーだ

文●畑野 壮太 編集●北村/ASCII

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どんなゲームでも使えるゲームアシスト機能は
ソフトのインストールが不要

 そして本機には、OSDでさまざまな情報を表示できる機能がある。下の画像を見てほしい。

本機内蔵の機能を用いて、画面上にタイマーを表示させたゲーム画面

 ゲーム中にタイマーが表示されないタイトルでも、外部ツールなしに時間配分を管理できる。また、OSDで表示できる情報はタイマーだけではない。下の画像のように、複数の情報をまとめて表示することも可能だ。

上から、タイマーとカウンター、フレームレートを表示している

 この3つから必要な情報を選んで表示しておけるので、ニーズに合わせて活用していきたい。フレームレートについては、リアルタイムに変動する様をしっかりプレイヤーに伝えてくれる。フレームレートを表示してくれないタイトルでは、プレイの一助になってくれるだろう。

 なお、これらの数字は視認性が高いのもポイントだ。多忙な操作を迫られるゲームプレイ中に、画面上の小さな文字を確認するのは辛い。この機能は、その意味でもユーザーに配慮されているといえる。

 さらにユニークな機能として、クロスヘアの表示機能がある。クロスヘアとは、いわゆる照準線のこと。FPSではスナイプモードにでもしない限り射撃時の照準線が出てこないタイトルもあるが、本機のユーザーであれば、“常時スナイプモード”が叶う。本機を使用していて、エイムが上手く定まらなかったのなら、諦めもつくというものだ。

本機の機能でクロスヘアを表示させた。中央に緑色の照準線がある。なお、クロスヘアのデザインと色は複数用意されており、ユーザーの好みによって変更可能だ

クロスヘアなしの画面。上と比較してほしい

 また、複数端末から映像を入力した際、いちいち入力元を切り替えせずとも、ひとつの画面上に同時表示できるPIP/PBP機能も特筆に値する。ゲーム用途でそのメリットが現れるシーンは、フルスクリーンのゲーム画面の端に攻略動画を映しながらのプレイだろう。オープンワールド系ゲームの攻略に詰まったとき、かなり重宝しそうだ。

動画を見ながらゲームする様子。ディスプレー右上に被せる形で別の画面が表示されている。なお、横長の画面を2等分して2つの映像を表示させることも可能だ

ゲーミングディスプレーとしての確かな基本性能

 立て続けに付加機能の話を続けてきた。しかしこれらを真に活かすには、ゲーミングディスプレーとしての確かな基本性能が不可欠だ。そこで次は、応答速度とリフレッシュレートについて説明しよう。

 応答速度は、色を切り替えるのにかかる時間を表す指標だ。本機の応答速度は1ミリ秒(1ms)で、ゲーミングディスプレーとしても速い部類に入る。また、画面が1秒間に切り替わる回数を表すリフレッシュレートは144Hzで、こちらも十分な値だ。

応答速度が低いと残像が出てしまう。しかし、本機はそのストレスと無縁だ

リフレッシュレートの高低で、画面のヌルヌル感に違いが出る。なお、144Hzの性能をフルに引き出すには、高性能なGPUが必要になる

 ここで特筆したいのは、本機の液晶がIPSパネルであること。というのも、色再現性や視野角に優れたIPSパネルでは、応答速度やリフレッシュレートが低く抑えられがちなのだ。技術が進歩したいまでは、応答速度1ms、リフレッシュレート144Hzというゲーミングディスプレーは多く世に出ているが、IPSパネルになるとその数は限られる。おまけに本機は34インチという大画面。独自機能が盛りだくさんな本機だが、基本性能という点で見ても十分尖ったモデルといえる。

ゲーミングPCと仕事PCを分けている人に超便利なKVM機能を搭載

 読者のなかには、ゲーミングPCと仕事用PCを分けており、1台のディスプレーを共有しているというユーザーもいるだろう。そんなユーザーにとって面倒なのが、キーボードやマウスの切り替えだ。

 かくいう筆者も、ゲーミング仕様のWindowsデスクトップと執筆作業用のMacBookを使い分けおり、それぞれに異なるマウスを使用している。キーボードも、Windows使用時はこだわりの英字配列の有線ゲーミングキーボードを愛用しているが、仕事の際はMacBookでタイピングしている。

 正直なところ、マウスやキーボードを統一したいのはやまやま。しかし、USBをいちいち挿しかえるのが面倒なのだ。ましてや、ゲーミングPCのマウス・キーボードは有線のものを使っているので、なおさらである。

 本機のKVM機能は、筆者のようなユーザーにとりわけ刺さる。この機能は、キーボードやマウス、あるいはヘッドセットをディスプレーに直接つないでおくことで、複数のPCでそれらを共有できるというものだ。まさに「便利すぎる」という言葉がふさわしい機能である。

本来なら端末ごとにそれぞれ必要なキーボードとマウスだが、KVM機能を使えばディスプレーにつなげた1組のキーボードとマウスで複数台の端末を操作できる

スマホやタブレットをM34WQの大画面で見られるだけでなく、端末をキーボードとマウスでも操作できるようになる

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