GIGABYTEのM34WQはゲーミングディスプレーを“超えた”最強ディスプレーだ
GIGABYTEが5月27日に発売するM34WQ Gaming Monitor(以下、M34WQ)は、34インチウルトラワイド、アスペクト比21:9というサイズが特徴的な大型ディスプレーだ。
解像度3440×1440ドットという高精細なディスプレーのなかに、オリジナルのゲーミングアシスト機能や、複数台のPCでマウスやキーボードを共有できるKVM機能を詰め込んでいる。
液晶パネルにはIPSを採用しており、高い色再現性を誇っているのも魅力だ。本稿では、そのレビューをお届けしていく。
映画館のスクリーンを思わせる迫力と映像美
まずは、34インチウルトラワイドというサイズの特徴から語りたい。本機のアスペクト比21:9という数字をほかの画面で例えるなら、横長なスクリーンで映し出される映画とほぼ同等。アスペクト比16:9のディスプレーで映画を見ると上下に黒い帯が入ることがあるが、本機の場合はそれがない、というわけだ。
横幅は、81.77cm。画面から80cm程度離れても、左右の視野が映像で埋め尽くされるほどの大きさだ。そんな本機を目の前にすると、解像度3440×1440ドットの映像の緻密さと相まって、まるで映画館にいるような感覚になる。
本機の解像度の高さは4K(3840×2160ドット)に匹敵するほどであり、ただ大きいだけのディスプレーではないことが数字の面からもおわかりいただけるだろう。ちなみに3W×2のスピーカーの音質も内蔵のものとしては悪くないので、音の面での臨場感もある。
しかも、本機はIPSパネルを採用しているため、視野角が広く、色再現性は非常に高い。具体的な数字を出すと、DCI-P3の91%、sRGBの117%をカバーできる色域の広さを誇っている。DCI-P3は、アメリカの映画制作業界団体「Digital Cinema Initiatives」が提唱したデジタルシネマ向けの色空間の規格であり、映画制作におけるスタンダード。現在売られている多くのディスプレーはsRGB100%に対応しているが、本機の色再現性の高さはそれを一歩飛び越え、シネマレベルに迫っているのだ。
それゆえ、映像美にこだわりたいユーザーには、自信をもって本機をおすすめできる。ゲーマーのほか、映画好き、映像クリエイターなどにはうってつけといえるだろう。
ちなみに筆者は、大学生時代に映像を専攻しており、いまでも映画やアニメなどを見る機会が多い。そんな筆者は、普段27インチ、アスペクト比16:9のディスプレーを使っているのだが、それと比較するとM34WQの迫力は段違いであった。目への負担を考えたら、少なくとも1m以上は画面から離れたくもなるものだが、本機の映像にはそれをためらわせるくらいの美しさがある。
なお、本機はブルーライトカットのほか、ちらつきを抑えるフリッカーフリーといった目への負担を抑える機能を搭載していることも付記しておく。ブルーライトカットについては、国際的な試験・認証サービスを提供しているテュフ・ラインランド社の認証を取得しており、信頼性は折り紙付きだ。
また本機は、黒の深さをコントロールできるブラックイコライザーを搭載している。これは本来、ゲーム向けの機能なのだが、筆者の目線からは、映像鑑賞のシーンでも好みの質感を実現するツールとして力を発揮しているように感じた。
さて、本機にはブラックイコライザー以外にもゲーマーを助ける創意工夫が多く組み込まれている。次はそれらについてレビューしていこう。
ゲーマーにとってうれしい機能が満載
M34WQに搭載されている独自機能は、ゲーマー、特にFPSプレイヤーには喜ばしいものばかりだ。画質・映像面の機能から話をしよう。
まずは、先ほども述べたブラックイコライザー。黒の発色を自在に調節できるこの機能を使えば、夜や物陰など、画面が暗くなるシーンでも敵を視認しやすくなる。
続いては、モーションブラー(残像による映像のブレ)を抑えるエイムスタビライザー。残像が大きく出てしまうと、映像の不快感が増すばかりか、シューティングゲームにおいては最も大切なエイムが狂いかねない。エイムスタビライザーは、FPSでプレイヤーが最大限のスキルを発揮するために欠かせない。
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