低コスト&高コスパマシンの性能をチェック
高コスパ自作の新定番候補となるWestern Digital WD_BLACK SN770 NVMe SSDを活かしたレシピに続いては、そのパフォーマンスを試していこう。主幹パーツはレシピそのままに組んで各種ベンチマークを実行した。
まずは基本の性能を確認だ。手始めに「CrystalDiskMark 8.0.4」をデフォルト設定で実行すると、Core i3&B660マザーボードといったエントリーの組み合わせでも性能を引き出せているのがわかる。
続けてCPU処理能力を計る「CINEBENCH R23」のスコアーを見ると、シングルコアが1660、マルチコア8340になっている。マザーボードのパワーリミット設定が、実質無制限となる4096Wになっており、Core i3-12100の性能を最大限に引き出しているのもあるが、マルチコアのスコアーは第10世代のCore i5-10400を上回る性能になっている。
なお、Core i3-12100の最大限性能を引き出した状態でも、CPUに付属する純正クーラー「Laminar RM1」で問題なく冷却できており、CPUがフルロードされるCINEBENCH R23実行時の最大温度は79度だった。
日常からビジネス、写真編集のパフォーマンスをチェック
続いてはPC総合ベンチマークの「PCMark10」に加え、「Microsoft 365(Office 365)」、「Adobe Lightroom Classic」、「Adobe Photoshop」で実際に処理を行ない、それぞれのパフォーマンスを計測する「UL Procyon」を実行していこう。
ベンチマークは、Core i3-12100のiGPUを活用する7万円台の構成を想定して、GeForce RTX 3050を外した状態でも実行している。
まずはPCMark10だ。Core i3-12100のiGPUでも、5132とまずまずのスコアーで、日常使いには十分と言える。変わってGeForce RTX 3050ビデオカード搭載時は、GPUの性能が影響してオフィスワークのProductivityと、コンテンツ制作などを想定したDigital Content Creationのスコアーが大きく伸びており、総合スコアーも6982まで向上している。
Microsoft 365(Office 365)のパフォーマンスを計測する「UL Procyon Office Productivity Benchmark」では、iGPUとGeForce RTX 3050搭載時で大きな差はなかった。Office Productivity scoreはともに6000近くになっている。UL Procyonのバージョンなど、環境が異なるので横並びの比較はできないが、Core i5-12400を搭載したマシンで6100台なので十分優秀と言え、Microsoft 365(Office 365)を快適に使える。
Adobe Lightroom Classicと、Adobe Photoshopを使った写真現像、編集作業のパフォーマンスを計る「UL Procyon Photo Editing Benchmark」だ。
Adobe系アプリケーションは、グラフィックアクセラレーションをサポート。さまざまな処理にGPUとビデオメモリーを活用するため、ビデオカード搭載時はiGPUのみから大きくスコアーを伸ばし、7557スコアーを記録している。Core i3-12100のiGPUの6040スコアーは、ビデオカード搭載時と比べると低くなるが、スマホなどで撮影した写真のリサイズや軽い編集などは十分快適に行なえるだろう。