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ASCII Power Review 第168回

ついに出荷が始まった12世代コア「Pシリーズ」の実力発揮

「Dynabook G9/V」実機レビュー = 2022年の標準となる12世代コアのモバイルCPU「i7-1260P」は速かった!!!

2022年03月31日 09時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 Dynabookは、第12世代(Alder Lake)の「Core i7-1260P」を採用した13.3型ノートPC「Dynabook G9/V」を3月24日に発売した。直販価格は約22万円からである。

 Core i7-1260Pは12コア(Pコア×4、Eコア×8)、16スレッド、最大クロック周波数4.70GHz(Pコア)/3.40GHz(Eコア)のプロセッサー。パフォーマンスに優れるP(Performance)コアと、電力効率を重視したE(Efficient)コアで多コア化することで性能を向上させつつ、低負荷時には最低限のEコアで駆動することで消費電力を減らしている。

 というわけで今回はパワーとスタミナがどのぐらい強化されているかにスポットを当てて、Dynabook G9/Vをレビューしていこう。

Dynabook「Dynabook G9/V」(実売価格26万4000円前後)

Core i7-1260Pは12コア16スレッドと多コア化多スレッド化されている。ベンチマークでは両CPUを対決させてみよう

ついに第12世代Coreのi7-1260Pに
メモリーは最高32GB、ストレージは1TBまで選択可能

 Dynabook G9/Vには下記の通り、店頭モデル「P1G9VPBL」と、WebオリジナルモデルのGZシリーズがラインナップされている。

・「P1G9VPBL」(実売価格26万4000円前後)
 Core i7-1260P/RAM32GB/SSD512GB/MS Officeあり/オニキスブルー

・「W6GZHV7CBL」(直販価格21万8900円)
 Core i7-1260P/RAM16GB/SSD512GB/MS Officeなし/オニキスブルー

・「W6GZHV7CBW」(直販価格21万8900円)
 Core i7-1260P/RAM16GB/SSD512GB/MS Officeなし/パールホワイト

・「W6GZHV7BBL」(直販価格24万5300円)
 Core i7-1260P/RAM16GB/SSD512GB/MS Officeあり/オニキスブルー

・「W6GZHV7BBW」(直販価格24万5300円)
 Core i7-1260P/RAM16GB/SSD512GB/MS Officeあり/パールホワイト

・「W6GZHV7CAL」(直販価格24万900円)
 Core i7-1260P/RAM16GB/SSD1TB/MS Officeなし/オニキスブルー

・「W6GZHV7BAL」(直販価格26万7300円)
 Core i7-1260P/RAM16GB/SSD1TB/MS Officeあり/オニキスブルー

 このほかのスペックは共通で、ディスプレーは13.3型フルHD IGZO液晶(16:9、1920×1080ドット、ノングレア)を搭載。ディスプレー上部には約92万画素のWebカメラ、顔認証センサー、デュアルマイクが内蔵されている。

 インターフェースは、Thunderbolt 4×2、USB 3.1 Gen1 Type-A×2、HDMI×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、microSDメモリーカードスロット×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.2をサポートする。

 本体サイズは約306×210×17.9mm、重量は約875g。設計容量53,130mWhのリチウムポリマーバッテリーを内蔵しており(Battery reportコマンドで確認)、バッテリー駆動時間は約24時間と謳われている。

 記事執筆時点で32GBメモリーを選べるのは店頭モデルだけだが、1TBストレージが用意されるのはWebオリジナルモデルのみ。つまり32GBメモリー、1TBストレージを搭載するモデルは現時点で選択できない。全部盛りが早期に追加されることを強く望みたい。

今回借用したのはオニキスブルー

底面の放熱口からは冷却ファンがひとつ見える。底面から給気し、後方に排気する仕様だ

ディスプレーは13.3型フルHD IGZO液晶(16:9、1920×1080ドット、ノングレア)を搭載

キーボードは86キーの日本語仕様(JIS配列準拠)

本体前面(上)と本体背面(下)

右側面(上)にはmicroSDメモリーカードスロット×1、USB 3.1 Gen1 Type-A×1、有線LAN(1000BASE-T)×1、セキュリティーロックスロット×1、左側面(下)にはThunderbolt 4×2、HDMI×1、USB 3.1 Gen1 Type-A×1、3.5mmコンボジャック×1を装備

ディスプレーは最大180度まで展開可能で、対面の人と一緒に画面を見ながら操作できる

製品版には本体以外に、ACアダプター、電源ケーブル、クリーニングクロス、取り扱い説明書、保証書が同梱される

ACアダプターのコード長は実測180cm、電源ケーブルの長さは実測50cm

ACアダプターの仕様は、入力100-240V~1.5A、出力5V 3A、9V 3A、15V 3A、20V 3.25A、容量65W

本体の実測重量は848.5g

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測250.4g

Dynabookならではの質実剛健なつくりで850gを実現
キーボードも軽快でストレスなしだ

 86キーの日本語仕様(JIS配列準拠)キーボードのキーピッチは19mm、キーストロークは1.5mm。実測848.5gと軽量なボディーだが、マグネシウム合金を採用し、米国国防総省制定のMIL規格に準拠した9項目の耐久テスト(落下、粉塵、高度、高温、低温、温度変化、振動、衝撃、太陽光照射)を実施予定。キーボード面の剛性はしっかりと確保されている。

 幅を狭められているキーはあるが、日本語入力時に利用頻度の高いEnterキーなどは大きめに設計されている。快適に長文入力できるキーボードだ。

キーピッチは19mm

キーストロークは1.5mm

タッチパッドの面積は実測99×69mm

 92万画素Webカメラで撮影した画像は室内灯下ではやや白っぽくなってしまった。昨今のWebカメラは画質向上が進んでいる。もう少し解像感を上げて、また自然な発色を実現してほしいところだ。

 その一方で、シャッターが標準装備されており、Webカメラを完全にふさぐことが可能とプライバシー的には安心。ただしシャッターは磁力で装着されているだけなので、勢いよく開閉してなくさないように注意が必要だ。

92万画素Webカメラには取り外し可能なシャッターが磁力で装着されている

Windows 11標準の「カメラ」アプリで「HDR pro」を有効にして撮影。室内灯の影響を受けたのか、やや白っぽい画像となっている

 Dynabook G9/Vには高輝度、高色純度、広視野角を謳うIGZO液晶ディスプレーが採用されている。カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で実測したところ、sRGBカバー率は97.2%、sRGB比は99.2%という値が出た。ディスプレーは従来モデルから変更がないようだが、モバイルノートPCとしては平均的な色域を備えている。

実測したsRGBカバー率は97.2%、sRGB比は99.2%

高輝度、高色純度、広視野角を謳うIGZO液晶ディスプレーを搭載。ノングレア(非光沢)仕様だが高輝度のおかげか、鮮やかな発色で画像、映像を表示できる

CPU性能は前世代の1.5倍のスコア
モバイルノートも第12世代Coreを買うしかない!!

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