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複雑な人間関係が絡み合うストーリーも魅力

パルクールでゾンビ世界を縦横無尽にサバイブ! 『ダイイングライト2』、マップを自分色にできる2つの選択要素にも注目!

2022年02月28日 18時00分更新

文● KAMEX 編集●八尋/ASCII

世界を変える選択の連続。選択が自分のマップを形作っていく

分岐マークのついた選択肢は物語を大きく変えてしまう。慎重に選択しよう

 私が『ダイイングライト2』でもっともユニークだと考えている要素。それは、「選択」の要素だ。プレイヤーのゲーム世界を大きく変えることに違いはないのだが、大きく分けて2つの選択要素がある。

 まずは「ストーリーの分岐」。メイン、サブを問わずクエストによっては選択肢が存在する。展開は大きく変化し、ときには人物との関係、シティーの陣営との関係に影響することもあるだろう。簡単に背景を説明すると、ダイイングライト2の舞台には2つの陣営が存在している。

 1つは、無政府主義的な指導者が一般的な人々を取りまとめている「サバイバー」の陣営。もう1つは、軍隊のような雰囲気で文明崩壊前のような体制を取り戻そうとしている「PK(ピースキーパー)」の陣営だ。ざっくりといってしまえば「秩序対混沌」だ。

 しかし、指導者の人柄、ビジョン、そしてそれを取り巻く人々の実際をプレイヤーが見たとき、まったく単純に割り切れない問題であると感じるだろう。どちらの陣営も全く一枚岩ではなく、筆者は苦悩の連続だった。プレイヤーは難しい決断を経て、やがてサブタイトルである「STAY HUMAN」の意味を知ることになるのだろうか……。

 NPCの生存や施設の状況で他プレイヤーの選択をうかがい知ることができるので、協力プレイでマッチングした際はぜひ注目したいところだ。

肩入れする陣営を選択して、自分だけのマップを作ろう

 もう1つは「シティアラインメント」というシステム。シティーには感染者や盗賊に占拠された給水塔や変電所などの重要施設がある。ここを見事解放した場合、サバイバーかPK、どちらかの陣営に施設を割り当てるかプレイヤーが選択することになるのだ。どちらの陣営に施設を割り当てても安全地域となり補給は容易になるが、大きく異なるメリットが存在する。

 サバイバーに運営を割り当てた場合、ジップラインなどの移動、パルクールに便利な設備が周辺に追加される。PKに割り当てるとトラップや機銃といった戦闘に有益な設備が追加される。好みの陣営やプレイスタイルによってマップを自分用に変化させていこう。もちろん、変化したマップは協力プレイでも反映されている。人のワールドに入った時は、同じマップでも異なる攻略アプローチが可能ということだ。

ピースキーパーに割り当てた変電所。彼らは地域を平和に導いてくれるだろうか

洗練されたレベルデザイン。しっかりと個性づけされたエリアたち

 突然だが、昨今のゲームは色をハッキリとデザインしないきらいがあるのではないだろうか。例えばアクションゲームを遊ぶとき、ずーっと灰色で石造りの魔王の城だったら、30分も遊べば気が滅入ってしまうのではないだろうか。平原から始まり、森ステージ、海ステージ、溶岩ステージなど、色彩豊かなゲームを楽しんだ経験が、あなたにもあるはずだ。

 現代のゲームはフォトリアルだから、廃墟が舞台だから画面の彩りが弱いことは仕方がないのだろうか? いや、そんなことはないはずだ。本作は現代ゲームのリアリティー水準をクリアしつつ、地域ごとに色分けをしっかりと表現している。緑豊かな山間部、夕焼けに染まる街、真っ赤な非常灯に照らされた物々しい施設。そして感染者が活性化してしまう、夜の闇。

地域ごろの色分けがしっかりと表現されている

夕焼けに染まる街

紫の非常灯に照らされた物々しい施設

感染者が活性化してしまう夜の闇

 これは単なる色分けではなく、パルクールや戦闘の特性をも変化させている。そして本シリーズの感染者の弱点である紫のUVライトの明かりを見ると、私も主人公エイデンのように安堵しているのだ。こういったステージ(地域)の個性付けによって、序盤からクリアまでの長いゲーム体験でも飽きのこないダイナミックなリズムが作られているのを感じた。斬新なゲームプレイの中に、骨太なゲームデザインの基礎のようなものを感じ取れた。

前作での安心のアップデート実績。『ダイイングライト2』でもサービス精神に期待

多くの追加要素とともに帰ってきたダイイングライト。やりこみにしっかりと応えてくれる力作

 実は、1月13日に前作の豪華バージョン『ダイイングライト プラチナエディション』が発売されている。これは、単なる『ダイイングライト2』の販促ではない。『ダイイングライト』は2000万人以上にプレイされたタイトルなのだが、実はそのプレイヤー数よりもアップデート、サポートの長さが驚異的なのだ。

 誤解を恐れずいえば『ダイイングライト2』の発売直前まで前作をアップデートしつづけてきた、といえる。街から郊外に舞台を移した大型DLC『ダイイングライト:ザ・フォロイング』、PVPモードを追加した『ゾンビモード』、ダンジョンRPGのような雰囲気を味わえる『ヘルレイド』。細かい部分では別タイトルのコラボレーションも行なったし、そしてもちろんバグフィックスも精力的に続けていた。

 ゲームの遊び方が多様化する現代で、ここまで1つのゲームに心血を注ぐメーカーがあるだろうか。どれだけ遊んでも必ず応えてくれる安心感が前作『ダイイングライト』にはあった。もちろん『ダイイングライト2』にも期待している。

 そして、その期待に応えてくれるかのように、2月18日には無料DLC第1弾「Authority」パック全3種の配信を開始。本DLCでは、ゲームに登場する勢力の1つ「ピースキーパー」をモチーフにした装備一式と、ユニークなメイスが手に入る。さらに、2月21日からは第2弾となる「Ronin」パック全3種も配信が開始されている。

さっそく無料DLC第1弾「Authority」パックが配信中

無料DLC第2弾「Ronin」パック全3種も配信

 前作では1つ1つのアップデートにかなりのやりごたえがあった。なので、リアルタイムにコンテンツのアップデートを楽しんでみたいあなたは、今すぐ『ダイイングライト2』の沼に飛び込むことをオススメする。ゾンビを殴り、蹴り飛ばして、パルクールでシティーを駆け抜けよう。

【ゲーム情報】

タイトル:ダイイングライト2 ステイ ヒューマン
ジャンル:オープンワールドアクションRPG
販売:スパイク・チュンソフト
開発:Techland
プラットフォーム:PlayStation 5/PlayStation 4
発売日:発売中(2022年2月4日)
価格:
 通常版:8778円(パッケージ版/ダウンロード版)
 Deluxe Edition:1万978円(ダウンロード版)
 Ultimate Edition:1万3178円(ダウンロード版)
プレイ人数:オフライン1人、オンライン1~4人
CERO:Z(18歳以上対象)

<アップグレード>
 PS4版を所有されている方は、追加の費用なくPS5版にアップグレード可能です。

<クロスバイ>
 ダウンロード版を購入された方は、PS5版・PS4版のいずれもダウンロード可能です。

※パッケージ版でアップグレードする場合には、ディスクドライブ付きの次世代機が必要です。
※アップグレード、およびダウンロードには、インターネット接続環境が必要です。

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