前世代比でマルチコア性能は約19%、シングルコア性能は約21%アップ!
Core i5-12400で10万円台から!コスパに優れたミニタワーPC「Radiant VX3100B660/D4」の実力
2022年01月25日 11時00分更新
インテルはデスクトップPC向けの第12世代インテルCoreプロセッサー(開発コードネーム:Alder Lake-S)において、Pコア(高性能コア)+Eコア(高効率コア)構成のハイスペックモデルに続き、廉価モデルとなるPコアのみ搭載したモデルを投入した。詳細な解説と検証は既出のASCII.jp記事「Alder Lake-Sの廉価モデル、Core i5-12400&Core i3-12100の実力を検証!エントリークラスの覇者となれるか」を読んでもらえれば、どんなCPUなのかがわかるだろう。
簡単にこの廉価CPUの特徴をまとめておくと、Eコアは非搭載でPコアのみ、L3キャッシュが増量、DDR5メモリーの対応、PCI Express 5.0の対応、ソケットがLGA1200からLGA1700に変更、といったものとなる。もちろん、チップセットも廉価モデル向けとなる「インテルH670」、「インテルB660」、「インテルH610」が登場し、より手頃な価格で第12世代インテルCoreプロセッサー(以下、第12世代Core)搭載PCが手に入るにようになったわけだ。
サイコムの「Radiant VX3100B660/D4」はこの新したCPUとチップセットを採用したコスパ重視のミニタワーPCだ。ハイエンドPCばかりで高価だった最新の第12世代Core搭載PCが10万円台から購入できるモデルとなる。BTOパソコンに強い同社だけに、カスタマイズ性もしっかり確保。メモリーやSSDの増量だけではなく、CPUは最上位のCore i9-12900Kを選べるし、インテルZ690チップセット採用マザーボードへの変更も可能とメニューも幅広い。
今回試用したモデルは標準構成からメモリー、SSD、グラフィックス、OSを変更し、ゲーミングPC寄りにカスタマイズしたものとなる。
Radiant VX3100B660/D4のスペック | ||
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標準構成の主なスペック | 試用機の主なスペック | |
CPU | インテル「Core i5-12400」(6コア/12スレッド、最大4.4GHz) | |
CPUクーラー | インテル「Laminar RM1 クーラー」(Core i5-12400付属) | |
マザーボード | ASUS「PRIME B660M-AJ D4」(インテルB660、Micro-ATX) | |
メモリー | 8GB、DDR4-3200 | 8GB×2、DDR4-3200 |
ストレージ | Crucial「BX500 CT480BX500SSD1」(480GB 2.5インチSSD、SATA 3.0、システムドライブ) | インテル「SSD 670p Series SSDPEKNU512GZ」(512GB M.2 SSD、PCIe 3.0、システムドライブ) |
グラフィックス | インテルUHDグラフィックス730 | GeForce RTX 3060、12GB GDDR6 |
光学ドライブ | ASUS「DRW-24D5MT」(DVDスーパーマルチ、SATA) | |
電源ユニット | Silver Stone「SST-ET550-B」(650W、80 PLUS BRONZE) | |
PCケース | Fractal Design「CORE 1550S Black」(Micro-ATX、ミニタワー) | |
OS | Microsoft「Windows 10 Home 64bit」 | Microsoft「Windows 11 Home 64bit」 |
まずは、ハードウェア面からチェックしていこう。
スッキリとした配線と拡張性の高さが魅力
ミニタワーPCというとケース内が狭く、内部に余裕がないといったイメージもあるが、それはひと昔前のもの。今やケースの内部は驚くほどスッキリとしている。
これはSSDにM.2が使えるうえ、裏配線が当たり前となっていることが大きい。M.2はマザーボード上に用意されているコネクターで、メモリーのように直接装着できるため、ケーブル配線なしにストレージを接続できる。
さらに、ケーブルの余った部分をケースの裏側へと追い出せる裏配線が可能という点も強い。これは見た目だけではなく、ケース内エアフローの改善にも役立つため、性能面でもメリットのある要素だ。ただし、裏配線ができるといっても、その裏側がぐちゃぐちゃになってしまっていては意味がない。将来、SATA接続のHDDやSSDを増設しようとした時に困ってしまうからだ。BTOパソコンを長年手掛けるサイコムはPCの組み立てが丁寧で、表に見える配線を最小限に抑えるだけではなく、裏側も手を抜かずにキレイに束ねてある点がうれしい。
各種ドライブを増設できるベイは5インチ×2と3.5インチ×4を装備。5インチベイの1つはすでに光学ドライブで使用されているが、残りは自由に使える。特に3.5インチベイは着脱が容易なトレー付き。裏から配線しやすいレイアウトになっているため、これなら自作初心者でも増設しやすいだろう。将来の拡張性を気になる人にはうってつけだろう。