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アップル無料プログラミングアプリ「Swift Playgrounds」教育用から脱皮しiPadだけでアプリ開発から公開まで

2022年01月22日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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Swift Playgroundsに付属する多種多様なテンプレート

さらに充実したテンプレートで幅広い用途に対応

 さて、Swift Playgroundsは、初期のバージョンから徐々に機能が拡張されてきたが、常にプログラミングの初心者でも使えるような配慮は怠っていない。アプリの名前が示すように、アップルのアプリ開発の公式言語、Swiftのプログラミング入門用としての役割を担っている。そのため、数多くのテンプレートを用意し、目的や用途に応じてテンプレートを選択することで、簡単、かつ効果的にプログラミングを始められるようになっている。

 この中には、大きく分けて4つのカテゴリーが並んでいる。「Appを拡張する」、「コードを学び、Appを作る」、「Appギャラリー」、そして「ブック」の4種類だ。

「Appを拡張する」カテゴリーの3種類のテンプレート

 「Appを拡張する」は、SwiftUIを使った基本的なユーザーインターフェースの作り方のシンプルな例を示すチュートリアルになっている。アプリとしての特徴的な機能はないが、ここで学んだUIの基本を、ほかのアプリで活かすことができる。もちろん、ここからソースコードをコピペして利用することも可能だ。現状では「グリッドを使った整理」、「グリッドの編集」、「ジェスチャの認識」という3種類のテンプレートのみが用意されている。これは、今後数が増えていくだろう。

 「コードを学び、Appを作る」は、Swift Playgroundsの初期のバージョンからあるものをアップデートしたもの。これは、独特な3Dフィールドの中でロボットのようなキャラクターを動かしてミッションを達成するSwiftのコード書くというもの。

 アプリ開発以前のプログラミングのロジック、基本的な考え方、Swiftの文法を学ぶことができる。Swift Playgroundsを初めて使う人は、アプリ開発の前に、まずこの中の「コーディングを始めよう」からはじめて、次に「コードを学ぼう1」、「コードを学ぼう2」と進み、最後に「Appの作成を始めよう」に取り組むのがいいだろう。

「Appギャラリー」カテゴリーの7つのテンプレート

 「Appギャラリー」は、iOS/iPadOSアプリのサンプルコードのようなもの。それぞれ特徴的な機能を持ったアプリが作れるようになっている。これだけでな、App Storeで公開するアプリとしては単純過ぎるが、自分の作りたいアプリの機能やスタイルに近いものを選んでプログラミングを始め、そこから拡張していくといいだろう。このカテゴリーには、現状で「プロフィール」、「自分だけの物語を選択する」、「予定表」、「イメージギャラリー」、「ミームメーカー」、「水準器」、「地震計」といったシンプルなアプリのテンプレートが並んでいる。これも今後拡充されていくだろう。

 もう1つのテンプレートのカテゴリー「ブック」には、アプリの制作過程を、実験的な段階から、完成したアプリまで、複数のステップを踏んで学べるように工夫されたものが集まっている。ブックというのは、Swift Playgroundsの中で複数のページに分かれたプログラミング課題を集めたようなものと考えればいい。それぞれのページに1つのプログラムが収められていて、順番にページをめくっていくことで、段階的に学べるようになっている。

 上の「コードを学び、Appを作る」などによって基本的なSwiftプログラミングのスキルが身に付いたら、アプリと呼べるようなレベルのプログラムを作るためには、この中の課題にじっくりと取り組むのがいい。下の図に見えている以外にも、多くのテンプレートが含まれていて、基礎的なものから中級レベルのものまで、19種類が揃っている。

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