地下神殿の最奥部に潜入 世界最大級の首都圏外郭放水路が春日部にあった!!

文●鷹取祐子

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 映画のロケ地かのような巨大空間。ここは、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」の調圧水槽だ。

 「首都圏外郭放水路」とは、倉松川、大落古利根川など中小河川の洪水を地下に取り組んで、地底50mを貫く総延長6.3kmのトンネルを通じて江戸川に流す地下放水路のこと。現役絶賛活躍中で、現在も年間平均7回程度はこの放水路に水を取り込んでおり、最も多い時(2015年9月の台風17号、18号)で、およそ1900万立方mの排水を記録しているという。

 この施設がある周辺の中川・綾瀬川流域は、利根川、江戸川、荒川といった大河川に囲まれており、水が溜まりやすい地形になっていることもあり、浸水被害に悩まされてきた地域。昭和30年代以降の急速な都市化に伴い人口が増加、流域の遊水・保水機能を持つ田畑などが失われたこともあって、洪水対策が求められていた。「首都圏外郭放水路」による治水効果によって、中川・綾瀬川流域の浸水被害が大幅に減少されているのだそうだ。

 神秘的な姿から、「地下神殿」とも呼ばれているが、その見学コースがあると聞き、参加してきた。11月某日、晩秋のカラリと晴れた日。「首都圏外郭放水路」の機能や役割を中心に、江戸川に関する事業や自然環境を学べる、地底探検ミュージアム「龍Q館」に到着。

「龍Q館」へは、車でのアクセスがおすすめ。東北自動車道・岩槻ICから国道16号線を野田方面に直進、約30分。もしくは常磐自動車道・柏ICから国道16号線を野田方面に直進、およそ40分

 見学コースは4種類あり、お手ごろなもので「気軽に参加できる! 地下神殿コース」(定員50名、所要55分、1人1000円)があるが、今回は、新コースの「見どころ満載! インペラ探検コース」(定員20名、所要約110分、1人4000円)に挑戦。

 まずは、建物2階にある展示室に行き、「首都圏外郭放水路」の機能や役割などを学ぶ。これからツアーで見学する主要施設をしっかりチェックしたら、いざ、探検に出発だ。

ここから、約110段の階段を降り、地下神殿に向かう。途中での撮影はNG

 「インペラ探検コース」は、ヘルメットとヒップウェーダーという胴付きの長靴を着用する。

 階段を降りていくと、途中で地下神殿がチラリと見えたが、私はやや高所恐怖症なので、あえて見ないようにしてひたすら降りることだけを考え進んでいくことにした。

地下神殿こと、調圧水槽。地下トンネルから流れてきた水の勢いを弱め、江戸川へスムーズに水を流すために作られた巨大な水槽だ

 目的の地下神殿に到着。長さ177m、幅78m、高さ18mにおよぶメガ水槽! およそ110段の階段を降りてきたせいか、思ったよりもヒンヤリ感はなかった。埼玉県といえば、の超人気映画もココで撮影が行なわれたそうだ。

写真上部がインペラ(羽根車)。スマホを落とさないように、興奮する心を抑えて冷静にパチリと撮影

 ズブズブと進んでいくと、「インペラ探検コース」の目玉である、地下神殿こと調圧水槽最奥部にある巨大なインペラ(羽根車)部分に到達。インペラは、取り込んだ洪水を江戸川へと排水するための水の吸い込み口。直径およそ3.8mあり、圧倒される。

 再び、およそ110段の階段を上り、ツアーは終了。行きと違って帰りは少しキツイので、気合を入れて上っていこう。

藤うどんは春日部の名物。程よいもちもち加減で、ツユにつけてするすると食べる

 場所を変えて、同じ春日部市内の「めん房 朝日屋」へ。ここでは、「首都圏外郭放水路おもてなし特別メニュー」を実施している。写真は、龍Q地下神殿藤うどん(1100円、税込)。地下神殿の柱を、さいまいも、ナス、大葉の天ぷらで表現し、「龍」をイメージしたエビの天ぷらが空を飛ぶように置かれている。春日部市の花でもある藤の花の色をイメージした藤色のうどんがご当地グルメ感たっぷりでうれしい。見た目以上に食べごたえがある。

 「首都圏外郭放水路おもてなし特別メニュー」は、紹介したもの以外にもたくさんあるので、見学ツアーとグルメをセットで楽しむのがおすすめ! ほかでは味わえない春日部ツアーとして、今後も注目を集めそうだ。

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